STAGE
2013年5月20日更新
現在、毎週土曜日23:10~、フジテレビ系にてO.A中の「間違われちゃった男」に出演中の佐藤めぐみ。泣けて笑える人情ドラマの一風変わったコメディーに挑戦中の彼女に、作品の見所、作品への思いを語ってもらった。
違和感をもったままで、楽しんでほしい
── 今回、脚本や演出を手がける宅間孝行さんとのお仕事はいかがですか?
「宅間さんは前にドラマで共演もしたことがあるし、監督をされていた「同窓会」という出演させてもらったこともあるし、主宰されていた東京セレソンデラックスの舞台もよく観に行っていたので、前から交流はありました。映画の時は出演シーンもあまり多くなかったし、けっこう自由に演じてください、という感じだったんですけど、今回は元々の脚本もキャラクターもあったので、作品のテンションに持っていくのに、リハーサルを舞台並にしました。第1話の収録に入るまでに厳しくがっつり叩いてもらいました」
── ドラマでは、居間などでみんなが一緒にいるシーンが印象に残っているんですが。
「みんなが一気にしゃべるシーンなので、実は賛否両論ではあるんですが、あのテンポ感はすごい裏があってのテンポ感で、すでに撮影されているまだ明かされていない真実をふまえてのテンポ感なので、みなさんにはわからないと思うんですけど、ついてきてほしいですね」
── 1人でも出遅れると上手くいかないシーンですよね?
「そうですね。何度も何度も宅間さんから間とかアドバイスをされました。主演の古田(新太)さんはずっと『劇団☆新感線』でやられていて、すごいセンスのある方なので、もっと早く言った方がいいよ、とか逆にためたほうがいいとか、アドバイスをくれます。引っ張っていってくれてるし、客観的なことも言ってくれるので、とても勉強になりますね。みんなが間をすごく考えてやってくれるので、あのテンポ感が生まれているんだと思います」
── ベテランの出演者の方が多いのですが、現場はどんな感じですか?
「もともと出演者の人数も少ないので、見ててくれるし、引き上げてくれるし、本当に恵まれていると思います」
── 共演者の方々はいかがですか?
「以前共演した(石田)えりさんと宅間さんがいてくれたことが本当に大きいですね。(木村)了くんと私は特にリハーサルで時間をかけてもらったので、気持ちがわかりあえるし、ふと本音で話していたりします。あとスタッフのみなさんが全力でやってくれて、とにかく向かうべき方向をみんなで見ているので、すごい結束力です。私達が疲れているときは、スタッフさんが笑わせてくれたりして支えてくれるし、最高の仕事をしてくれるので、お互い尊重しあえるし、愛情が深まっていますね。だから終わってしまうのは本当に寂しいです」
── 去年は舞台の経験もいくつかして、経験的に活かされたところはありますか?
「ドラマはシーンごとに撮影することが多いんですが、舞台を経験して、(ドラマの)長回しのシーンが楽しいと思えるようになりました。みんなで構築していって、シーンを成立させる。ドラマは映っていない部分は演技をしないこともありますが、長回しでは、後ろのほうでも常に出たり入ったりしながら動いていて、長く気持ちをつなげていくのが楽しいなと思うようになりました」
── 春子を演じるための役作りは難しかったですか?
「最初は本当に春子という役が難しくて、途方にくれて、最後まで出来るのかなと不安に思ったんですけど、今回はリハーサルをたくさんやったのと、セットが本当にすごくて、細かい引き出しの中から、隅々まで家族の思い出がつまっていて、春子がどうやって生きてきたのか、入ればすぐわかってしまう環境なので、自宅で台本を読んで、なんとなくプランを考えて、現場にポンと入っただけで、自然と入れちゃました。みんなで会ってると楽しいし、一人になれば寂しいし、自然とそこまで考え込まなくてもできる現場でした。もう8話を撮影しているんですが、撮影中に不安になってもみんなを信じ頑張れる現場ですね」
── 実際は1人っ子ですが、次女を演じるために研究したことはありますか?
「お兄ちゃんいる?って現場でよく聞かれているので、妹慣れしてるんだと思います。本来、(戸田)菜穂さんが演じる姉の秋子がポジティブで、私が演じる妹の春子がネガティブなんですけど、ある事件をきっかけにその関係が変わってしまって、今の形になっているんです。菜穂さんは現場で、本当のお姉さんみたいに接してくれて、駅まで送ってくれたり、大河内(浩)さんやえりさんも近所のおじさん、おばさんみたいに接してくれるので、周りが春子を作ってくれていますね。そういう環境にしてくれたので、妹らしくいられます」
── まだまだ謎が多いのですが、この先の見どころを教えてください。
「見ている方は多分いろんな違和感を感じていると思うのですが、その違和感を楽しんでほしいです。なんでこうなってるのか、変なドラマって思うのではなく、気にしててほしいです。実は9話の種明かしから撮影したんですが、1話からかなりヒントが隠されていて、意味がないと思えることにも全て意味があるので、それを楽しみに取っていてほしいです。あと毎回素敵なゲストの方々に来て頂いたり、エンドロールは全てアドリブなので、そこにも注目してほしいですね。とにかくオンエアーを見てほしいんですけど、遊び心のあるドラマだし、土曜の夜なので、気軽に見て欲しいんです。私もまだ結末は知りませんが、全体絶対白い結末になると思うのでので、最後まで楽しんでください」
「スターダストWEB」ではコメント動画を配信中!
詳しくはフューチャーフォンorスマートフォンからアクセス!!
http://stardust-web.mobi/
『間違われちゃた男』
フジテレビ系 毎週土曜日23:10~
ベースとなるのは、昨年末惜しまれながらも解散した 東京セレソンデラックスの名作「ぴえろ」。 作者である宅間孝行自らが再構築し、連続ドラマ用に改めて書き下ろす上に チーフ監督として演出を担当することも決定した。 舞台「ぴえろ」では描かれなかったエピソードを織り込みながら、 下町・蔵前のすし屋で繰り広げられる人情味あふれるコメディーを 1話で1日のストーリーとして展開していく。人違いされることから始まる10日あまりの泣けて笑える人情ドラマ。
(C)フジテレビ
関連インタビュー
- 違和感をもったままで、楽しんでほしい 2013.05.20更新
- 舞台では、その役を生きられるのが幸せ。「あー、生きてる」って実感します。 2013.05.20更新
MOVIE