「原作がすごくおもしろかったので、これをどうやって映画にするんだろうと思っていました。でも、いただいた脚本を読んでみると、しっかりと原作の良さを残しつつ、映画としてやるなら、こうした方が分かりやすいなと思えるシーンが追加されていたので、完成したらとってもおもしろい作品になるなと。撮影はすごく大変になるだろうけど、原作ファンの方にも、きっと楽しんでいただけるものになるはず!と感じました」
「瞳は存在自体が謎めいていますし、二面性もある子なので、演じる上でも苦戦しました。でも、二面性があっても、瞳という女の子は一人しかいないので、その芯の部分がブレないようにできればと。一つの出来事に対しても、二つ、三つと感情を持っている子なので、今はどの感情を出したらいいんだろう?と迷うこともあったのですが、そういうときは、木村ひさし監督と相談しながら作っていきました」
「瞳のビジュアルについても、私の方から意見出しをさせていただきました。どんな女の子なのか、正体が掴めないようにしたかったというか、監禁されている人っぽくないように見せたいなと思ったんです。バッチリメイクした子が、病院に連れて行かれて監禁されるって、少し不思議じゃないですか。だからその部分で、どうして?なんでだろう?と違和感を持ってもらえたらいいなと思いました」
「現場では、坂口さんとは常にコミュニケーションを取っていました。少しでも疑問に思うところがあったら、坂口さんと監督に「今この感情が理解できていないんですけど、どう思いますか?」と相談をさせていただき、全員でその疑問を解消していくというやりとりをしていましたね。ストーリーの雰囲気的にも、現場もピリッとした空気になるのかなと思っていたのですが、座長の坂口さんがすごく穏やかに現場をまとめてくださる方だったので、最初から最後まですごく雰囲気の良いまま、キャスト、スタッフさん含めて、全員で良いものを作ろうという共通認識を持ってやりきることができました。ミステリー、謎解きということもあって、少しでも違う感情の出し方をしたら、すぐにこの人が犯人かも?と思われてしまう作風だったので、全員で話し合いながら、慎重に作っていく現場でした」
「この作品は、夜から朝方にかけての一夜を描いているので、昼間の撮影であっても窓が遮へいされていて、明かりが見えないようになっていました。だからだんだんと時間の感覚が分からなくなってきて、日本にいるのに時差ボケをしているような感じがしました(笑)。照明も青白く作られていて、病院ということもあり、やっぱり少し不気味な雰囲気はしていましたが、怖いなって考えてしまうとどんどん怖くなるので、なるべく考えないようにしていました(笑)」
「ミステリー初心者の方でも楽しめると思いますし、ミステリーを好きになるキッカケの映画になってもらえたらうれしいです。この先どうなるんだろう?って、推理しながら観ていただきたいですし、友達数人で観に行って、観終わった後にワイワイ盛り上がってもらえたらいいなと。私も試写で観させてもらったのですが、自分が出ている作品だけど純粋におもしろいなと思ったので、公開されたら劇場に観に行こうと思っています!」
Writing:makie enomoto
MOVIE
3月6日(金)公開
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