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葵わかな 映画「サバイバルファミリー」公開直前トークイベント!
同作は、『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』、『ハッピーフライト』、『ロボジー』といった、独自の視点で観客の好奇心をくすぐるヒット作を生み出してきた、矢口史靖さん監督・脚本による、「電気」消滅の世界を家族が旅する空前絶後のサバイバルムービー。誰も観たことのない世界を、徹底してリアルに描きながら、矢口監督流のユーモアもふんだんに盛り込まれつつ、物語は急転直下、どん底まで突き落とされた過酷な旅のその先に、誰もが大切な家族のことを思わずにはいられない大きな感動が待っている。
葵は物語の中心となる鈴木家の長女・結衣を演じる。学校ではおしゃれグループに所属し、私服は派手でメイクはつけまつげが命という見た目に、携帯にはLINEの着信がひっきりなしという高校一年生。
同作の主題歌の編曲・プロデュースを手掛けるとともに、矢口監督作品の音楽を幾度となく担当されているミッキー吉野さんの生ピアノ演奏に合わせて、矢口監督がサックスを披露しながら登場したが、「監督がサックスを吹かれるのは知らなかったので、驚きでした。持っている姿はベテランの感じで良かったです(笑)。音楽も素敵でした。」と笑顔でコメントした葵。
矢口監督の作品について、「矢口監督の作品は予習するまでもなく前から観ていました。」と話すと矢口監督が“本当に?何と何?”と興味深々な様子。「『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』は小さい頃に観ましたし、『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』は映画はもちろん、原作本がすごく好きで、一時期周りに言いふらしていたくらい。その他の作品も観させていただいています。」と作品愛を語った。
テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、電車、自動車、ガス、水道まで、電気を必要とするあらゆるものが完全にストップし、乾電池さえ使えない原因不明の「電気」消滅によって情報も絶たれた中、鈴木家の大黒柱であるお父さんの一声で東京を飛び出し、生きて行く場所を求めて旅に出る姿を描いた同作。矢口監督曰く、2001年公開映画『ウォーターボーイズ』の頃から構想はあったが、“高速道路を自転車で走りたい”など、壮大なスケールだったため、なかなかOKが出なかったという。葵はその作品の長女・結衣役をオーディションでつかんだ。「公式ガイドの中に、実際に撮影をしなかったシーンの台本が載っていたのですが、オーディションの時はそのシーンを演じました。“あ、このシーンやった。でも考えたら撮影してない”って懐かしく思いました。それまで矢口監督の作品は観ていましたが、監督のお顔は分からなかったので、オーディションでお会いして、こういう方なんだと(笑)。笑うでもなく怒るでもなく、初めて会った時からつかめない方という印象です。」と素直に話すと会場から笑いが起こっていた。
さらに、撮影中も矢口監督のその印象は続いていたようで、「思われていることを汲み取りたいと思うのですが、何もないんです。すくうことができなくて、矢口監督から出てくる言葉を頼りにするしかなく、でもそこまでお話しされる方ではないので…。」と話すと矢口監督は“この作品に関しては説明がいらない撮り方だった。ブタが出てきて捕まえるシーンも、怪我しないでねと言ったくらい。本当はないけどあることを想像してやってとかではなく、全部ロケで体当たりで、本物でやりたかった”と撮影のこだわりゆえのことだったと説明した。
ここで、撮影中のメイキング映像が流れ、にこやかだったクランクインから段々と鬼気迫る表情に、そしてクランクアップで「忘れられない作品になりました。またご一緒できるよう頑張ります。」とホッとした様子で語る葵の映像が映し出された。「撮影期間の後半になるにつれて、心がドキドキしていってました。追い詰められていくというか。どうして撮影が大変だったのかと考えた時に、肉体的にも精神的にもくるものがあったからだったんだと思います。」と回顧。また、11月に行われた水温7℃の極寒の川の中での撮影を振り返り、「撮影は大変でしたが入ることは分かっていましたし、もう入るしかない!と。あと、1人ではなく鈴木家4人だったので頑張れたと思います。」と支え合いながら撮り終えた、心に残るシーンになったようだ。
また、たくさんのサバイバルを経験した撮影のなかで、思いがけず大変だったシーンを聞かれ、「ブタさんを追いかけるシーンです。今まで生でブタさんを見る機会がなく、大きさも分からないですし性格もわからない。攻撃的だったらどうしようと思いましたし、実際に見たら思っていたよりもすごく大きくて、一番驚きましたし怖かったです。」と振り返った。
改めて、特殊な状況下での撮影を終え、「自分が成長できたかは分かりませんが、今思うととても楽しかったです。撮影中は私が未熟だったこともあり、監督の求めているものに追いつくので精一杯でした。素晴らしい方々とご一緒できたのに、撮影当時は自分の役と向き合うことに一所懸命で、それにプラスして川やブタさんなどの外敵も入ってきてすごく追い詰められていました。撮影を終えて帰ってはすぐに寝て、次の日起きて、“今日は何をするんだろう”と思いながら撮影場所に行って。他のことを考える隙がないくらい濃度がすごくて、しかも2ヶ月半という長い期間でやらせていただけて、今思うと幸せなことだったと思います。」と撮影の日々を懐かしんだ。すると矢口監督から“おそらく、これ以上大変な目には合わないと思う。この先、安泰。楽しいことばかりだと思うので自信を持ってください”と労いの言葉をいただき、笑顔を見せた。
その後、矢口監督が自ら選曲したという主題歌「Hard Times Come Again No More」を歌うSHANTIさんが登場し、ミッキー吉野さんの生演奏に合わせて同曲を歌唱。さらに、自身の楽曲「Love Matters」をしっとりと歌い上げ、会場はあたたかい空気に包まれた。他にも『ロボジー』に出演、同作でも水泥棒として出演されている川島潤哉さん、『ウォーターボーイズ』に出演した秋定里穂さんも応援に駆けつけ、矢口監督作品の魅力をたっぷり語った。
そして最後に、「今日は矢口監督のイベントに呼んでいただけてとても嬉しかったですし、矢口監督ファンのひとりとして、いろいろなお話を聞くことができて楽しかったです。今日来てくださった皆さん、皆さんのお友達、そのお友達のお友達がこの作品を観て下さったらいいなと思います。ぜひ観てください。今日はありがとうございました。」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。
映画「サバイバルファミリー」は2/11(土)公開!
ぜひご期待ください!
【ストーリー】
ある日、突然サバイバルが始まった――――!?
東京に暮らす平凡な一家、鈴木家。お母さん(深津絵里)が話しかけても、お父さん(小日向文世)はテレビに夢中、息子(泉澤祐希)はヘッドホンから流れる音楽に夢中、娘(葵)はスマホでLINEに夢中。一緒にいるのになんだかみんなバラバラな、よくある家族。
そんな鈴木家に起こった緊急事態!ある朝起きたら、電化製品が全部とまってる!!我が家だけのことかと思ったら、お隣もそのお隣も、そのずーっとお隣も。
電化製品ばかりじゃない。電車に自動車、そればかりかガスや水道まで。連絡しようにも電話が通じない、会社に行くにも電車が動かない。
1日だけ我慢すればと思ったのに、翌日になっても、その翌日になっても状況は変わらない。
ただの停電かと思っていたけれど、どうもそうじゃない…。突然訪れた超絶不自由な生活にほとほと困ってしまう人々。
そんな中、亭主関白な父・義之が下した一世一代の大決断!
≪東京を脱出する!≫
全ての電気が消えた世界の中で、家族に未来はあるのか!?超ダメ親父は、家族を守り切れるのか!?
今、鈴木家のサバイバルライフの幕があがる!!
(敬称略)