「渡辺あやさんの脚本で演技をできることが純粋に嬉しかったです。渡辺さんの脚本が実際素晴らしくて。いい脚本過ぎて、映像になったとき『極はだめだ』って言われないようにしたいと思いました。この作品に入る前、「アオイホノオ」というドラマをやっていたんですけど、顔をオーバーに動かす癖がついていたので、リハーサルで監督にオーバーだって言われないように意識しました。小林監督は商業作品1作目だったので、どのような監督かは分からないまま現場に入ったのですが、いろいろ話をしていく中、挑戦していく監督だと思いました。アングルとか音楽とか、すごくチャレンジできている作品だと思います。チャレンジすることは怖かったりもしますが、そういう作品に出演できて嬉しいです」
「時代劇の漫画を読んでいる感覚がなく、さらっと読めながらも、引き込まれるというか。戦うということにライトを当てているのではなくて、3人の青春や、3人とほかの人物を含めた関係性などが大事なんだと思いました。脚本でも感じたのですが、深い説明もないですし、分かっていないならそれはそれででいい、知りたかったら自分で調べてね、というクールな眼差しがいいな、とっても好きだなと思いました」
「悟っている人物だと監督に言われました。先のことを想像してなんとなくわかっている中、こうするべきだって行動していきます。芯が1本通っているからできることですよね。現場に、渡辺あやさんも何回か来てくださって、いろいろ質問させてもらったんです。監督と声を揃えて言われていたのは、極はカリスマだってこと。その言葉が嫌いになるぐらい意識しました(笑)。カリスマになる人は、カリスマって言葉を意識してないじゃないですか。どうやってなるんだろうって、悩みながら演じました」
「小林監督は、介錯のシーンを「ラップみたいだった」って言うんです(笑)。感性が人と違っていて、すべてビートで聴こえているんだなあって。ほかのシーンでは、監督が「ここは『スプリング・ブレーカーズ』のイメージで」って言うんです。時代劇とマイアミが重なる瞬間が来たんだなって思いました(笑)。でも、説明を聞くと腑に落ちるんですよね。小林監督によって、この作品は本当に特殊な映画になりました。音楽っぽいというか、新しい時代劇なんですよね」
「毎日怒られるんだろうなって思っていたんです(笑)。上野の寛永寺に行ってストラップを買ってお守り代わりにつけて京都入りしました(笑)。でも、現場に行ったら物語が青春ということもあってか、怖くなかったです。スタッフさんが勝新太郎さんの話をしていたり、歴史の重みは感じましたが、楽しく過ごすことができました」
「いろいろ挑戦できたし、時代劇が大好きになってもっとやりたいと思っています。普段舞踊をやっていることもあって、所作はすごく気にしていたんですけど、現場で練習してもすぐ忘れてしまうんです。忘れないように、個人的にこれからもやっていきたいですね。もともとこういう世界観が気になっていたこともあって、3週間京都に滞在した中で着物にハマってしまい、敷居が高いと思ってなかなか一歩踏み出せなかったんですが、思い切って着物を作っていただいたりもしました」
「今まで観たことがないタイプの映画だと思いました。1回、2回と回を重ねて観たいですね。きっとみなさんも、もう1回観たいし、この時代のことを知りたいと思ってくださると思います」
「そうですね…、芝居している最中は怖いです。不安だったり、ある程度の緊張感がありながらやっています。でも、映画の場合、公開日があって、その日がどんどん近づいてくるとワクワクしてきますね。もう撮ってしまったからいいや、ってどこかで開き直っています(笑)」
Writing:杉嶋未来
MOVIE
9月26日(土)全国公開
pagetop
page top