武藤潤「初めてのミュージカルで最初は不安でしたが、今は学べることが多くて楽しいです。僕が演じるマイトは『ミュージカル部を作りたい!』という野望を抱いた高校生。すごくまっすぐな性格で、行動力もあって、皆がついて行きたくなるようなキャラクターです」
杢代和人「僕も舞台は初めてで、心のどこかに『どうなるんだろう……?』という気持ちもあったのですが、潤も空人も一緒なので心強かったですし、不安よりむしろ楽しみでした。僕が演じるヒロキはマイトと親友役で、クラスの中心的な人物。当初はミュージカルにはあまり乗り気ではないものの、いつもマイトの一番近くにいるからこそ心が動かされて、『俺がマイトを支えてやろう!』という気持ちに変わるんです。友だち思いの役柄です」
大倉空人「“ミュージカル”に対しては『舞台の中で歌うところがある』くらいの知識しかなく不安でしたが、僕はお芝居も歌うことも好きなので、好きなことが二つもあるし、潤も和人も一緒なら大丈夫かなって(笑)。僕が演じたのは学校の理事長の御曹司・オウタ。『お前には生まれた時から部下がいる。常に上に立つ人物でなければならない』と言われて育ったけれど、本当はファッションデザイナーになりたいという夢がある。親からのプレッシャーと自分の夢との狭間で葛藤を抱えている役柄です」
武藤「ミュージカルの場合、歌い方一つとっても普段の楽曲とは全く違うので。日ごろ馴染みのある歌い方を変えるのは、すごく難しかったです」
大倉「舞台は常に大きな声でテンションを上げつつ、いかにクールなキャラに見せられるかが大事になってくるんです。語りかけるように歌うのも初めてですし、声量をコントロールするのがとにかく難しいです」
武藤「だいすけさんからは稽古が終わるたびに『ここはもうちょっとこうしてみたら?』って、具体的なアドバイスをいただけるのがすごくありがたいです。ミオ先生役の三倉さんは、舞台に立っただけでその空間が一気に保健室になったんですよ。『スゲェ!』と思って、秘訣を学ばせていただいています」
杢代「お芝居がなかなか上手くできずに煮詰まっていたら、だいすけさんが『僕は君ができることを知っているから、もうちょっとやってみようよ』って声をかけてくださって、安心して『自信を持ってやってみよう』と思えるようになったんです。すごく感謝しています」
大倉「野々村さんも福井さんも間近で見ていると感情がダイレクトに伝わってくるんです。自然とこちらも感情が動くので芝居って楽しいなと思うのと同時に、稽古をご一緒させて頂く度に勉強になります。一方で、同じグループで活動する僕らだからこそ、お互いに言い合えることもある。『今のマイトのセリフは、こんな風にしたらどうだろう?』とか『僕はこう感じているんだけど、二人はどう思う?』とか、何でも素直に言い合えるのは気心が知れた間柄だからこそ。やっぱり二人はちゃんと見てくれてるんだなって」
武藤「マイトは僕とはタイプが違うけど、ヒロキは普段の和人そのもの! 僕自身まだマイトになりきれていない部分があって……。いまの僕にとって、それが一番の課題なんです」
杢代「男子高校生のノリは、普段潤と一緒にいる時と同じ感覚でやった方が上手くいった感じがします。マイトが目的に向かって力強く進んでいくところは、潤と似ている気もしますけど、空人とオウタは全然違う(笑)。空人は普段僕らを先導して場を明るく和ませてくれるけど、オウタは一匹オオカミで一人で悩むところがあるから」
大倉「僕は両親から『自分の好きなことをやりなさい』『空人がやりたいなら全力で応援するし、支えるよ』って言ってもらえているので、最初はオウタの悩みがピンとこなくって。『なんでオウタは自分の気持ちを言わないんだろう?』と思いながら台本を読み進めるうちに、彼の置かれた立場や責任の重さがわかってきて、『さすがにこの状況だったら俺も言えないかもなぁ』って、徐々に理解を深めていきました」
武藤「一見クールに見えるオウタにも実は内に秘めた情熱があるから、そういうところは空人と重なるんじゃないかな」
大倉「中学生くらいの時って、どこか一生懸命やるのがダサいみたいな感覚があったりするじゃないですか。合唱大会の時も、男子はやる気がない(笑)。でも誰かが率先して『お前らも一緒にやろうよ』って呼び掛けて、一人が『いいね!』って言えば『じゃあ俺もやるわ』ってなるんです。マイトはアイツだなとか、身近な人物に置き換えて想像していました」
武藤「僕は高1の頃に『レゴ部』を作ろうとして、先生に提案した経験があって……」
大倉「何それ? 衝撃的なんだけど!」
杢代「『レゴ部』って、何をやるつもりだったの?」
武藤「レゴで何かを作って、文化祭とかで飾ったり……。でも先生からダメ出しされて諦めました(笑)」
大倉「おい! そこで諦めるなんてマイトじゃないぞ(笑)!」
杢代「あ、自分もマイトみたいな経験があった! 中学3年生の時の運動会で、ほらあれ、なんだっけ? 『イチ、ニ、イチ、ニ』って、みんなで脚並みをそろえる競技……」
武藤「あぁ、ムカデ競走ね」
杢代「そうそう! ムカデ競走が中学3年の恒例行事で、中1の頃からずっと憧れてたのに、僕らが中3の時に『危ないから』って中止になりかけて。学年のみんなで意見を合わせて『怪我しないように放課後に皆で練習するので、ムカデ競走をやりたいです!』って先生に直談判したら無事にできることになりました」
杢代「男子と女子では盛り上がるところが違うんです。『同じ脚本でここまで違うのか!』って、すごく勉強になります」
大倉「稽古場でRedチームのお芝居を見て『あ、ここを吸収しよう!』とか、『ここ、どんな感じでやってる?』って聞いてみたり。お互い切磋琢磨してやっているので、すごくいいなぁと思います」
武藤「第二幕は生徒だけでなく大人も巻き込んでお芝居をする場面も多いんです。世代間ギャップをどう乗り越えていくのかというのも、この作品にとっての重要なポイントです」
杢代「マイトが僕に本心を伝えてくれるシーンが、一番の見せ場になると思います!」
大倉「僕の見せ場は何と言っても歌ですね。理事長で父親役の福井さんに負けないくらいの迫力が出せないと観に来てくださる方にも安心して観てもらえないと思うので、僕も精一杯頑張ります。マイトと一緒に歌うシーンもあって楽しみだけど、すごく緊張します」
武藤「ミュージカルを通じて学んだ舞台空間の活かし方や演出力・構成に関しては、きっと僕らのライブでも生かせるんじゃないかと思います」
杢代「歌詞に気持ちをのせる方法が徐々にわかってきたので、グループで曲を歌う際も、これまで以上に気持ちが込められるようになるんじゃないかなと思います」
大倉「普段僕らのグループがステージに立つ際も、どこから見てもかっこよく見えるようにしたいという気持ちがあるんですが、『ここからだったら表情は見えないけど、こっちからだったら見えるなぁ』とか『トーク中はもっと前を向こう!』みたいに、客席側からteam Redの稽古を見ているといろんな気づきがあるので、すごく参考になっています」
武藤「今回の物語は、超エリート進学校が舞台。いい大学に入ることを目指して、あらゆるエンターテイメント性を排して勉強に集中して欲しい教員たちと、『ミュージカル部を作りたい!』というアツい思いを持ったマイト率いる生徒たちとのジレンマを、ミュージカルという形で皆さんにしっかり届けられるように頑張ります。教員たちにも意外な過去があったりもするので、ぜひとも注目していただけたら!」
杢代「観ている方もきっと僕らと一緒に夢を追いかけたくなる、心動かされる感動作です。笑いの要素もあるので、『あの頃、自分も熱中してたな』って昔を思い出しながら観ると、より一層感情移入ができて、楽しんでいただけるんじゃないかなと思っています」
大倉「それぞれの役柄のバックボーンもしっかり描かれているので、行動する勇気を持つことの大切さが、この作品を見ていただければ分かると思います。伝えたいことをギッシリと 詰め込んで舞台に立つつもりなので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらうれしいです」
Writing:渡邊玲子
STAGE
【team Blue】
日程:7月2日(金)~7月5日(月)
会場:日本青年館ホール
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