「この作品はオーディションだったのですが、舞台のオーディションを受けたことがなくて、舞台にあったお芝居が自分にできるのかという不安がありました。鴻上さんからは体の向きとかも流れで前を向くといいよと教えていただきながら、オーディションに挑みました。自分が想像していた動きとはやっぱり違うものがあって、そこに慣れていくのが最初は大変でしたが、出演が決まったときは不安を感じるよりも嬉しかったです」
「映画と舞台のお芝居はよく違うと聞くのですが、具体的にどういうふうにしたらいいかわからないままでドキドキしながらお稽古に入りました。でも、稽古を積み重ねて役作りをする楽しさ、通し稽古をして舞台の雰囲気がわかったときの面白さなど、日々ワクワクしています。今では稽古中の緊張はなくなってきたんですけど、本番で舞台に立つとものすごく緊張すると思います(笑)。先輩たちが初舞台ではセリフがわからなくなるとおっしゃっているので、本当にそうならないように、と祈る気持ちです(笑)」
「書き方が舞台ならではだったり、私もですがほかの役者さんも1つの役だけではなくて、いろいろな役を演じているので、その部分でワクワクすると思いました。物語も、キャラクター一人一人がつながっていくのがすごく面白いです」
「美保は明るい子なんですけど、葛藤しているシーンが多いですね。でも、葛藤しつつも弱いだけではないところが素敵だと思います。最初はただ明るい女の子という感じで演じていたのですが、明るいだけではなくて悲しさがあったり、恋心があったり、複雑になればなるほど細かい一つ一つの表情や動きも大切になってくるので、稽古を通して鴻上さんに細かいところを教えていただいています」
「そうなんです。自分で言うなんてすごいなって思いました(笑)。そこが美保の魅力なんですよね。自分をかわいいって言う時も照れないで言えるのが美保だと思うので、私も頑張って演じています(笑)。どのキャラクターも面白いシーンがしっかりと入っているので、稽古中みんなで笑っています」
「オーディションのとき、動きに不慣れなこともあって、自分が納得できるお芝居ができなかったんです。そのとき鴻上さんに言われてとても印象に残っているのが、『演じているときに反省しちゃダメだよ』っていう言葉です。演じているときは、自分が最高の女優だと思いながら演じて、終わった後に思いっきり反省をする。その言葉にはっと気付かされるものがあり、私の心の中にも残っています。自分が不安で演じているとお客さんに伝わるんだと思いましたし、そういう部分でも、私自身ではなかなか言えない美保のセリフを堂々と恥ずかしがらずに伝えていきたいです。反省は後でするとして(笑)、演じるときは美保として全力でやりたいです」
「和気あいあいとしていて、みんなとても仲が良く楽しい現場です。私が3月10日に19歳の誕生日を迎えたときは、誕生日を皆さんに祝っていただきました。美保が一緒にいることが多いキジムナー役の村上航さんは、一緒にセリフを合わせているときに美保に関するアドバイスをいろいろといただきました。周りの方々に助けていただいてお稽古できています」
「結木さんと関わるシーンは多くないんですけど、稽古中にみなさん自分の演じるキャラクターで悩む中、結木さんも真剣に鴻上さんと役のことに関してやりとりをされている姿を見て、役にすごい熱量で向き合っていらっしゃるんだなと感じました。その姿を見て私も頑張ろうっていう気持ちになりました。結木さんが演じる役もいろいろと複雑なキャラクターだと思うんですけど、日々稽古を重ねていくごとに毎回毎回深まっていてすごいなと思いました」
「先輩方が舞台は何回も何回も公演がある中で、役の気持ちに気づくこともあるとおっしゃっていましたし、アドリブの部分だけでも稽古で毎回毎回変わっていくので、本番でどうなるのか楽しみですし、そういうライブ感覚が舞台の魅力だと感じていて、すでに舞台でのお芝居が好きになっています」
「仕事柄気になります(笑)。すぐに感想が見られる時代なので、自分が演じた役がみなさんにどう伝わっていたのか。自分はこう演じようとしていたけど、それが伝わっていたのかなって気になるところではあります」
「お客さんに直接自分の芝居を見てもらうのは初めての経験になるのでワクワクしますし、家族も楽しみにしてくれています。美保の明るさも含めてすべてのキャラクターにパワーがあるのですごく見ごたえがあると思いますし、勇気や希望を感じられる作品だと思うので、ぜひ劇場まで足を運んでいただきたいです」
Writing:杉嶋未来
STAGE
【東京公演】4月10日(日)~24日(日)紀伊國屋ホール
【大阪公演】4月30日(土)・5月1日(日)サンケイホールブリーゼ
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