MOVIE
市原隼人 映画「THE REBOUND」特別上映会!
同作は、2016年にアメリカで公開、車いすバスケットボール全米選手権に臨む選手たちを追ったドキュメンタリー映画。
車いすのラッパーのジェレミー・フェノム・トーマスと、ニュージャージーでギャングに撃たれ車いすとなったマリオ・モーラン、車いすバスケットボールで大学入学を目指すオーランド・カリーリョを中心に、車いすバスケットボールを通じて第二の人生でチャンスを“REBOUND”する物語で、競技のみならず、私生活にも迫ったリアルを映し出した作品となっている。
この日は、同作の主演を務められたマリオ・モーラン選手が来日。さらにお笑い芸人・田村裕さん(麒麟)、そして市原が上映後の舞台挨拶に登壇し、映画の魅力や障がい者スポーツの可能性についてトークが行われた。
同作を観た感想を聞かれ市原は、「こんなにも鳥肌が立って、興奮して、涙が溢れる作品は人生で初めて。ドキュメンタリーの深さを感じさせていただきました。映画の中で『車いすバスケを通して人生を取り戻したいんだ』というセリフがあります。車いすバスケに懸けている方たちには、コートに入るまでにいろいろなドラマがあって、車いすバスケがあることで救われたり、生きがいになったり、目標ができたり…それはすごく大切なことなんです。その場所を少しでも大事にしていただける方が増えることを心から願いながら観ていました。本当にカッコ良かったです。」と絶賛。
マリオさんから車いすバスケを経験した感想を聞かれ、「すごくハードで毎日筋肉痛でした。」と振り返ると共に、「チームワークがより大切な競技だと思いました。番組で用意していただいた練習のほかにも自分でコートを探して、そこで仲良くなった方と練習に混ぜていただいたりしたことも。体育館の中でタイヤの焦げる匂いが良いんです(笑)。しっかりとぶつかっていくので、すごい迫力。日本でもたくさんやっているので、皆さんに感じていただきたいです。」と熱い思いを語った。
最後に、人生において困難に感じている方へのメッセージを求められマリオさんが、“健常者の人も障がい者の人にも共通して言えることですが、とにかく家にこもらないでほしい。どんな状況でも生きていることを感じてほしいし、人生を楽しむことが大切。自分に嫌悪感を感じている時間はない。自分の人生を最初に考えて生きてほしい”と語ると市原も、「僕の父親は車いすの生活をしています。自分で車いすを動かすことも、トイレに行くこと、ご飯を食べることもできない。一緒にご飯を食べていたときに父が“隼人、ごめんな。こんな姿で本当に申し訳ない”って言うんです。全然悪いことをしていないし、カッコ悪くもない、堂々と社会に出て欲しい。社会の人間がそういう人を白い目で見るのであれば、それは社会が間違っている。まだまだメディアも社会も我々も皆さん個人個人も、障がいに対してどう関わって良いのか分からないところもあると思う。でもみんな待っているんです。マリオさんもそうだし、車いすバスケをしている方も、ソフトボールをやっている方も、その道すら分かっていない人たちも…。もっとそこの垣根を越えられるような、線が薄くなるような社会になれば。映画の中で『どんな方でもスポーツを楽しむ権利がある。楽しむ機会が必要だ』と言っていました。それが全て。僕も父のことを100%は理解できないと思っています。だからこそ1%からコツコツ積み上げる、始めることが大事。今回はマリオさんにお会いできてすごく嬉しかったです。この映画がいろいろな方々の希望になることを心から願っています。ありがとうございました。」と話し、マリオさんと熱い握手を交わした。
(敬称略)