「岐阜での高校生編の最後のほうは高校生編と大人になってからを混ぜながら撮っていたので、今、高校生編が終わったことに気づきました(笑)。高校生編から進んでいたからこそ、高校生から大人になるのを実感することができました。割と明るく元気な鈴愛を演じることができたのではないかと思っています」
「誰に対しても壁を作らない女の子。相手に対して不快な思いをさせないのは、鈴愛の性格や勢い、喋り方など、いろいろなことがあると思うんですけど、生きていく中で誰にでも、って難しいじゃないですか。でも、鈴愛はそれが自然に出来てしまうから、幼なじみの律のように鈴愛の側にいたいなって自然に思うのかなって。私は最初、鈴愛とは友だちになれないなって思っていたんです、勢いが凄すぎて(笑)。圧倒されて終わってしまうだろうなって思っていたんですけど、演じていく中で鈴愛というキャラクターに対して愛が出てきて、良いところしか見えてこなくなってきました。こんな子がいたら毎日楽しいだろうなって。嫌なことを忘れそうだし、前向きさに引っ張られて、自分自身すごくポジティブになれるだろうなって思います。今は鈴愛に会いたいし、親友になれちゃうんじゃないかなって思います」
「実際に失聴されている方の気持ちは100%理解することは難しく、自分が少しでも理解して寄り添えたらと思いながらも、私にできることは耳栓をして聴こえにくい状況を体験すること。クランクイン前に、子鈴愛(幼い頃の鈴愛を演じる矢崎由紗さん)と一緒に授業みたいなものを受けさせていただきました。自分の中の何か一つでも欠けてしまったとき、すごく傷つくだろうし、自分自身で背負ってしまう気がします。鈴愛はそれを周りにも感じさせず、明るくいるんですよね。でも、本当はやっぱり苦しいし、就職するときなど壁はありますが、観ている人が前向きになるように表現できたらいいなと思っています」
「系統は一緒だと思うんですけど(笑)、やっぱり自分とは違いました。ざっくり言うと明るいとか、元気とか、できるだけ周りの人を楽しませたいとか、そういうところは一緒なんですけど、演じるってなると、自分自身の体力やテンションが落ちているとき、鈴愛の勢いを出すのはしんどいなって思うときがあります(笑)。でも、鈴愛を演じる上で気持ちを理解しながら演じることができています。この前、鈴愛が走るシーンだったんですけど、『それすごく面白いね』って言われて、この走り方を面白いと思ってもらえるんだなって。自分でも不思議な走り方だったんですけど、鈴愛だったらこう走るかなって思いながらやったので、なりきれているのかなって思いました。現場でも、みなさんが芽郁ちゃんは鈴愛のまんまだねってよく言ってくださいます」
「セリフが心にグサグサ刺さってきます。難しいわけではないですけど、実生活ではなかなか出てこないような、切なかったり、儚げだったり、いろんな種類のセリフが、すべておしゃれに綺麗に聞こえるのが本当にすごいなと思って。独特な世界観だと思うんですけど、その言葉を私が話すことによって壊さないようにト書きと、セリフとセリフの間(ま)は気をつけています。普通はそう動かないとか、その間はとらないなっていうのを朝ドラではやっているんですけど、北川さんはこういうところで「半分、青い。」の世界観を出そうとしているんだなってト書きを見て感じるので、律役の(佐藤)健さんともト書きで「今隣に座った」って書いてるから、隣に座ったほうがいいねって話し合って。隣に座る前までの過程をしっかり作ろうって、ト書きを忠実にやっている気がします」
「鈴愛は、大人になっても話し口調が全然変わらないんです。そこがすごく難しいなと思っていて。鈴愛が大人になると、衣装も大人っぽくなって、外見は大人っぽく作っていただけるんですけど、喋り口調が変わらないとなると、本当に鈴愛は成長しているのかなって。喋るトーンや表情を変えるとしても、口調を変えないと勢いが残っているので難しいところで、どういうふうに寄せていこうかなって考えています。北川さんには何も変えなくていいよって言われていて、鈴愛だから変えずにやってねっていうのもわかるんですけど、そうなると成長しないので、いろいろと考えているところです」
「律と鈴愛の関係は、男女の友情ではない気がしていて、じゃあ、恋愛相手かと言われてもそうじゃないような気がしますし、すごく不思議な関係性です。私が体験したことのない関係性だったので、それをうまく表現するのが難しいなと思いました。鈴愛という女の子だからこその、律との関係だと思っていて、そこはあまり深く考えすぎず、対話できたらいいなと思ってやりました。健さんとは岐阜ロケで一緒にいることが長かったので、仲良くなって、お話をしなくても健さんはこうするだろうなって掴めたし、リズムがわかってきて、目を見れば律と鈴愛になれるという、不思議な関係になってきました。生まれたときから一緒にいたかなって錯覚できるぐらいの距離感になれたと思います」
「お母ちゃんを演じている松雪さんは、本当にお母ちゃんのように寄り添ってくださるので、何があってもお母ちゃんがいれば大丈夫という気持ちがあります。いろんなことを相談できて、連絡先も交換してくださって、街中で私のポスターを見たよーって連絡を頂いたり(笑)。私が体調が悪かった時は、これいいよって差し入れを持ってきてくださったり。本当の母と会うより、一緒にいる時間が多くて、お母ちゃんだなって頼らせていただいています。今現場が東京編になってしまって、お母ちゃんと会えなくてすごく寂しんですけど、会えなくても本当の家族になっている感覚を感じています」
「大人のキャストの方々は、みなさん柔らかく現場にいてくださるんです。会話をする中で、面白いことを言って笑わせてくださって、現場がピリピリすることは一切ないです。撮影が長くなればなるほど、疲れも出ると思うんですけど、その中でもみなさんが居心地のよい現場を作ってくださる。私自身が気負うことなくやれていて、現場に行けば誰かしらが支えてくれるというすごくありがたい現場です」
「家に帰ってから、湯船につかるようになりました。東京編になってから、スタジオ撮影が多いのでずっと冷えているわけではないですけど、湯船に浸かって、一日頑張ったなって思いながら、お気に入りの入浴剤を入れてセリフ練習をしたりしています。体が温まっていると良い眠りにつけるので、ちょっとの睡眠時間も倍に感じるようになりました(笑)。撮影日の休憩時間には、ぼーっとしています(笑)。あと、寝たり、ネットショッピングをしたり。1時間もあるんですですけど、あっという間です」
「習い事をいっぱいしたいです。小学生の頃書道とお琴、高校1年生のときに三味線をやっていたので、また書道をやりたいし、生花もしたいし、お琴も三味線もやりたいです。また本格的に始めたいです。日本の楽器いいですよね。そうそう、あと和太鼓もやっていたんですよ」
「朝ドラのヒロインはなかなか経験できないものです。私自身、自分はものすごく運が良かったなって思うんですけど、朝ドラのヒロインじゃなかったらご一緒できなかった先輩もたくさんいて、本当にありがたいことだなと。今回このタイミングで、こんなにたくさんの先輩方とご一緒できて人としても、俳優としても素敵な先輩方のようになりたいっていう思いが強くなっています」
Writing:杉嶋未来
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