「原作の大ファンで単行本も全巻持っています! 以前、『スピリッツ』さんの表紙をやらせていただいたとき、編集の方に「『アオアシ』大好きです」ってお話をしたら、「それならコラボしましょう」ってなって、『アオアシ』と私のコラボ漫画を掲載してくださったことがありました。そのコラボ漫画をamipro(舞台『アオアシ』の企画・製作)の方がたまたま読んでいて、今回オファーをいただいたんです。まさか大好きな『アオアシ』の世界に自分が入れるなんて想像もしていなかったけど、本当にうれしかったです!」
「今まで色々なサッカー漫画を読んできました。派手な必殺シュートが決まると、スカッとした気持ちになれるのがいいですよね。ただ、『アオアシ』は、ほかのサッカー漫画とはちょっと違っていて、部活動のサッカーではなくて、Jユースが題材になっているんです」
「漫画の場合だと、主人公たちのチームが泥臭い戦い方をするのに対して、Jユースはエリートチームとして描かれるパターンが多いんです。どちらかといえば、ヒール役として登場するんですよね。だから、どうしても主人公たちのチームを応援したくなっちゃうんですけど、『アオアシ』を読んで「Jユースにだって苦悩や葛藤はあるし、ひとりひとりの選手にドラマがあって、かっこいいじゃん!」という新たな発見がありました。しかも、細かな戦術が描かれていて、すごくリアリティがあるんですよ。こういうサッカー漫画もあるんだ! と衝撃を受けて、『アオアシ』がきっかけで本物のサッカーも見てみたいと思いました」
「TEAM SHACHIが名古屋グランパスの『鯱の大祭典』の広報大使に就任して、サポーターとして試合を見る機会があったんです。スタジアムで試合を観戦したら、『アオアシ』のなかで描かれていたことがフィールドで起こっている!と思って興奮しちゃいました。「トライアングルを再構築した!」とか(笑)」
「サッカーについて詳しく知らなかったけど、『アオアシ』を通してサッカーの楽しさに気づきました。最近では、名古屋グランパスのサポーターの方たちが書き込んでいる掲示板もチェックしています(笑)」
「とにかくサッカーが大好きで、将来は自分も監督になりたいという夢を持っていて、ユースの現場に足しげく通う女の子です。杏里ちゃんは試合を見ながら解説をするんですけど、サッカーの知識がめちゃくちゃ豊富なので、セリフの情報量も多いんですよ。ご令嬢だから品があっておっとしりしているんだけど、試合のテンポを落とさないように早口でしゃべらなくてはいけなくて、そのあたりのバランスが難しいです。本番では、試合中に選手がどんな動きをしているか、わかりやすく説明できるように頑張ります!」
「宇綺ちゃんの杏里は余裕があって大人っぽいんです。私はすごく必死で、とにかく「監督になりたい!」っていうサッカー愛にあふれている感じの杏里。それぞれお芝居が全然違うんですけど、私たちの杏里に合わせて、キャストのみなさんもお芝居を変えてくるんですよ。現場の空気や相手の息遣いに合わせてお芝居を変えるから、本物の役者さんはすごいなぁ…って思いました」
「とにかく稽古の進むスピードが速いので、最初は置いていかれないように必死でした。ただ、ほとんど舞台経験がない新参者の私に、稽古が終わってからもみなさん残って「ここはこうしたほうがいいよ」ってアドバイスをしてくださるので、本当にありがたいです。稽古場のエアコンが壊れちゃって、おでこに冷却シートを貼って、みんな汗をダラダラ流しながら稽古したこともあったけど、チームワークもより高まったんじゃないかと思います」
「個人的には大友(栄作)かな。主人公のそばで支えて、主人公をちゃんと立たせてくれるキャラクターを好きになる傾向があるんですよ。『NARUTO-ナルト-』だったらシカマルで、『キャプテン翼』でいえば岬くん。いつもなら、そういった主人公の隣にいるキャラクターの目線で漫画を読むことが多いんですけど、稽古のときに、ライバルの東京武蔵野蹴球団ユースの金田(晃教)の目線で見てみたんです。そうしたら自分でもびっくりするくらい感情移入しちゃってボロ泣きしました。今回の舞台も、それぞれにドラマがあって、キャラクターの魅力がたくさん詰まっていますよ!」
「原作を好きな人はぜひ観に来てほしいです。舞台は、漫画のコマとコマの間の描かれていないところも埋めてくれるじゃないですか。たとえば、主人公のアシトにスポットライトが当たっているときに、ほかの選手が何をしているのかは漫画では描かれないけど、舞台だったらそこにも注目して観ることができると思うんです。そういったマニアックな見方もできるし、サッカー未経験者の私もどハマりした作品なので、サッカーを詳しく知らなくても楽しめる舞台だと思います。キャストのみなさんも本気で『アオアシ』に挑んでいるので、熱い気持ちを受け取ってほしいです。私も『アオアシ』の魅力を、舞台を通して本気で伝えたいと思っています!」
Writing:宮田英一郎
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