── ことのはじまりは、野々村は早30年以上、香音も幼い頃から花粉症に苦しみ、悩まされてきたことにあった。花粉対策BOOK「花粉キラー『元気ボール体操』で脳内リセット」では、香音が体操実演モデルとして登場。まずは実際に元気ボール体操を経験してみての感想をたずねると。

香音「2月になると毎年花粉を感じて、症状がでてくるはずなのに、今年は平気なんです。きっと体操を教わって早めにやっていたからかもしれません」

野々村「花粉の時期がくるとテレビのニュースで花粉が飛んでいる映像を見るだけで鼻がムズムズしていたけど(笑)、今年は不思議とそれがないんですよね。きっと、この本のおかげで、花粉はそもそも当たり前にあるもので、悪いものじゃない、体にとって有害ではないと知ることができたからだと思います」

香音「私は花粉症じゃない、って思うことが大切なんだと思いました。(著者である)リリィ先生に習った体操をパパにも教えてあげたんです。」

野々村「もう目からウロコでしたね。特別な道具もいらないのでやりたいときにすぐできる。この2分の「元気ボール体操」で手のひらをこすって肩甲骨を動かしていると、全身が温かくなり、血流が良くなっているのがわかります。」

香音「全身がぽかぽかしてくると、鼻の通りもスッとよくなるんです。この体操に出会えて本当によかった！」

── これまで長年、花粉症とつき合ってきたため、２人からはその苦労話が次から次へと飛び出す。元気ボール体操と出会うまでの、つらいつらい花粉エピソードを聞いてみた。

野々村「もう薬なしでは仕事はおろか日常生活だって花粉に左右されていたかな。毎年、花粉の時期が憂鬱で仕方なかったですね。香音も大嫌いな注射を打ったりしてたよね？」

香音「たくさんお薬をのまなきゃいけないし、外で長時間のロケのお仕事があるときは、前の日に病院へいって注射をしてもらっていました。花粉症の注射は、長い時間やらなきゃいけないので、普通の注射も大嫌いだから本当にイヤなんです」

野々村「花粉症状が出てしまう最大の原因はストレスで、リンパと血流の流れの滞りにあるらしいんです。この本には2分の「元気ボール体操」でリンパと血流をアップさせて花粉スイッチをオフにし、花粉症を根本から改善する方法が紹介されています。ま、なにより、娘と一緒に体操をすることで親子のコミュニケーションをとれるのが嬉しかったですね」

── そして、香音が実演モデルとして登場した本書のテーマソング『花粉デビルをやっつけろ！』が作られることが決定する。急ピッチで楽曲が制作され、思いがけず念願の歌手デビューを果たした。インタビュー当日は、イベントやラジオ番組で生歌披露。堂々たるステージに野々村も娘を大絶賛！

香音「最初はCDを出すことも知らなかったのでとにかくビックリしました。ママからCDデビューの話を教えてもらって、“えーーーーー！！”って大きな声を出しちゃった」

野々村「ホントにまさかの話で、僕もビックリしました。名前に“音”がついているだけに、香音は小さいころから音楽が大好き。歌をうたうのも好きで、時間があればカラオケに連れて行ったりしてました」

香音「事務所の先輩のYUIさんやももクロさんのライブを観させていただいたこともあって、いつか私も歌手としてデビューできたら嬉しいなと思っていました」

野々村「生歌初披露イベントの時は、我が娘ながら堂々としていて驚いてしまいました。僕なんて、歌詞は飛ぶは、踊りは忘れるわっていうことが何度もあったから(笑)。なのに初めてのステージでもしっかり歌いあげていて……僕がいうのもアレですが末恐ろしいなと」

香音「ダンスも１日だけ先生に教えてもらって、あとはDVDをいただいてお家で練習してました」

野々村「え？　パパ、香音が練習してるの知らなかったよ。どこで練習してたの？」

香音「別に秘密にしていたわけじゃないよ。パソコンがある部屋でDVDを観ながら練習してたよ。パパが台本を覚えるときは、お家の中を歩き回りながら、セリフをぶつぶつ話すんです。だから、家族みんながパパより先にセリフを覚えちゃうんだよね」

野々村「みんな物覚えがよくて、“次のセリフは◎◎でしょ！”なんてつっこまれることもしばしば(笑)。最近は、練習相手になってくれるので助かってます」

── その『花粉デビルをやっつけろ！』のミュージックビデオはなんと野々村家で撮影されたもの。今までにない斬新な仕上がりになっている。

野々村「お話を聞いたときは、我が家で撮影なんてできるの？と不安でいっぱい。だって、普通の家ですからね。でも、やっぱり監督さんをはじめ、みなさんプロはすごいなと。映像をみたら我が家が見違えてみえました」

香音「お家で撮影できたので緊張がほぐれて安心できました。パパはもちろん、ママや弟と一緒の撮影はすごく楽しかったです。パパと弟が花粉デビルという設定だったので、やっつけちゃいました！」

野々村「まさに我が家の力関係がわかるミュージックビデオになってますね。強い女たちと弱い男たちっていう……」

香音「この歌は曲もノリがいいし、ダンスもすごく覚えやすいから、一緒に踊ってもらいたいです。あとずっと続けているドラムを演奏しているシーンもあるのでそこにも注目していただきたいです」

── インタビューも終盤。野々村が見せた、父として、芸能界の先輩として、冗談を交えつつもさりげなく香音にアドバイスする姿が印象的だった。

野々村「こうして娘の夢が叶うのは嬉しいし、親としてできることはなんでもしてあげたいなと思っているところです。たとえ、こんな黄色い全身タイツを身につけることになっても(笑)」

香音「パパからは、自分で満足しちゃいけない世界なんだよ、とにかく一生懸命やるしかないんだよってアドバイスをもらいました」

野々村「芸能界って、自分が上手にできたと思っても、評価してくれるのは観てくれている人たちですからね。この世界でがんばっていきたいなら、そこを忘れないでいてほしいんです」

香音「将来は、歌手も女優もモデルさんもやってみたい。やりたいことがたくさんあるんです。夢はレッチリさん（レッド・ホット・チリ・ペッパーズ）と共演したいなって」

野々村「レッチリさんと共演したいなら、まずは日本で大活躍しないとね！　はぁ、もう娘に完全に抜かれた気分です……」