「私、舞台は今までずっと『美少女戦士セーラームーン』をやっていて、キャストが女性ばかりだったので…稽古場に男の人が居るということに、最初はすごく緊張しました(笑)。みなさん優しいですし今はもう慣れました。詩音役の小越(勇輝)さんも今までずっと『テニスの王子様』で越前リョーマをやっていて、男の人だけの現場に居たということで…なんだかふたりして緊張してましたね。しかもお互い人見知りだし、ネガティブだし(笑)。一番恥ずかしかったのが、最初にふたりのシーンをお稽古したときに私も小越さんも照れ照れになってしまったこと。ガチガチで、茅野さんに“お前ら恋したことないのかよ〜”って(笑)。周りのみんなにも“ピュア〜”とか言われてしまいました(照)。なにしろお芝居で恋愛を表現するのも初めてだったりするので…今はそこが一番の課題だなって感じています。やっぱりソフィと詩音の恋愛を素敵にお客様に届けたいですからね。私たち、舞台のキャリアとか性格とか、実は似ているところがけっこうあるので、恥ずかしいとか緊張しちゃうとか、相手の気持ちも自分のことのように分かるんです。今は…兄妹みたいな感覚かな? 小越さんは私がお話しするとやさしくツッコミ入れてくれたりするようにもなったし(笑)」
「そういうのもいいですよね? お稽古の中でもいろんな愛があるよなぁって毎日感じているんですけど…私は詩音とソフィ、兄弟のようなやわらかな愛情を育めたらいいな。そんな関係も素敵だなって思っています」
「とってもピュアで可愛い少女、ですね。最初に茅野さんが“まずは七木がどういうソフィにしたいのかを見せて。芯が強いのか、すっごい優しい子なのか、おてんばなのか。それが分かれば、そこに対して僕がアドバイスできることはたくさんあるから”と言ってくださって…その人の個性を見ながら一緒に役を作っていきたいからって。素敵ですよね。素敵だけど、チャレンジだなぁとも思いました」
「そうですね。それで私はいっぱい想像をするんです。ソフィは人間じゃない存在なので、そういう女の子はふだんどんなコトを考えてるんだろう? 悪魔に対してはどんなことを思うのかな? 人間に対してはどんな風に接していけばいんだろう…って、彼女の“人間とは違う心の在り方”を。ソフィは素直だから、人間の中でも特に詩音に対しては自分でも思っていなかったような気持ちが生まれてくるんだろうなぁ…とか。そういうことを考えるのはすっごく楽しいです! セーラーマーズのときは原作や元々あるキャラクターを丁寧に研究して、それこそ足の角度ひとつからどうしたらよりそのキャラクターらしく演じられるかを追求していたんですけど、ソフィは“元々”がないじゃないですか。私が私のソフィを創る。自分が自分だけのキャラクターを生み出すのって、大変だけれどとてもやりがいがあります」
「ロック大好き! どの曲も超カッコイイです! 歌を練習するときのオケを聴いているだけでも“カッコイ〜!”って盛り上がりますし、歌っててすごく気持ちがいいし。音楽指導の先生も“もっと自分のROCKを出しちゃって!”って(笑)。お客様にも“七木はこんな強い歌も歌えるんだ”ってところも楽しんでもらえるんじゃないかな」
「今までセーラーマーズのレイちゃんを応援してくださった方が観たら、絶対に違う私が居るって思ってもらえるはず。この『サイケデリック・ペイン』で新しい私を…私のソフィを観て欲しいですね。また、このソフィという役を通じてキャラクターモノを演じるのとは違う、自分で考える“役の生み出し方”というアプローチに初めて挑んで、自分なりに段々と分かってきているのものもあるし…改めて“この先ももっともっといろんな役を演じていきたい”っていう気持ちが涌き上がっています。まずはソフィとして生きて、恋愛もして(笑)、ひとつずつ経験を積みながら素敵な女優さんになっていきたいです」
Writing:横澤由香
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