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2013年1月23日更新

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竹内結子が初めての刑事役を演じ、代表作のひとつなった連続ドラマ『ストロベリーナイト』。
昨年1月に放映され、衝撃的なストーリーで話題を呼んだこの作品の劇場版が1月26日に公開される。警察という男社会でクールに戦う姫川玲子を演じ切った竹内結子に役どころと作品への思いを聞いた。

姫川玲子は、好きでもあり、嫌いでもあって。でも、愛着がすごくあります。

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── 2010年に放送されたスペシャル版を経て、2012年1月期に連続ドラマ化され、15%の視聴率を獲得した『ストロベリーナイト』。今回の映画化が決定したときのことを、「ご褒美の時間だなって思いました」と振り返る。

「長い時間付き合って来たキャストとスタッフとのお仕事が終わってしまうのが寂しかったので、延長の時間をいただいて嬉しかったです。でも、内容を読んだときに、最後のヤマがこれですか? って監督とプロデューサーをちょっと恨みました(笑)、まさかの『インビジブルレイン』だと思ったんですけど、3年分の集大成になればいいなとも思いました。」

── 演じる姫川玲子は、ノンキャリアから警視庁捜査一課の刑事にのし上がった、いわゆる“できる女”。長年演じてきた姫川玲子の魅力をどう感じているのだろう。

「こう思ったらこうという一本気なところです。周りの人間に対しても嘘はないし、情の厚さが魅力だと思います。それにちゃんと戦える人ですよね。ある意味、何かあったとき自分が全責任を背負うぐらいの腹づもりがあるのでそう振る舞っていて、それがとても潔い。7センチのヒールを履いたり、エルメスのオータクロアをご褒美買いしたり、個性的ですね。捜査の持っていきかたも彼女特有で、根拠のない第六感のような閃き重視。だけどそれが事件の核心をついてたりする。圧倒的男性社会の中で『女ですけど、結果を出せば文句ないでしょ』というところがいい。私自身と似ているところですか? いい意味でも悪い意味でも、こう思ったらこうっていうところかな。」

── そんな姫川玲子に対しては「好き」という簡単な言葉では言い表せないと語る。

「好きでもあり、嫌いでもあって。でも、愛着がすごくあるという感じ。嫌なところもたまに感じるんですよ(笑)。そこがすごく人間的で、離れがたくもあるんですけどね。」

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── 劇場版では、忠実な部下であり玲子に恋心を抱く菊田(西島秀俊さん)の強力なライバルになる男、牧田(大沢たかおさん)が登場。玲子の人生を揺るがす恋の行方が気になるところ。

「菊田は、プライベートな感情を切り離して、使命感を持って上司に従う一本気なところがかっこいい。でも、牧田は玲子の孤独を理解し、共感する部分を持っている。玲子は彼に急速に惹かれていくけど、それを抑えようとして余計惹かれてしまうんです。女子会ノリで言うと恋愛をするなら牧田、結婚をするなら菊田って、て感じですかね(笑)。」

── 牧田の登場により、姫川玲子の女性らしさがかつてないほど浮き彫りになるのも見逃せない。

「女性として男性を見る視線が、今回はあったなと感じました。この人は恋愛をするのかなって。原作や台本を読んだときに思っていたので、今回はそれがカタチになりましたね。それが美しいものではなくて、彼女の傷に塗り重ねていくような痛々しさがあって。玲子、幸せになってくれよ?って思いながら演じてきました(笑)。と同時に、やっぱり孤独な人なんだなって実感しました。これだけの人に周りを囲まれていて、姫川班の人たちに守ってもらっているけど、どうしたってこの人はひとりぼっちになってしまう気質なんでしょうね。」

── 姫川玲子に感じた孤独の話が語られたが、それはこの役を演じる彼女自身、現場で感じていたことだった。

「誰かの後ろについて歩くような役をやっていたときは、私も先頭を走ってみたいと思っていたんです。でも、姫川玲子を演じ、私自身が先頭に立って、周りの人間を連れて歩く、引っ張っていかないといけない役をやってみると、すごく孤独だなって感じました。自分の前には誰もいないという、なんとも言えない寂しさ、孤独感があって。誰とも自分を比べられないし、誰も自分と同じ位置にいない、そういうひとりぼっちな感覚を私自身も感じて、玲子は大変な状況にいるんだなって思いましたね。この作品では、これほどの素晴らしいキャストがたくさんいらっしゃって、みなさんとある意味、総当たり戦のような感覚がありました。撮影の間みなさんと楽しく過ごしながらも、私がちょっとでも気を抜いて、この程度かってがっかりされるのは嫌だったし、自分が足を引っ張るのも嫌だったし、とにかく夢中でやっていました。普段の私と違って、これほどの人たちと張り合うというところで、日々緊張が解けることはありませんでした。」

── クールでタフな女性刑事役に挑み、新たな一面を見せた竹内結子。彼女にとって『ストロベリーナイト』は特別な作品となった。

「最初は、姫川玲子いう人間になんとかついていかないといけないと思っていました。女刑事で、しかもできる女でと、私自身、自分はそういうイメージがないと思っていたし、友人知人にもこういう役を演じるんだって話した後に『フッ』って笑われたりして(笑)。それが『見てろ?』っていう原動力にもなったし、演じる幅を広げてもらう大きなきっかけになった作品ですね。そして、私自身、彼女の物言いの強さなどにエネルギーをもらっていました。と同時に、責任のある立場の人って大変だなって思っていましたけど(笑)。自分が戦って、事件のとっかかりをつくって、その判断で部下たちが動くわけですから、『私がしっかりしなきゃ』ってずっと思いながら演じていました。」

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── ドラマでは、衝撃的な内容とさまざまな人間の葛藤を描き出すストーリー展開が見どころだった。劇場版は、“姫川班、最後の事件”と冠し、ショッキングな展開が待ち受ける。

「姫川班、捜査一課がある大きな山場というのか、岐路に立たされるんですけど、最後に『えーー!』って思ってもらいたいです(笑)。これからも彼らが前を向いて行ってくれたらいいな、って思いますね。カタチは違っても、きっとどこかで信頼関係っていうのは変わらずに残っているでしょうし。私もまたキャストのみなさんに信頼を置いていました。すべてのキャストの方と戦友というか…ともに戦った感じがありますね。それぞれのやり方で事件にぶつかっていったのですが、最終的に目指したところ、志はひとつだったんだなってみなさんと接する中で感じていました。クランクアップのときは、寂しかったですね。やりきった、清々しい思いはあったんですけど、みなさんと会えなくなると思うとせつなくて。でも、この終わり方がベストだと思います。飽きるまで続けばいいとも思うけれど、私にとって今のみんながいない姫川班なんて考えられない。なんてことになってしまうんだ!この喪失感たるや、です(笑)この甘くないラストが、『ストロベリーナイト』らしくてまたいい。事件が解決したよ、良かったね、と一言で言いきれないほろ苦さを堪能してください。」

Writing:杉嶋未来

INFORMATION

MOVIE

『ストロベリーナイト』

1月26日(土)全国東宝系にて公開

誉田哲也原作の人気ミステリー小説「インビジブルレイン」を基に、警視庁捜査一課の刑事である姫川玲子が率いる姫川班、最後の事件を描く。姫川班は、管轄内で起きた4人の殺人事件を担当。警察が合同特別捜査本部を設けて捜査に臨む中、犯人を名指しした匿名情報が寄せられるが、上層部から黙殺しろとの命令が下る。玲子は単独で捜査を続ける中、謎めいた男、マキタと出会い…。

映画『ストロベリーナイト』公開にあわせ、スペシャルドラマの放送決定!
『ストロベリーナイト アフター・ザ・インビジブルレイン』
1月26日(土)21:00~23:10フジテレビ系にて
映画のストーリーとリンクしたスペシャルドラマ。姫川玲子にフォーカスをあてた『アンダーカヴァー』をはじめ、映画で描かれる姫川班"最後の事件"の後日譚が5本の短編で描かれる。


▼公式サイト
http://www.strawberrynight-movie.jp/index.html

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(C)2013 フジテレビジョン S・D・P 東宝 共同テレビジョン FNS27社 光文社

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