「いつか一緒にお仕事をしたいと思っていたところに、このドラマの偶数話を冨永さんが脚本・監督なさると伺って。テレ東さんの深夜ドラマって、ちょっと他とは違うことをやるイメージがあって、『次は何をやるんだろう?』ってつい気になってチェックしてしまうんですよね。いざ台本を読んだらものすごく面白くて、ドラマとしても実験的な試みですし、これはぜひ参加したいと思ってお引き受けしました」
「タイトル通り『ひとりキャンプで食って寝る』っていうだけの、すごく淡々とした物語ではあるのですが(笑)、台本を読んでいても全く飽きることがなかったですし、とにかく物語としての完成度がものすごく高かった。その分、この台本の面白さをどうやったら自分が表現できるのかっていうのはずいぶん悩みました。今回、演じた七子のキャラクターは、冨永さんが飲み屋で出会った人たちをモデルにされているそうで。キャンプ先でいろんな人と出会っても、『来るもの拒まず、去る者追わず』というスタンスが魅力的で、自分にも『こんな飲み友達がいたらきっと楽しいだろうな』って思います。いかにもセリフらしいセリフと言うよりは、ちょっとくずした感じというか、女同士特有のとりとめのない会話が沢山飛び出すんですが、そこもかなり細かく演出してくださいました。キャラクターの人物像や設定が可笑しくて、冨永さんの言葉選びのセンスをすごく感じる現場でしたね。七子の独り言がどんどん上達してクオリティーが高くなっていくところにも、ぜひ注目してほしいです」
「撮影というよりは半分遊んでるような感覚で、釣りに対する冨永さんの情熱と愛情がすさまじくて、休憩中もずっと釣りのことを教えてくださいました(笑)。撮影中は毎シーンごとに新たな発見があるので、日々驚くことばかりでした。例えば、台本を読んで『ここは絶対大きい声で言うセリフではないな』と感じる箇所も、『ちょっと叫んで言ってみてください!』って指示があったりして。一瞬『え!?』って思うんですが、いざ出来上がったものを見てみると、『あぁ、なるほどなぁ』って」
「料理は人並み程度で、もともと好きは好きだったんですけど、魚をさばいた経験はなかったので、撮影に入る前に教えていただきました。調理シーンは実際に自分でやっているのですが、簡単な味付けでも自然の中で食べるととにかくおいしいんです。しかも自分で獲ったものを食べるとなると、なおさら格別だと思いますね。ちなみに初回で釣って食べていたのは、カサゴと小鯖。揚げつつ、食べつつ……みたいな感じです。回によっては渓流釣りをしたり、山菜を採ったりもするんです」
「それほど意識した事はないですが、割とどこでもひとりで行くのであまり抵抗は無いです。そもそもカラオケには行かないから『ひとりカラオケ』はしませんが、焼肉も居酒屋もひとりで入ったことがあります。『ひとりキャンプ』にもすごく魅力を感じていて、おススメしたいです。さすがに『虫は絶対にダメ!』とか『魚が苦手!』とか『食には興味ない!』とかだったら、『じゃあ、それは家にいたほうがいいかもね』ってなるかもしれないですけど(笑)。『ひとりキャンプ』、楽しいですよ!」
「確かに私はアウトドアとそんなに縁があるタイプではないんですけど、決して嫌いなわけではありません。誘われたら全然行くし、興味もあるんですけど、いざやるとなると道具も揃えなきゃいけないとか、何から始めたらいいのか……とか、なかなかハードルが高いところがあって。だから今回撮影で経験することができてすごく楽しかったです。基本的に人見知りなんですけど、旅先だとそれが解放されるのか、私でもアクティブになれるんです。人と関わるのも自分が今まで思っていたほど苦手じゃないんだなって、最近気づきました(笑)」
「こんな私がキャンプの魅力を語っていいものかっていう思いは正直ありますが(笑)、自分だけのお城を作るみたいに、こだわってテントを買ったりとか、ちょっとずつ道具を増やしていったりするのも楽しいし、『ひとりキャンプ』だと周りに気を遣わなくていいのも魅力ですよね。ドラマの中でも、もともとは『ひとりキャンプ』をする予定じゃなかったのに、成り行きで始めたらハマってしまい、徐々にグレードアップしていくところが、自分で見ていてもなんか楽しそうだなぁって思いました」
「ドラマは5月に撮影していたんですが、夜はベンチコートが手放せないぐらい冷え込んで……。アウトドアの場合、寒暖差が大きいから防寒具は絶対持って行かなきゃいけないですし、調理道具も必要だし。あと、お酒はやっぱりあると楽しいですね。もし一つだけ選ぶとしたらビールじゃないですかね(笑)」
「このドラマ、キャンプが好きな方には絶対に楽しんで見ていただけると思いますが、きっとアウトドアに興味がない方にとっても、すごく実験的で、面白がって見てもらえるドラマなんじゃないかな、と。『もしこれでドラマが面白くならなかったら、それは完全に私の責任だろうな』って思ってしまったくらい、とにかく台本が面白かった。もちろん自分の演技に対しての反省点は沢山ありますが、試写を観た方々にも『面白かった!』って言っていただいたので、大丈夫だと思います(笑)。 回によって登場するキャストもそれぞれ違うんですが、すごく面白い方たちとご一緒しています。そもそも『三浦貴大さん主演のパートと交互に放送していく』ということ自体、すごく新しい試みですし。私自身、今から放送を見るのが楽しみです。深夜帯ではありますが、ぜひ一日の終わりにホッと一息つきながらご覧いただければと思います」
Writing:渡邊玲子
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