「初主演作ということで、台本をもらったときからワクワクしていました。ただ、もともとホラーは苦手なジャンルだったんです。あえて怖い作品は観なかったのに、ついに出る側になりまして(笑)。前作のDVDは怖いからと親と一緒に観て、台本もビクビクしながら読みました(笑)。そういう恐怖感をお客さんにも味わってもらいたいと思いました」
「人をどう怖がらせるかという過程は楽しかったです。自分が怖がらせられるのは好きじゃないけど、人を怖がらせるのは楽しいなと。ひろしたちが戦う青鬼はCGなので、現場では動きの確認として、大きな等身大パネルを使いました。シーンに入るまでに絵コンテを見せてもらい、ここはこういう動きでこういうスピードで追ってくるよと説明してもらい、想像を膨らませて把握しなければいけなくて。そして、本番では何もないところで撮影するんです。自分の頭の中で青鬼の動きの確認をし、動くのが難しかったです。何人かで目線を合わせるシーンは、みんなと目線を同じところに合わせないとNGになってしまうので難しく、違和感なく合わせるのが大変でした」
「前半は、感情をいっさい表に出さないひろしを不気味な存在にしたいと思いました。何を考えているのか分からない不気味さですね。無の表情を意識して、まばたきを控えめにしたり、人と話すときに目線を合わせずに違う方向を見ていたり、人間っぽさがゼロの部分を意識しました。ひろしは頭が良すぎて、感情の出し方やコミュニケーションが上手くできないんです。つねに自分の世界にいるから、会話のテンポが独特で人と会話のキャッチボールができないのかなと」
「その成長していく姿も、この作品がただのホラー作品ではない魅力につながっていると思います。クライマックスについては、僕自身、台本を読んでいて、びっくりしました。ひろしの成長ドラマも劇場で楽しんでもらいたいです」
「あの仕草は、ひろしが何かアクションを起こすときなど、スイッチをオンにするという意味でやっています。原作にもあるし、眼鏡をくいって上げる仕草ってかっこいいよね、って監督と話していて、取り入れました」
「閉鎖された空間での撮影によって、リアルな緊迫感と疲労感が作品に出ていると思います。せっかくの廃墟なので、撮影の待ち時間にみんなで怪談話もしました。怖いのは苦手だけど(笑)、楽しかったです。共演者みんな仲良くなって、卓郎役の松島庄汰くんとは撮影終わりに2人で焼き肉を食べに行ったりしました」
「登場人物一人一人が、密かに内に抱えているものがあります。それが極限状態の中ですべて剥がれ落ちて、丸裸になってしまう。自分でも気がつかなかった本心が本性を描いていて、面白いなと思います。極限状態の中で人と人の距離感が縮まっていく様も見どころですね。ゲームの人気キャラ、キモかわいいフワッティーも登場するので、ぜひ楽しんでほしいです」
Writing:杉嶋未来
MOVIE
7月4日(土)公開
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