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はやみねかおるの大人気推理小説シリーズを実写映画化した冒険ストーリー『都会(まち)のトム&ソーヤ』。驚異的なサバイバル能力の持ち主、内藤内人と学校始まって以来の天才といわれる御曹司・竜王創也が、都会を舞台にしたリアルRPGゲームをクリアするため推理と冒険を繰り広げていく。本作で、主人公の内藤内人を演じるのが、城桧吏。城にとって初主演作となる本作への思いを聞いた。

僕にとって特別で大切な作品です。撮影が終わったとき涙が出ました

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―― 18年の『万引き家族』での好演が話題を集めた城。昨年公開された『約束のネバーランド』では、メインキャラクターの1人であるクールな少年役を、聡明さを感じさせる芝居で見事に体現した。そんな城の映画初主演作となるのが『都会のトム&ソーヤ』だ。出演が決まったときの印象をこう振り返る。

「出演が決まって、『やった!』という気持ちと、初めての主演ということで、いつも引っ張ってもらう立場だったのが、今回はみんなを引っ張らないといけないので、いつもと違う雰囲気になるのかなと思いました。原作は小学生のとき、学校の図書室に置いてあって、表紙のイラストが可愛くて気になって読み始めました。友達も結構読んでいて、人気のある作品だと知っていたので、それもあってプレッシャーを感じました」

―― 演じるのは、どんな状況も切り抜けられるサバイバル能力を持つ中学2年生の主人公、内藤内人。

「内人はとても明るいキャラクターで、僕自身と共通点がありました。明るいところや陽気なところなどが似ていると感じているので、そこは自分の性格も出しつつ、内人はサバイバル能力が優れているので、サバイバルの指導の先生から、歩き方や動き方、視野を広げる意識を持つことを教えていただき、常に意識しながら演じました」

―― 内人がある謎解きでその能力を発揮するシーンが印象的だ。

「目の前にある道具を使って、真っ暗な道をどうやって回避するかという謎ですよね。あの撮影は、僕自身とても楽しかったです。実際に自分で道具を使って火を起こしたんですけど、身近な材料さえあれば、誰でもすぐに作れます。意外と明るかったので、停電したときにやってみてもいいかもしれません」

―― 撮影に入る前、若手キャストを集めてリハーサルが行われ、キャスト同士は長い時間を共にしたという。

「撮影が始まる1ヵ月ぐらい前からリハーサルをしていて、僕と(豊嶋)花ちゃんは途中参加だったんですけど、ずっとみんなと一緒にいて楽しかったです。スムーズに撮影ができるようにみんなといろんなシーンを一緒に練習して、みんな自分のセリフが頭に入っていたので撮影はやりやすかったです。今回はキャストのみんなと長い間一緒にいたので、その分みんなと一緒にいいものを作り上げられたなという気持ちになりました」

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―― 内人の同級生の御曹司、創也を演じる酒井大地、ヒロインの美晴役の豊嶋花ら3人のシーンが多かったが、チームワークはどのように作られたのだろうか。

「ずっと一緒にいたので、3人の空気感は自然と出来あがっていました。くだらない話ばっかりしていました(笑)。僕と大地くんがずっと面白いことを言ってボケて、花ちゃんが苦笑いしている、そんな感じのやりとりが多かったです(笑)」

―― 3人の印象的なエピソードは?

「3人で走るシーンがあったんですけど、僕と大地くんが思いっきり速く走りすぎて、花ちゃんを置いていってしまいました(笑)。内人は美晴のことが大好きなんだから置いていくなって監督に言われました(笑)」

―― 相棒の創也を演じる酒井とは特に交流を深めた。

「僕はリハーサルの途中で入ったんですけど、大地くんはすごく優しくて、話しかけてくれてすぐ仲良くなりました。大地くんの存在に救われた部分があります。撮影やリハーサル以外でも、電話をしてたくさんコミュニケーションをとって、仲良くさせてもらいました」

―― 内人と創也の関係性についてはどう感じたのだろう。

「何でも言い合える関係でいいなって思いました。全く性格が違うけど、通じ合う部分があって、僕自身から見ても2人の関係はなんだか温かくて元気がもらえます。それぞれ得意分野が違って互いに高めやっていく、そんな関係性も素敵だなと思います」

―― 創也みたいな子が実際にいたら友達になれる?

「創也みたいなクールな子は、話しかけにくい感じがあるので仲良くなれるか分からないですが、僕自身は人見知りしなくて、誰とでも仲良くなりたいと思って話しかけるので、少しずつなら大丈夫かなと思います(笑)」

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―― 創也のお目付け役兼ボディガードの二階堂卓也役で中川大志、ゲームクリエイター集団「栗井栄太」のメンバー役で市原隼人、本田翼、森崎ウィン、玉井詩織との共演も話題だ。

「最初は大地くんと2人で緊張していたんですけど、実際に撮影が始まったらみなさんが話しかけてくださって、楽しかったです。僕が椅子に座って寝てしまった時があったのですが、市原さんと本田さんが僕にいたずらをして(笑)。写真を撮ってみんなで見て笑っていて、『楽しい現場だな』と思いました。みなさん本当に優しくしてくださいました」

―― サバイバル能力が抜群に高い内人を演じる上で、本作ではアクションシーンに臨んで楽しんだという。

「アクションが大好きなので、この作品の撮影がとても楽しかったです。ゾンビに押されて壁に頭をぶつけて倒れるシーンがあったんですけど、周りのみんなから本当に頭を打ったんじゃないかって聞かれるほど、うまくできたのかもと思えるシーンがあったんです。でも、作品が完成してどのあたりだろうと思いながら観たら、ちょうどそこがカットされていてちょっと悲しかったです(笑)。体を動かすことが大好きなので、これからもっと本格的なアクションをやってみたいです」

―― 城にとって初主演となる本作。それだけに深い思いがある。

「僕にとって特別で大切な作品です。撮影が終わったとき、すごく寂しかったです。毎日のように一緒にいた大地くんと花ちゃんに会えなくなって寂しかったことを覚えています。もう少し一緒にいたかったです。大地くんと2人でクランクアップ前に泣いちゃいました(笑)」

―― 最後に映画を楽しみにしているファンにメッセージを!

「この映画は謎解き要素も含まれているので、映画を見ながら謎解きを考えていただきたいです。見どころは、内人と創也の凸凹コンビがお互いの足りないところを支え合いながらいろんな謎に挑戦していくところです。みなさんぜひ楽しんでください」


Writing:杉嶋未来

インフォメーション

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(C)2021マチトム製作委員会

MOVIE

『都会のトム&ソーヤ』

7月30日(金)劇場公開
7月16日(金)ABEMAにてドラマ(全8話)放送スタート


はやみねかおる氏の大人気推理小説「都会(まち)のトム&ソーヤ」シリーズが原作。平凡な中学生・内藤内人は、転校早々、大企業の御曹司・竜王創也に巻き込まれ、街中を舞台にしたリアルRPG「エリアZ」にクラスメイトの堀越美晴とともに参加することに。閉ざされたエリアのどこかにあるヒントを元に謎を解き、制限時間内に街を救うことができるのか……。

▼公式サイト
https://machitom.jp/



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