普通の曲っていうより、面白い曲だったりこれは何かできそうだなって思う曲を選んでいるから、結果としてこういう1枚になったんだと思います

▲秋本帆華

秋本帆華「はい。前身であるチームしゃちほこが名古屋城で路上デビューして、10年になります。こんなに続けられると思っていなかったので、本当に周りの環境に感謝です」

大黒柚姫「最初は1日限定のユニットだったのに、10年も続くなんて何があるかわからないなって思いました（笑）」

坂本遥奈「そうなんです。以前はどれくらいの認知度なのかなんて自分達では分かってなかったけど、「チームしゃちほこから改名しました、TEAM SHACHIです」って言うと「聞いたことある！」って人が本当に多くて。改めて「チームしゃちほこ」って凄かったんだなって実感しました」

咲良菜緒「でもいつかその挨拶すら言わなくていい日が来るように、コツコツ頑張っているところです」

秋本「はい。ちょうど10周年ということで、私たちも新たな挑戦してみたいなというのがあって＜ワクワクレコーズ＞を発足しました。」

▲咲良菜緒

大黒「プライベートレーベルを発足しますってことをライブでファンの皆さんに伝えたんですが、ステージを降りる間際で口々に挨拶をしていたら、ハルが「ワクワクレコーズっていいんじゃない？」って。そこでみんな「え、それがいい！」ってなって決まっちゃったんです（笑）」

坂本「ひとりごとのつもりだったんですけど（笑）、やっぱりTEAM SHACHIらしいからいいよねってことで決まりました。そもそも改名した理由の一つでもあったのが、メンバーそれぞれ、これからは決められたことだけをやるんじゃなくて、思ったことは打ち合わせの段階からどんどん話して自分達で決めていこうっていうことだったんですね。グループ名の由来の海洋生物のシャチはメスが群れを引っ張っていくように、名古屋城の金のしゃちほことシャチのWミーニングにして、みんなを引っ張っていけるような存在になっていこうっていう思いで動き出したから、じゃあ自分達で発信ができるレーベルも立ち上げようっていうことになったんです」

大黒「TEAM SHACHIに改名してからは、衣装のアイデアやライブのセットリストなど、本当に細かいところまで参加させていただいているんですね。で、＜ワクワクレコーズ＞を立ち上げたことによってさらに、今まであまり触れてこなかった楽曲を決めるところから参加するようになったので、自分達のやりたいことを体現できる可能性がさらに広がったんです」

▲大黒柚姫

秋本「そうですね。うん、これはスローガンです」

坂本「TEAM SHACHIのライブにはいろんな見せ方や楽しみ方があるんですが、ライブの中で一番アガるのが、みんなで一緒に踊って踊り狂った先にめっちゃ頂点が見えるみたいな瞬間で」

大黒「限界突破！みたいなね」

坂本「その状況をかっこよく言葉にしたのがこのタイトルであり、楽曲として表現したのが『舞頂破』なんです」

秋本「これ本当にアイドルが歌う曲なのか!?って驚きました（笑）。ラップやセリフがあって、いっぱい転調もしていくから、聴いていても歌っていてもすごく楽しめる曲だと思います。サビの盛り上がりも、まさにTEAM SHACHIのライブを最大限引き出してくれるいい曲だなって思いながらパフォーマンスしています」

咲良「この曲はラッキィ池田さんに振り付けしていただいたんですが、ラッキィさんの振り付けって、ファンの人も覚えるのが早いよね（笑）」

大黒「(自分達の振りが激しすぎて)客席、ほとんど見れてないけど（笑）」

▲坂本遥奈

咲良「絵音くんは前に所属していたunBORDE時代からお世話になっているんですが、「シャチに合いそうな曲できたよ」って声をかけてくれて、嬉しかったよね」

大黒「うん、嬉しかった」

咲良「私たちは名古屋発のグループとしてやっているのに、「江戸の女に生まれたかった」って急にカミングアウトしてたり（笑）、「私が1番可愛いのよ」って言ってたりして、今までなかった自己主張をしている面白い曲です」

秋本「この曲は、イメージキャラクターを務めているFUJIMAKI GROUPの企業CMタイアップソングとしてオファーしていただきました。私たち自身のことも歌っているんですが、社会人の方へ向けたエールにもなっています。『舞頂破』のサビでも今後の決意的なことをメンバーみんなで歌っているんですが、この曲は"私たち"ではなく"私"単体にして、誰が聴いてもすんなり言葉が入ってくるように心がけました。あとはこの曲、久しぶりに爽やかなメロディーになっています」

咲良「いつも暑苦しいし、ズカズカしてる曲が多いからね（笑）」

坂本「やっぱり、自主レーベル1発目の作品には東海曲を入れたいよねって話をして。でも普通に歌っても面白くないし、愛知のことを歌った曲は他にもあるから、今回は東海エリア全体を盛り上げようということで、漫画『八十亀ちゃんかんさつにっき』の安藤(正基)先生に歌詞をお願いしました。「それ自分達で言うんかい！」みたいなことを結構歌っています（笑）」

秋本「曲自体テンポも早いしノリノリなので、レコーディングも一番楽しく出来ました。難易度は高かったけど」

大黒「歌ってます、歌ってます」

咲良「だから、今後ライブとかで歌っちゃわないように気をつけないと（笑）」

坂本「コンプライアンス的に大変なことになるからね（笑）」

大黒「浅野尚志さんという、私たちがデビュー当時からお世話になっている方に作っていただきました。『恋人はスナイパー』や「抱きしめてアンセム」などいわゆる浅野曲と言われるアゲ曲とはまた違って、今回はしっとり。冬の恋愛ソングって、言えなくてどうしよう、好きって言いたいんだけど…っていう切ない曲が多いと思うんですね。でもここでは「好きだよー」っていうハッピーな恋愛ソングになっていて、そこがTEAM SHACHIっぽい。メンバーひとりひとりの声も堪能できますし、素敵な曲がまたひとつ増えたなって思いました」

坂本「今回のEPって、全然違う人が歌っているみたいな感じだと思う」

秋本「まとまりがない（笑）」

咲良「いろんな曲が入ってるから（笑）」

坂本「私達が曲を選ぶときに基準としているのが、ライブでやったらこれ、"はちゃめちゃ"になりそうだなっていうことで。普通の曲っていうより、面白い曲だったりこれは何かできそうだなって思う曲を選んでいるから、結果としてこういう1枚になったんだと思います」

咲良「去年この感謝祭を初めてやらせてもらったんですが、普段のようなゴリゴリのライブではなく、ほっこりしたあたたかい雰囲気で、アコースティックとか入れたライブをやらせてもらったら私たち的にもすごく楽しかったんですね。普段とは全く違うこういうライブもいいよねってことで、今年も開催することになりました。今回はバンド民という生演奏の時に力を貸してくれる仲間たちも参加してくれるので、アコースティックとバンドのゴリゴリ、その両方が見られるライブになると思います」

大黒「1月の『TEAM SHACHI トーカイ王国祭』は、『東海コンプライアンス』って曲も出来たことですし、東海エリアを思いっきり盛り上げようっていうライブになります。2月の『SHACHI CARNIVAL』は、かなりお祭り感があるライブですよ。TEAM SHACHIは、会場を押さえるとすぐ祭りをしたくなっちゃうから（笑）」

坂本「「仮面を外してワックワク!?はちゃめちゃ祭典」というサブタイトルが付いているんですが、これもメンバーで考えました。」

咲良「どんなカーニバルかは秘密。来てからのお楽しみです」

秋本「10周年を迎えて今年は11年目。アイドルグループの中では結構キャリア的に見ると古株になってきたんですが、新レーベルを立ち上げたことによって、また新たに最初の1歩を歩き始めた感じがしているんですよね。これまでずっと応援してくれている方はもちろんですけど、最近ちょっとTEAM SHACHIが気になってるんだよなっていう方もぜひ、これからの活動を楽しみに見ていただいて、TEAM SHACHIをもっと好きになってもらえたらなと思っています」

Writing：山田邦子