「今作のオファーをいただいたときに、“カメラとバイクが趣味の男”というのを聞いて即決しました(笑)。プロデューサーや脚本の井沢満さんが僕の趣味を知っていて当て書きをしてくれたのかと思うほど、趣味が一致していたんです。偶然だったそうですが、こんなことがあるのかと鳥肌が立ちました。いただいた脚本を読んだ印象もどこか小説や詩を読んでいるような感覚で、今までにない作品になると思いました。ラブストーリーと聞いていたけれど、ヒューマンドラマでもあり、現代の社会問題だったり、哲学的な部分もあったりとさまざまな角度から描かれているところに魅力を感じています。また、今回は僕のデビュー当時から知っている伊藤歩さんと久しぶりの共演となるので、安心して現場に立つことができています」
「趣味だけでなく、不器用なところも似ているのかなと思っています。亮は思っていることを言葉にするのが苦手。でも、それは相手の心の奥、繊細な部分まで感じとってしまうがゆえのこと。相手の気持ちを大切にしたいからこそ、言葉にできない男なんだと思います。僕も、ものをつくることは好きだし、映像などで表現することも楽しいと思うけれど、言葉にするのは苦手で(笑)。性格や趣味が似ているので、楽しんで演じているし、もっと面白くできるんじゃないかと現場でアイディアを出しながらつくり上げています。服装も脚本には『和洋折衷の格好で』と出てきたりするので、僕なりに考えていくつか採用をしてもらっていますし、カメラやバイクは自前なので、チェックしてほしいです」
「亮にはバイクとカメラ以外に水彩画の趣味があって、一番時間を費やしているんです。僕も実際に描いてみて、これが亮の世界なんだとわかった気がしました。集中して何時間も描いていると、自然と自分と向き合うことができるし、周りのことも見えてくるんですよ。そして、風の音も形になって聞こえてくるような感覚があって、とても静かな世界。そんな繊細な面と、バイクで走っている豪快な一面とのギャップをうまく演じられたらいいなと思っています。水彩画はハマりそうです」
「バイクとカメラは自然とそばにあったもので、10代の頃から表現することが好きで、小さなカメラを買って常に持って出かけていました。最初は映像を撮って、CMっぽいものやショートムービーをつくっていたのですが、だんだん写真にのめり込むようになっていきました。色味や光の陰影、画角や人の向きによって表情が違って見えることがとっても面白くて。人物や風景、植物などなんでも撮ります。風景を撮ろうと出かけたけれど、そこに偶然いらっしゃった人の姿が美しくて撮らせてもらったこともあるし。カメラと会話しながら撮っていく時間が好きです。写真って撮り方もそうだし、見る人によって感じ方も違う。正解がないのも面白いんです。亮の水彩画のように、自分の世界に入れるところも好きですね。ただ、撮られるのはいまだに苦手(笑)」
「どうなんでしょう……。バイクも言われていますよね、乗る人が少なくなったって。●●離れって、決めつけている感じがどこかしますよね。特に恋愛ってするものじゃなくて、気づいたら恋に落ちていたというものだと思うし、冷静と情熱の間でじわじわと小さな恋を育んでいる人もいると思うんです。教科書にのっていないことで、それこそ正解がないものだから、ドラマを見て盛り上がってほしいです」
「亮は義理人情に厚く、古き良き心を持った男。言葉は少ないけれど、周りをよく見ていて冷静に判断ができる男です。そんな亮が新たな出会いでどう変わっていくのかも見どころのひとつ。それぞれのキャラクターのバックグラウンドが濃厚で、恐怖を感じることもあるかもしれません。共感できる部分もあれば、問題提起をしている部分もある。色々な価値観があって、鋭利な角度から表現しているので、人が抱えている矛盾もまた愛おしく思える作品になると思います。恋愛ものが苦手な僕がやるのだから、とことんやりきって一度ハマったら抜けられない泥沼のようなドラマにしたいです。斜め上どころじゃない展開が待っていますが、エンターテイメント性のある作品なので構えずに気軽に見てほしい。亮のバイクやカメラといった趣味も楽しんでもらえるし、女性陣のファッションもそれぞれ個性があって楽しめると思います。ぜひ、土曜の夜を楽しみに待っていてください」
Writing:岩淵美樹/Photo:小林修士(kind inc.)
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