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直木賞作家・朝井リョウが、実在する男子チアリーディングチーム“SHOCKERS”をモデルに書き上げた『チア男子!!』の待望の実写映画化が実現し、5月10日(金)から劇場公開。本作は2011年のコミカライズを皮切りに、2016年以降、アニメ&舞台化などの様々なメディアミックスが展開されてきた。劇中では、W主演となる横浜流星と中尾暢樹をはじめ、個性豊かな7人が、男子チアリーディング部“BREAKERS”のメンバーを体当たりで熱演し、本格的なチアパフォーマンスを披露する。悩みや葛藤を抱えながらも、チアを通して成長する主人公・坂東晴希を演じた横浜に、本作への思いを聞いた。

本気でチアに挑んだ僕らの「応援のパワー」を感じてもらえたら嬉しいです

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―― 横浜が演じたのは、生粋の柔道一家に生まれ、幼い頃から柔道に打ち込む姉の背中を追うように柔道に打ち込んできた「ハル」こと、坂東晴希。大学入学の矢先、肩の怪我をきっかけに自らの才能の限界に改めて直面し、このまま柔道を続けるべきか悩むという役どころだ。

「僕が演じたハルは、人の気持ちを理解できる優しい男の子。誰かが怒ったり笑ったり泣いたりするのを、まるで自分のことのように思えるキャラクターだったので、撮影中は僕も周りの変化になるべく敏感でいられるように意識していました。演じる上で大切にしたのは、大学に入って怪我で一回柔道を挫折して何か新しいことを始めたい、でも柔道をやめられない……という、ハルの葛藤です。いろいろな人からかけてもらった言葉をきっかけに、ハルが自分で「チアをやる!」って決めるまでの気持ちを、できるだけ丁寧かつ繊細に表現したいねって、風間太樹監督とも話しました」

―― 見た目以上にハードな男子チアリ―ディングの世界をリアルに描くため、横浜を含む7人は、クランクイン前におよそ3か月かけてチアの猛特訓に励んだという。空手の国際大会では世界一の実績を持つ横浜だが、チアとなると随分勝手が違ったようだ。

「撮影前に早稲田大学の“SHOCKERS”さんのパフォーマンスを見せていただいたんですが、一人ひとりの笑顔が本当にキラキラ輝いていて、みんなで1つの目標に向かって頑張っている姿がとにかく素敵でした。「果たしてたった3か月の練習で足りるのか?」という不安もあったのですが、コーチと“SHOCKERS”の皆さんの愛ある指導のおかげで、なんとかやりきることができました」

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―― 大変だったのは、意外にも派手な大ワザではなく基礎練習だったのだとか。

「空手をやっていたから、筋肉は人並み以上についているはずなんですが、チアの場合は空手で使う筋肉とは違ったところに一からつけ直さなければいけなかったので、思っていた以上に大変でした。最初の頃はまったく余裕がなくて、笑顔を作るのも一苦労だったんですが、途中から自然と笑顔もこぼれるようになってきて。完成した映画を試写で観たときに「なんてフニャフニャしてるんだろう」って、自分のフニャフニャ加減に思わず笑っちゃいました」

―― 今回の実写版『チア男子‼』には、アニメ版で「ハル」の声を担当している声優の米内佑希も友情出演しているのだとか。実写版とアニメ版の奇跡のコラボは、一体どんなシーンに仕上がったのだろう。

「ハルの役作りにあたっては、アニメ版も参考にさせていただきました。原作のハルにはもう少し暗い印象があったのですが、アニメ版のハルの声を聴いたらすごく柔らかくて、「あー、なるほど!」って思えたんです。実写版では銭湯のシーンで共演させていただいたんですが、実はちょっとだけアドリブを入れました。「あ、この声俺に似てる!」って(笑)。でも完成版を観たら、音声はしっかり消されちゃってました。きっと僕が口パクで何か言っているのは確認できると思うので、ぜひスクリーンでチェックしてみて下さい(笑)」

―― チアを成功させるためにはチーム間の信頼関係が欠かせないが、主演としてチームを引っ張っていく上で、特に意識したことはあったのだろうか。

「実は物語の主人公って、意外と受け身のお芝居の方が多いんです。もともと僕は「グイグイ行こうぜ!」みたいに言葉で周りを引っ張っていくようなタイプの人間じゃないので、周りを見渡して支える立場でいようかな、とは思っていて。何かを自分から発信するというよりは、相手から発信されたものを素直に受け止めて、さらに相手が返しやすいボールを投げることを意識するようにしていました。逆に幼なじみの「カズ」を演じた中尾暢樹の方が、チームのみんなを明るく照らして先陣を切ってくれるタイプだったので、その役割は今回すべて彼に任せました」

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―― 撮影前から約4か月にわたって苦労を共にした“BREAKERS”のメンバーについて聞いてみた。

「「カズ」役の中尾暢樹さんとは年齢は一緒なんですけど、「戦隊モノ」では一応「先輩・後輩」の間柄なので、初回の練習では僕のことを「流星くん!」ってかわいい感じで呼んでくれていたんです。でも、3日目くらいからいきなり「流星!」って呼び捨てされるようになって、一瞬耳を疑いましたね(笑)。人との距離の詰め方がすごく上手いので、僕も見習いたくなりました。 「翔」役の瀬戸利樹さんは、見た目があんなに整っているのに、どこか抜けているところがあって、イケメンなのに私服がダサい「翔」と通じる部分が沢山ありました。現場を和ませてくれるような存在で、「愛されキャラ」だと思います。
「弦」を演じた岩谷翔吾さんは、もともと高校の同級生なんですよ。彼はアーティストでフィールドが違うから、共演できたのはすごく嬉しかったんですが、ちょっと恥ずかしい気持ちもありました。高校時代のやんちゃな姿も知っているから、仕事で真面目にやっているのがなんだか照れくさくて。現場ではムードメーカー的な存在でした。 「イチロー」役の菅原健さんは、僕らがチアの練習をしているところに後から合流してきたんです。彼はもとから「バック転」が出来たので、「うわ、すごいヤツが入ってきた!」って、思わず圧倒されました。一見強面っぽい雰囲気だけど、現場では結構いじられキャラで。僕も割とそうなんですが、普段あまりいじられ慣れていないから、いじられるとどう反応していいかわからないみたいで。そこが余計面白い(笑)。
「トン」を演じた小平大智さんは、チアの練習も人一倍していたし、一緒にいてすごく努力家なんだなっていうのは伝わってきましたね。ただ、動いた分だけご飯も食べちゃうんですよ。頑張り屋ですけど、ちょっと自分に甘い面もありますね(笑)。そこが可愛いんですけどね。
「溝口」役の浅香航大さんは、僕らよりちょっと年上なので、1歩引いて僕らを見守ってくれる存在で、すごく心強かったですね。見た目は冷静そうだけど、意外とアツいものを内に秘めている人で、そのギャップが魅力でしたね。浅香さんとは泊まり込みの撮影もあったので、いろんな話をすることができました」

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―― 7人のなかで横浜が一番共感できるキャラクターは誰だったのか。

「10代の頃の自分は「弦」に一番近いかな。すぐに誰かと比べては劣等感を覚えたり、「絶対あいつを超えてやる!」と思ったり。僕にはトラウマはないけれど、自分の感情を押さえ込んでしまったりするところは、「翔」にもちょっと似ているかもしれません」

―― 映画のクライマックスで披露されるチアのパフォーマンスは、実際に撮影の最終日に観客の前で行われたという。

「役柄同様、僕らも人前でチアを披露するのはその日が初めてだったので、本物の学園祭の発表会のような緊張感がありました。ちょうどその日がクランクアップだったこともあって、「後悔しないように全力を出し切りたい」って、メンバー全員で話していたんです。だから演技が終わるたびにモニターをチェックして、もし誰か1人でも演技に満足がいかないと感じたら「もう一回やらせてください」って監督に掛け合って。最終的には、文字通り全力を出し尽くすことができました。大ワザに挑戦してる時は、さすがに会場の人たちの顔を見たりする余裕はなかったんですけど、ダンスをしているときはちゃんと観客の顔を見渡せて、みんなの笑顔のおかげでパフォーマンスしている自分たちもさらに気持ちが高まって、相乗効果でみんなが笑顔になれるのもすごく不思議な感覚でした」

―― まさに横浜自身も再び青春を体験した気分だったのだろうか。

「僕が学生時代に取り組んできた空手は個人競技だったので、仲間と一緒に何かに熱中をする機会はほとんどなくて、むしろ「団体競技なんて、どうせ楽しくやってるだけでしょ!」って思い込んでいました。そういう意味では、『チア男子!!』を通じて団体競技の素晴らしさに気づくことができました。一人じゃ絶対に出来ないことでも、仲間が補ってくれることで出来るようになるのは、団体競技ならではですよね。「部活もきっとこんな感じなんだろうなぁ」とか「みんなで汗を垂らしながら男臭い時間がすごせるのはすごくいいなぁ」って、羨ましくなりましたね。出来れば学生時代に経験したかったけど、22歳にして青春を体験することができました」

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―― 「俺が居るだろ、一人とか言うなよ」は、横浜演じるハルの印象的なセリフの一つ。横浜自身は悩みも自分で解決するタイプだというが、この作品に取り組んだことで心境の変化があったという。

「僕は普段から聞き役に回ることが多いのですが、この言葉が溢れでてきたハルと同じように、一人じゃ何もできないし、本当にいろんなところでみんなに助けられていることに気づかされました」

―― 横浜は壁にぶち当たった時、どのように乗り越えるのか。

「悩んで悩んで、どうしたらその壁を乗り越えられるのかをずっと考えて。たとえ失敗してもいいから、まずは行動に移すことを意識するようにはしています。とはいえ「失敗したっていいや」って思えるようになったのは、実は20歳を超えてから。誰だって失敗するのは怖いし、格好悪いから、極力失敗したくはないじゃないですか。僕も10代の頃は完璧を求めすぎるあまり、失敗を恐れていたんです。でも結局、それじゃ何も始まらない。ちゃんと失敗を受け止めて、次の行動に移すことこそが壁を越える近道なんじゃないかって、いまでは思えるようになりました」

―― 最後に『チア男子!!』の見どころを改めて聞いてみた。

「登場人物の誰に共感するかによって楽しみ方が変わってくるところが、この映画の面白さなんじゃないかと僕は思っています。僕自身、この現場を通じて「応援のパワー」のすごさを改めて実感することができたので、日頃自分を応援してくださっている方々に対しても、ますます感謝の気持ちが強くなりました。だからこそ、この3か月間本気でチアに挑んだ僕らの「応援のパワー」を、誰か一人でもいいから感じてもらえたら嬉しいです。悩みながらも前に進んでいく僕らの姿が、いま何かに挑戦している人や、これから何かに挑戦しようと思っている人たちの、背中を押すことができたらいいなと思っています」


Writing:渡邊玲子

インフォメーション

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(C)朝井リョウ/集英社・LET’S GO BREAKERS PROJECT

MOVIE

『チア男子!!』

5月10日(金)公開


道場の長男に生まれ、幼い頃から柔道を続けてきたハル。しかし、連戦連勝の姉・晴子と比べて自分に才能がないことに悩んでいた。怪我をきっかけに柔道から距離を置いていた晴希に、幼なじみで親友のカズは「一緒に新しいことを始める」と宣言する。なんと、それは前代未聞の“男子チアリーディング部”の創設だった―!

▼公式サイト
https://letsgobreakers7.com/

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