「少女マンガに出てくる男の子は常に憧れられる存在でなければいけないけれど、斗和はみんなが考える“イケメン”“王子様”像をどんどん壊していくんです。とにかくダサくて、一生懸命なんだけどそれが空回りしてしまってカッコ悪く見えてしまう。真っ直ぐでピュアな気持ちを大事にしながら演じました。撮影前に、井口昇監督と『今の高校生よりも幼い感じがするので、心は中学2年の設定でいこう』と話をしました。恋愛に対してみんなピュアだったので、ひとつひとつのことに驚いたり落ち込んだり、反応が大きいんですよ。それが可愛くもあり、面白くもあり新鮮でした」
「友達役の伊藤健太郎くん、甲斐翔真くん、若林時英くんとはすぐに仲良くなれて、映画の雰囲気のままでした。みんなそれぞれキャラクターが濃いので、一緒にいてとても楽しかったです。男子だけのシーンは井口監督が僕たちにゆだねてくれたので、みんなで話し合って作り上げていきました。斗和が(三輪)美苑にどう告白をすればいいのかファミレスで作戦を練ったりするのですが、恋愛に疎い4人らしいピュアな反応を楽しんでほしいです」
「男女関係なく自然体で接することができる人だと思います。斗和も女子からモテるだけでなく、同性からも嫌われていないというのがすごいですよね。飾らず分け隔てなくみんなに接するのが斗和の魅力なんだと思います」
「男子たちのおバカなシーンも楽しいけれど、美苑とのシーンもドキドキして楽しめると思います。斗和はことごとく美苑にスルーされるのに、へこたれずに向き合って進んでいくんです。その一生懸命さは客観的に見るとバカだなーって笑えることもあるけれど、頑張っている姿には共感してもらえるんじゃないかな。好きなシーンは斗和が風邪を引いてしまい、美苑が看病をしてくれるところですね。詳しくは映画を観てほしいのですが、ドキドキするはずです」
「パッと思い浮かぶのは修学旅行や宿泊学習。今でも友達と『あの時さ…』と話が盛り上がります。長い時間一緒に過ごすことで、距離がグッと縮まった気がするんです。映画のなかでも宿泊学習のシーンがあり、青春だなーって感じました。BBQをするシーンがあるのですが、撮影中はほとんど食べることができなくて、撮影後に少しだけやらせてもらいました。プライベートではなかなかできないので楽しかったです。これも青春の1ページに入るかな」
「10代の頃は20才をひとつの区切り、ゴールとしてとらえていましたが、20才というラインを超えるとそういう目標となる年齢がないことに気づきました。これからの一年一年はきっとあっという間に過ぎていくだろうから、かみしめて生きていきたいです。振り返ったときに「あの時がターニングポイントだった」と思えるように、ひとつひとつのことを大切にして過ごしたいと思います。仕事の面では演じられる役が増えてくるので楽しみです。10代は学生しかなかったけれど、さまざまな職業の大人を演じることができるわけですから。ただ、高校生までは自分も経験しているので、気持ちを理解しやすかったけれど、これからは未知の世界。色々なことを経験して役作りにいかせたらと思います。医療ものはやってみたいですね。覚えることはたくさんあるだろうけれど、突き詰めていくのって楽しそう」
「イケメンなのにカッコ悪い感じをどこまで出していいのか、そのバランスに悩んだこともあるけれど、井口監督と相談しながらいい感じにヘタレ具合が出せたと思います。唐田えりかさんとも初めましてでしたが、美苑そのもの。一見クールに見えて、笑顔がとっても素敵でした。現場ではいつも楽しそうにしていて、僕たち男子グループのくだらない話にも笑ってくれて。斗和と美苑のシーンは、おかしくもありキュンキュンしてもらえるはずです。コケたり、不良とのケンカに負けたり、情けないシーンもたくさんあるけれど、あきらめずに真っ直ぐ美苑に突き進んでいく姿から『僕も頑張ろう』『恋っていいな』と思ってもらえたら嬉しいです」
Writing:岩淵美樹
MOVIE
10月12日(金)全国公開
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