「台本を読んで、コロナ禍で自分の中のストレスが超能力に変わるところが面白いと思ったのと、これほどのCGを使う作品は初めてだったので、どういうイメージで演じていけばいいんだろうと思いました。でも、実際撮影に入ってからCGに対する不安について監督と話ができ、イメージを説明していただけたので、出来上がった映像とのズレはなかったです」
「超能力やスーパーパワーを扱った映画はあると思いますが、まさか自分がそういう力を持つ役を経験するとは思っていなかったので、ワクワクしました。私が演じる瑞穂は超能力がいきなり発動されても、すんなりと受け入れるのですが、高校生は自由だからこそ、変化も楽しんで受け入れられるのかなと思いました。リアルな高校生の反応なのかな、って」
「きっと瑞穂にとって夢のような時間だと思うし超能力は楽しいけど、私は役で経験するだけでいいかなと思いました(笑)。自分の理性がどこかに行ってしまいそうですし、外れたことをしてしまいそうで怖いです」
「自分の直感に素直だし、良いところも悪いところも4人の中で1番リアルなのかなと思いました。ぱっと思いついたことをすぐに行動できる子ですね。その行動力が、良い部分にも悪い部分にもすごく出ています。私自身、自分が思ったことはやりたいタイプですが、瑞穂が起こすような行動はできないと思います(笑)。人から怒られてしまうことは無理かなと」
「リアルな同級生という感じでみんなと接することができたので、アクションシーンなどはいい緊張感を持ちながら、演技や会話もとてもナチュラルにできました。3人とは作品について何でも話せたし、とても心強かったです。特に愛海ちゃんは、『鬼ガール!!』という作品で共演していたので、気心が知れていました。私が演じる瑞穂は行動力がある役なので考えることも多かったですが、そういう時アドバイスをもらったりしていました。年齢が近いキャストに囲まれての主演だったのでしっかりやらなきゃと思いましたが、結局は3人にたくさん支えてもらいました(笑)。主演としてこれができたっていうのはなかったですが(笑)、楽しい雰囲気のまま撮影を終えられたので良かったです」
「観客の方々にどう見られるのかを考えてしまうと、瑞穂の自由さや危なっかしいところが中途半端になってしまうと思いました。以前「ドラゴン桜」というドラマで初めてライバル役とか嫌われる役をやらせていただいたとき、役に対して自己中でいたほうがいいってアドバイスをいただいたんです。そもそも瑞穂は嫌われる役というわけではないですが、今、瑞穂が思ったこと、恋愛をして、彼のためにこうしてあげたいと思うことを、思うがままに演じることを意識しました。また、共演の3人が瑞穂を完全に突き離すのではなく、第三者目線で演じてくれて瑞穂のことをつなぎとめていてくれたことも大きな助けとなりました」
「バトルのシーンは大変でした。現場で人形を使いながら説明をしていただいたのですが、人生初のワイヤーアクションにも挑戦して、最後の二日間はワイヤーでずっと過ごしてハードでした。何気なく見ていたCGアクションの作品がこんなに大変なこと、こんなにグリーンバックの中でやっているんだとびっくりしました(笑)。でも、楽しくできたので、体幹を鍛え直してまたやってみたいです」
「自粛期間中、私は高校3年生で、学校から郵送される課題をやりながらずっと家にいました。毎日学校に行っていたこと、友達に会えることが自分の中でリフレッシュというか、生活の中でとても必要なことだったんだと実感して、その間は辛かったです。楽しかったのは、これまで触れたことのなかったアニメを見たことです。また、映画を何本も見ることができて、自分の好きな映画に出会えたのが嬉しかったです。そんな生活の中、オーディションの機会も減ってしまい、みなさんの前でお芝居できることがとてもありがたいことなんだと感じました」
「小学生の頃からスポーツをしていて、家でゆっくりすることがなかったんです。母も仕事が止まって、2人でこれまでにないくらいのんびりと過ごしました。高校生活最後の年だったので、今後私自身がどうしていきたいのかしっかりと話すいい時間だったと思います。その一方で学校行事は、修学旅行や文化祭などほとんどなくなってしまったので残念でした。最後の年なので、みんなで気合を入れようと思っていた中できなくなってしまって、去年が最後だったのかって。修学旅行も行けるか行けないかギリギリまで引っ張りつつ、結局は行けなくて仕方ないか、って。そういう気持ちがこの作品に活かされたのかもしれないです。何もできないイライラとか、大人が悪いわけではないってわかっているけど、高校生からしたらそれでもなんで大人は何もやってくれない、なんでわかってくれないんだという気持ちがあるので、同じ年代の方々に特にこの作品に共感してもらえる部分かなと思います」
「まさにそういう作品だと思います。きれいすぎないリアルな女子高生でいることで、超能力が近くに感じられるし、その生々しさがこの作品の特徴になっています。瑞穂たちのように反抗出来るのも、学生の時だけかなと思うので、中高生は共感できて、大人の方々はこういう時期もあったと思いながら見ていただけるかなと思います」
「子供だと言えない年齢なので、気が引き締まります。高校を卒業する時も思いましたが、もっと責任を感じて、しっかりしていかないといけないと思っています」
「いろいろな役を経験して、吉田美月喜にしかできないねと言ってもらえる女優になることが夢です。この作品と『あつい胸さわぎ』、『カムイのうた』では撮影中、主演らしいことができていなくて、周りの方々にたくさん助けていただきました。キャスト、スタッフさんみんなの気持ちを一つにして、盛り上げていくのが主演だという思いがあるので、現場を明るくできる、安心だよねと言ってもらえる女優になることが新たな目標になりました」
「私はO型なんですけど、最近、人から言われてショックだったのが『美月喜って大雑把だよね』って言われたことです(笑)。私ちゃんとO型なんだって(笑)。趣味は、なんでしょう?(笑)。そうですね…、街中をぶらぶらするのが好きなんですけど、その中でも洋服屋さんがいっぱい入っているショッピングモールが好きで、そういうところで人間観察をするのが好きです。こういう店員さんいるなぁとかじーっと観察しています(笑)」
Writing:杉嶋未来
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11月25日(金)より新宿シネマカリテ/池袋シネマ・ロサ他全国公開
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