「主人公の莉香と拓也の2人がとても静かで、普通の物語なら脇役にいそうな人たち。そんな2人にスポットが当たって、計画結婚というぶっ飛んだことを始めるのですが、クラスの端っこにいたような人たちというのがいいな、好きだなと思いました。私も学生時代からそういう場所にいて、明るくて華やかな少女漫画に憧れてきました。いわゆる地味って言われるような私みたいな人が主人公の話を見てみたいと思っていたので、ワクワクしながら台本を読みました」
「私自身、本当に地味なタイプなので、莉香に共感しました。なんで私がこういう人だとわかったんだろうと思うくらい莉香と自分の性格がそっくりで、私を選んでくれた方はすごいなと思っています(笑)。今まで演じた役の中で一番素に近い役。莉香の心情について台本にとても細かく描かれていて、嬉しくなりました」
「たくさんあります(笑)。まず、人前で感情を抑えるところ。不器用なだけなんですけど、私も結構大人ぶってしまうんですよね(笑)。あと、感情よりも考えの方が先にいってしまうところもそっくり。結構クールに見られたりドライに見られますが、実は繊細で情に厚かったり、決めたらこうだと突き進むところも似ていると思います」
「これってどうなんだろう?と思うところがなかったので、とてもやりやすかったです。常にわかる、わかると言い続けていました(笑)。その分、莉香の感情をみなさんにどうしたら伝えられるのかを考えました」
「この作品の面白さは、莉香と拓也の2人が少しずつ近づいていくところにあります。大きなターニングポイントがあればわかりやすいんですけど、この作品は微々たるものすぎて(笑)。でも、見落としてはいけないものだから、それを考えながら演じるのが難しかったです。一番最初にどう演じようかと思ったとき、いわゆるサクセスストーリーではないけれど、成長物語なので変化が絶対に楽しいし、少しずつの変化を丁寧にやりたいなと思って。それは撮り始める前に決めたことだったので大変でしたが、諦めずに積み上げていけてよかったです」
「とてもオープンな方でした。ほぼ2人での撮影で、同じようなスケジュールを一緒に頑張りました。それは監督やスタッフさんももちろん同じで、チーム感をすごく感じられました。スケジュールが大変だったけど、おかげで固い絆で結ばれました。全然ピリピリした瞬間がなくて、ずっと楽しいまま終えることができました」
「私は舞台と舞台の合間でしたし、佐藤さんも忙しい時期だったので、限られた時間の中での撮影になりました。恵まれていたのは、コロナが落ち着いた時期だったので、地方ロケも含めていろいろなところで撮影させていただけたことです。ロケが久しぶりだったので、楽しかったです。日数的には移動も含めると大変になってしまうんですけど、素晴らしい映像になっていたので、完成した作品を見て嬉しくなりました。特に美しい風景が見られる南阿蘇での撮影は、天気があまり良くない予報だったのですが、実際は晴れが続きました。ほかに広島、玉川上水、鎌倉、スカイツリー、伊豆の山、それに会社のシーンもたくさんあって、本当にハードでしたが(笑)、頑張った甲斐がありました」
「結婚はまだ私には遠いので、よくわからないものでした。昔からの儀式的なものもありますよね。両家の関わりとか親戚の事とか自分以外の家族も関わることなので、大変だなという気持ちもありました。まったく血のつながらない他人と家族になって、子どもを産んで育てて、またその子どもが子どもを産んで…そのことを考えると、本当にすごいことだなって。本当に大きな決断だし、責任が伴うもの。でも今回のドラマをやってみて、いろいろな結婚観があるんだと感じました。結婚した後の生活の仕方も選択ができて、結婚そのものも選択肢の一つなんだと感じました。幸せになるためにするものというか、しなくてはいけないものから自分の人生をより豊かにするために選んでも良いものというイメージに変わりました。私と同年代の方が見ても、ありなんだなと思ってもらえそうな気がします。同世代で結婚や将来のことに不安がある方も、ぜひ見ていただきたいです」
「実体験でムズキュンってなかなか感じないので、こういうドラマとか漫画があるのかなと思います。ドラマの中で拓也と莉香が歩いていて手がぶつかるシーンがあるのですが、そこで結構ムズキュンしました。あのもどかしい感じがたまらないです(笑)」
「莉香や拓也のような人って実際多いと思うんです。大勢の中で目立つ人、リーダー的存在になれる人はごくわずかで、輝いている人を中心に回りにいる人が多くて。その中でも隅にいるような人たちだと思うんですけど、私もそうなので共感した次第です(笑)。そういう人たちが不器用ながらに頑張って、進んでいって、少しずつ輝いていく姿に勇気をもらえると思います。私自身、とても思い入れがある作品になりましたし、結婚や恋愛などに悩める方にも見ていただきたいです。本人たちは気づかないだけで、世界は暖かく優しい。それを映像で描き出していて、明るいタッチなので気楽に見ていただけると思います」
Writing:杉嶋未来/Styling:武久真理江/Hair&Make-up:石川奈緒記
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