「普段、自分の好きな漫画作品の携帯ゲームをやっていてけっこう得意なんです。舞台のお話をいただいたのはゲームが日本に来てTV-CMをやっていた頃なのですが、その時は「陰陽師」のことは全然知らなくて。ゲームをやってみたら、グラフィックがすごく綺麗でどんな風に舞台になるのだろうとワクワクしましたし、中国で作られた人気のゲームだけど声優さんは日本の有名な方達がやっていらしたので、これはすごく壮大なプロジェクトなんだと実感しました」
「ゲームの中でも雪山にずっと住んでいて、人間の感情が理解できず陰陽師と敵対する悪役という設定なのですが、今回の舞台でも悪役として出てきます。すごく冷たい心を持っているのに、陰陽師である黒晴明に唯一心を開くんです。どうして黒晴明だけに心を開いたのか、雪女の感情がちゃんと見せられたらいいなと思っています」
「黒晴明と大天狗と雪女の3人は都を破壊する目的で一緒に行動しているのですが、黒晴明に心を許している雪女が人間の心を理解できる大天狗にも心を許せているのか、仲間なのか同志なのか、台本を読んでいてもなかなか分かりづらかったので、そういう部分を質問しました。黒晴明の目的のために一緒に戦って、雪女は黒晴明だけに心を開いていると理解ができました」
「去年出演したライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~でも香燐(かりん)という主人公の敵役を演じたのですが、戦うこともないし、舞台の中では可愛らしくコミカルな敵役という立ち位置だったんです。今回は絶対的な悪役なので楽しみです。正義の立場にある役を演じることが多かったので、今まで観てくださった方には香燐の時も違うイメージを感じてもらったと思うんですけど、今回ちゃんとした悪役を演じているのを観るのは初めてだと思うので、そういう部分を見せられるのが楽しみです」
「私も『NARUTO』と『ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」』で中国へ行った時に、アニメ自体が人気というのもありますが、エンターテイメントが本当に好きなんだというのが反応ですごくわかりました。日本のお客さんは心の中で感想をたくさん言ってくださっていると思うんですけど、中国ではその場ですぐ伝えるのでそれがわかりやすくて、頑張ってさらに応えようと思うんです。日本でも言葉の意味をちゃんと伝えられるように気を付けてはいますが、海外に行ったら言葉の壁がある分、動きの表現を大きくしようと心がけています。今回自分の役が表情とかはそんなに見せられないので、どうやって伝えていこうかこれから探っていこうとは思っています」
「上海は行ったことがあるんですけど、深センと北京は初めてなので楽しみです。深センはすごくアーティスティックな街で、路地で絵とかがたくさん売られていると聞いたのでそこに行けたらいいなと思っています。あと上海は雑技団の劇団がいくつかあるらしくて、一番古典的なものを観たことがあるんですけど、最近はプロジェクションマッピングとか物をたくさん使う雑技団もあるみたいで、“ザ・エンターテイメントショー”みたいなのは気になります」
「舞台は自分でチケットを買って、観客として楽しむこともあるんですけど、観終わったあとにこの舞台の中だと自分はどの役が合うかな、演じたらどんな演技をするかなとどんどん妄想して考えちゃうんです。例えば歌やダンスがあまり得意でない方がいたとしても、この人はちゃんと役作りしているなっていうのは役者目線で観て感じるので、観る面白さも増えてきてると思います」
「原作の世界を楽しみにしている方も多いので、リスペクトしながらどこかで自分らしさを出したいなと思っています。アニメや漫画で登場していない時に、舞台ではその場にいてどんなことをしたらその子らしさが出るかを考えて楽しもうと。以前、演出家の方に舞台からはけた時に「あの人何してるだろう」って思ってもらえたらいいよね、と言われたことがあって、そういう部分は大事にしたいです。どんなに出番が少なかったとしてもどこかで思い出してもらえたり、印象を残せるようなお芝居をちゃんと作りたいといつも思います」
「もちろん緊張もするし、不安もあるんですけど、お客さんが目の前にいて感情のエネルギーを近くに感じれることが私の思う舞台の魅力。あと、始まる前のザワザワ感が面白いです。映像での芝居はあまりしたことがないのですが、この前少しやらせていただいた時に舞台は稽古をして頭で考える準備期間もあるけど、映像ではその時間が少ないところもあるので、映像をやっている人ってすごいなと思うことがありました。舞台も本番になると一発勝負の部分はありますし、トラブルでマイクが切れちゃったこともあるんですけど、そういう時に仲間がフォローしてくれたり、マイクを近づけてくれることがあって、絆が生まれたり、それがナマモノのいいところでもあると思います。トラブルはなるべくない方がいいけれど、起こった時にどういう対応ができるかということも役者目線では舞台の面白い部分だなと思います」
「私は主演の良知(真次)さん、君沢(ユウキ)さん、(伊藤)優衣さん、片山(浩憲)さんとダンサーさんのお2人とは共演経験があるんですが、その他の方とは初共演。でも、「最初からみんな仲良くない?」「いい雰囲気だね」「いい人たちが集まったね」と話しています。顔合わせの後に全員ではなかったですけど食事に行って仲良く話をできるようになりました。それぞれがちゃんと自分を持っていて、毛利さんも役者さんのやりたいことを尊重してくれていてすごいいいカンパニーだと思います。私が嬉しかったのは『NARUTO』の時には芝居上でみなさんに会えなかったんですけど、今回は悪役という立ち位置ですが、舞台上で会えるのが一番楽しくて(笑)。黒晴明役の佐々木(喜英)さん、大天狗役の矢田(悠祐)さんと同じシーンが多いのですが、わからない部分を聞くとすごく丁寧に教えてくださって、本当に優しいです。まだ稽古が始まったばかりでやっとセットが組まれて、想像していたことができなくてなかなか進まないこともあるんですけど、このチームなら諦めずに妥協しないでいい舞台が作れると感じています」
「自分がお客さんだったらいろんな登場人物に注目して何回も観たくなる。1回では見所が多すぎて目が足りない気がします。それぞれのキャラターの雰囲気がちゃんとあるので華やかさは絶対感じるし、いろんな伏線があって関係性が明らかになった時に驚きがたくさんあると思うので、全部楽しみにしていてほしいです。魅力的な方が多いので、埋もれないようにダンスを頑張りたいですし、愛される魅力的な悪役を目指して、ポイントを掴みながら見つけていきたい。正義側だけでなく見てもらえるように黒晴明がすごい可哀想だと思ってもらえるように頑張りたいです」
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