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片桐はいり 「東京芸術祭 2022」グランドオープニングに出席!
「東京芸術祭」は、東京の芸術文化を通して世界とつながることを目指し、2016年より行われている都市型総合芸術祭。フランスで開催されるエクサン・プロヴァンス音楽祭でもオペラ演出を手がけるなど世界的にも評価の高い宮城聰がディレクターを務め、「ひらく」「きわめる」「つながる」の3つのキーワードを掲げている。東京の文化の魅力を分かりやすく見せると同時に、東京における芸術文化の創造力を高めることを目標とし、今年で7年目を迎えた。
10/17(月)~26(水)にはメインプログラムとして、同会場・GLOBAL RING THEATREにて野外劇「嵐が丘」が開催され、片桐が出演する。
開会式典の後に行われたインタビュートークでは片桐と共に、同じくメインプログラムの一つである「守銭奴 - ザ・マネー・クレイジー」に出演する佐々木蔵之介が登場した。
「嵐が丘」は今ステージから見ている目の前の空間で上演されることから、日常の風景が上演時間だけ非日常になる野外劇場について感じていることを聞かれると、「今まさに、ここなんだなと思いながら毎日お稽古していますが、やはり野外は広いですね。是非通りすがりの方にも観ていただけるかたちで上演できたらいいなと。映画館でも劇場でも、劇場に入っていくことでかかる魔法ってあるじゃないですか。それがない所でどれだけ出来るんだろうというのは、結構なチャレンジだと今改めて思いました(笑)。」とコメント。
野外劇は何度か経験があるという片桐は、「ここの場所が出来る前にもやっているんです。野外ではないんですけど、テントを立ててお芝居をした記憶があります。テントなので完全野外ではないのですが、雨が降ると(雨粒がテントに当たる)音が聞こえて、私が出て行って「うわあ、すごい拍手!」と思ったら雨の音だったということがあります(笑)。」とユーモアたっぷりに当時のエピソードを語り、会場の笑いを誘った。その他にも、西武の屋上や街中など池袋での野外劇経験が多いとのことで、思い出の場所であることを明かした。
「嵐が丘」の楽しみ方や醍醐味について聞かれると、「『嵐が丘』は恋愛劇で、しかも濃密な人間関係のお芝居のようなイメージがあります。でも、あらためて読んでみると、とても激しく感じたので、雨、風、都会の自然でいうならば雑踏の音、色んなネオンであるとかそういうもの含めて、街にあるものを全部一緒に取り込んでお芝居ができたらいいなと思います。そして、観てくださる方、通行する方も、「何かやってるな」「なにか日常と違うことしてるな」ということに触れていただくと、もしかしたら次に劇場の扉を開けていただくことになるのかなと思いながらやっております。」と笑顔で語った。
ここを見てほしいというポイントについて片桐は、「ダンスもある演劇で戯曲通りに物事が進んでるわけではないので、いろいろな動きを試したり、こんなことできるねと言いながらやっているんです。ちらっと覗いたパーツでも、面白いことができたらいいねと思いながらやっています。」と答えると、佐々木さんが“なかなか普通の劇場でやる稽古より、体力も使うし、ここでやったら精神力も使うし、ものすごくエネルギー使うでしょうね”とコメント。すると片桐は、「今考えたらだんだん怖くなってきました(笑)。台詞をきっちり言って、明かりがパーンときてっていう方がものすごく緊張するのですが、逆に言えば(今回は)、もしかしたらどなたかが喋りかけてくるかもしれない、入ってくるかもしれないという中でフリーにやらせていただくのは、怖いようでもあり、楽しいかな、楽しいといいなと思いながらやっております。」と笑顔で話した。
その後、自身の観劇デビューを振り返り、「子供の頃にバレエを観たのが観劇デビューだったと思うのですが、俳優としては40年ほど前に本多劇場がオープンした時に「秘密の花園」というお芝居を観たのが、ある意味観劇デビューかなと思います。大人になって観たのはそれが一番印象に残っています。今思い出しましたけど、浅草の常盤座という古い映画館でやられた「ビニールの城」が忘れられない演劇体験です。」と振り返った。佐々木さんから“次は「嵐が丘」で皆さんに演劇体験を”とツッコまれると、片桐は「頑張ります」と笑顔を見せ、「通りすがりで観ていただいて、こういうことをやってる人もいるんだっていうのを分かっていただいたり、外国の方もいらっしゃると思うんですけど、言葉がわからなくても、見ていただいたらわかるものが出来たらいいなと思います」と語った。
そして最後に、「ワンコインで、もしかしたら100円の席もあるかもしれない、とってもハードルの低い観劇の経験になっていただけたらいいな。今はチケットが高いし、本当に観たい公演は即完で身内でもなかなか取れないという状況で、観たい人しか演劇を観ていない。観て喜ぶ人しか観ていない前提の公演って、あまり面白くないなと思っている今日この頃なので、文句を言うつもりでもいい、茶々を入れるつもりでもいいんですけど、「どんなことやってるんだ?」と一回覗きに来ていただけるといいなと思っております。それを励みに頑張ります。」とメッセージを送った。
「東京芸術祭 2022」は、9/1(木)~12/11(日)まで開催される。
■東京芸術祭2022 直轄プログラム 野外劇『嵐が丘』
10/17(月)~26(水)GLOBAL RING THEATRE
開演17:00
※10/24(月) は休演
■「東京芸術祭 2022」公式サイト
https://tokyo-festival.jp/2022/