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『ゼクシィ』のCMや、専属モデルを務める『non-no』で初表紙を飾るなど、モデルとして注目を集める新木優子。話題沸騰中の深夜ドラマ『監獄学園−プリズンスクール−』に、裏生徒会のスパイ・杏子(あんず)役で出演する。連続ドラマ『いつかティファニーで朝食を』にも出演するほか、12月には初主演映画『風のたより』が公開されるなど、精力的に女優業に挑戦している彼女に話を聞いた。

演技をすることでいろいろな職業や人間になれるのがすごく楽しいです

杏子役が決まって気が引き締まりました

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―― 新木が『監獄学園−プリズンスクール−』に初めて接したのは、杏子役のオーディションを受けることになったときだった。

「少女漫画をたまに読むくらいだったので、『世の中にはこんな漫画があるんだ!』とビックリしました(笑)。描写は際どいのに、女性が読んでも恥ずかしくないところがすごくいいなあと思いました。オーディションでは原作の何ページかを渡されて、そのセリフを読みました。シンゴというキャラクターとの絡みが多い役なので、そこのシーンだったと思います。井口昇監督が『思うようにやってみて』とおっしゃったのであまりお芝居を決め込まず、『もう一回』と言われたらニュアンスを変えたりするようにしました」

―― そして、彼女は見事に杏子役を手に入れた。

「役が決まったと聞いた瞬間、気が引き締まりました。漫画原作の作品は役を作っていく上でいろいろと気になることも多いので、私で大丈夫だろうか? と心配な気持ちもありました。現場に入るまでは、とにかく原作と台本を読み込んで、杏子がどういうキャラクターなのかをずっと考えて分析しました。でも、今回の作品で一番大切なのはキャストの方々とのお芝居だと思ったので、あまり作りこみ過ぎず、お芝居をしながら相手の反応を見て、感じて、お芝居をしていこうという心構えで現場に入りました」

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―― 杏子というキャラクターについての分析結果とは。

「杏子はこの作品のなかで、一番一般的で等身大の女の子だと思います。憧れの裏生徒会に入れるほど突出した何かがあるわけでもないし、入るのはちょっと怖い。だからスパイとして役に立とうとする。それって、日常生活で人気者の友だちや部活の先輩に気に入られたい気持ちと一緒だと思うんです。女の子は普段から演技をしているっていわれる生き物なので(笑)、裏生徒会に命じられてシンゴに接するときは、お父さんに物をねだる女の子のイメージで演じました」

―― シンゴに対して、極端に言えばハニートラップを仕掛ける杏子。胸をチラリと見せたり、シンゴの背中に胸を押し付けたりと、色気で男子をドキドキさせる芝居は新木にとって初めての経験だった。

「雑誌ではちょっとセクシーな雰囲気のポーズで撮影することはあったんですけど、役としては初めてだったので、うまくできるのか心配でした。カメラに対してどの角度でどう動けばそう見えるのか、まったくわからなかったので。現場では、映しちゃいけないところは隠しつつギリギリまで攻めるので、監督とカメラマンさんが角度にすごくこだわっていました。私はその間、ジーっと立って動かないようにしていました(笑)」

―― いよいよ杏子はドラマの第五話から登場する。

「裏生徒会の人たちの前にいる杏子と、シンゴといるときの杏子、その切り替えに注目していただけると嬉しいです」

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仙台という土地で感じたことを演技に反映する
―― 『監獄学園-プリズンスクール-』の撮影を終えた新木は、初主演映画『風のたより』の撮影のために仙台を訪れた。演じるくるみは、「どうせ」と諦めることが当たり前になってしまっている女の子。料理の専門学校を出て、夢だった東京でのカフェ経営に挑戦したものの、共同経営者が原因で挫折して仙台に戻る。「どうせ」モードにいるくるみは、彼女の祖父(大杉漣)が震災を機にクローズしていたカフェを再開するよう促されるが……。

「周りの人に支えてもらいながら準備をしているうちにすごく充実して、楽しくなってくるんですけど、開店直前に事件が起きてまた挫折しそうになるんです。でも、そこでどうにか踏ん張って、『どうせ』を卒業して前向きに頑張る姿を描く作品です。私はどちらかというと前向きな性格なので、『どうせ』と思ってしまうくるみの性格について自分なりに考えました。現場に入って大杉漣さんとお芝居をして、おじいちゃんの孫への思いを感じることができて、くるみをちゃんと理解することができたと思います」

―― 初めての主演作はどんな経験だったのだろうか。

「台本を開くとくるみのシーンがたくさんあるので、それだけ自分がスクリーンに映っているんだ……と思うと、不思議な感覚になりました。また、今回は仙台という土地でお芝居できてよかったなと思います。震災から4年が経ちましたが、被災地を実際に見たことで、自分の無力さを痛感しました。そういう気持ちや、そこで考えたことを、この土地で生まれ育ったくるみを演じる上で大切にしました。それは自分が成長するために、とてもいい経験になりました」

―― 『風のたより』をクランクアップ後は、間髪入れず、人気コミックが原作の食ドラマ『いつかティファニーで朝食を』の撮影に取り組んでいる。アパレル会社に勤める麻里子と高校の同級生、典子、里沙、栞が、おいしい朝ごはんを食べながら様々な問題と向き合って成長していく物語で、新木はヨガのインストラクターで男性不信の里沙を演じている。

「里沙は昔、男の人にふられたショックで太っちゃったけれど、ヨガと出会って痩せたので、すごく自制心が強く、“自分はこうでなきゃいけない”という仮面をかぶっているような状態で人と接している。そんな彼女が、新しい恋に出合って、素直な自分を出せるようになっていきます。食べ物も、最初は健康食しか食べないけれど、徐々にいろいろな食事を楽しむようになっていきます」

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―― 観ている分には「おいしそう」な食ドラマだが、演じる側にとってはNGが出た場合、何度も同じものを食べなければいけないという試練がつきものだ。

「美味しい朝食を食べることがこのドラマにおいて大切なことだと思うので、楽しみながら食べたいと思います。朝食だから軽めのメニューが多いので、ほかの食ドラマよりは大変じゃないはずですし(笑)。美味しい朝食を食べたいと思っていただけるだけで嬉しいですし、キャラクターの人間模様を楽しんでもらえたらなと思います」

―― スカウトされて事務所に入ったときは、明確にやりたいことがあったわけではなかったが、いろいろな仕事に挑戦するうちに、演じることの面白さに目覚めていったという。

「演技はいろいろな職業や人間になれるのですごく楽しいです。モデルのお仕事もお芝居とはまったく別物なので、求められる限りは楽しみながら両立させていきたいなと思います」

―― 大学にも通いながら、モデルと女優の仕事をこなす21歳は、多忙な日々を過ごしている。

「多忙なのかなあ?(笑)ただそういえば、毎年夏は友だちとの旅行が恒例でしたが、今年は初めて行けませんでした。残念ですけど、旅行はいつでもできますし、今はお仕事を全力で頑張ります」


Writing:須永貴子

インフォメーション

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(C)2015 平本アキラ・講談社/「監獄学園」製作委員会・MBS

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『監獄学園−プリズンスクール−』

MBS 毎週日曜24:50~/TBS 毎週火曜25:11~


全寮制の元女子校・私立八光学園に、藤野清志(キヨシ)ら5人の男子生徒が入学する。学園を支配する“裏生徒会”により懲罰棟(プリズン)で1ヵ月間の謹慎生活を強いられる。あの手この手で脱獄を試みるキヨシたちを、裏生徒会は退学させようとするのだった。裏生徒会のスパイとなったシンゴを、杏子もまた裏生徒会の命を受けて罠にはめようとする。

▼公式サイト
http://prison-school.com

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(C)日本テレビ

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『いつかティファニーで朝食を』

日本テレビにて毎週土曜25:25~


※関東ローカル

“朝食”それは、すなわち、一日の始まり。一日、一日の積み重ねが人生を作っていく。
麻里子、典子、里沙、栞それぞれが抱える悩みが、動き出していく。
4人が様々な問題と向きあいながら成長し、おいしい「朝ごはん」と出会っていく物語。

▼公式サイト
http://www.ntv.co.jp/breakfast/

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(C)2016『風のたより』製作委員会

MOVIE

『風のたより』

2015年12月12日(土)フォーラム仙台にてプレミア先行上映
2015年12月19日(土)フォーラム仙台にて劇場公開


未曾有の大震災を機に閉店をよぎなくされてしまった「風のたより」。そこは、訪れたお客様に、“ゆっくりと生きる”時間と場所を提供したいとの思いを込めた優しいお店だった。主人公・くるみは入院することになった祖父の代わりに、再建するお店の開店準備に奮闘する。周りの人々に支えられながら、自らも成長していくのだった。

▼公式サイト
http://kazeno-tayori.jp/

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