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片桐はいり M&Oplaysプロデュース「そして春になった」開幕!
同作は、人間の内部で無意識に動く感情を説明的なせりふを排し、物語の核を隠しながらもリアルに生々しく描き出すことに定評のある劇作家であり演出家、岩松 了さん待望の新作。
ある映画監督の妻である女性と、その監督の愛人であった女優という、かつて一人の男をめぐって憎みあったが時を経て、共感とも友情ともとれる感情を抱くようになった二人の女による、ダイアローグのような朗読劇のような、モノローグで築かれる回想ドラマで、松雪、ソニンさん、瀧内公美さん、片桐はいりが2組にわかれ、それぞれの「そして春になった」を創り上げる。
映画監督の別荘は別荘地の林の中にあった。別荘の窓からは湖が見え、その岸辺には一本の木が立っている。 監督の妻(松雪泰子/片桐はいり)と愛人であった女優(ソニンさん/瀧内公美さん)は、かつてこの別荘で互いを憎しみ の目線でうかがいあったこともあった。いや、それは若い新しい愛人が監督につきっきりになった今でも憎し みの残骸となって二人に纏わりついてはいたのである。しかし、ある日、ある出来事がきっかけで二人の関係 が変化していく……。
開幕に際し片桐は、「上演日数や上演時間が短いだけでなく、登場人物や舞台上の人数も少なく、とても要素が少ないからこそ、濃い物語になっています。岩松さんの作品の中ではすごくシンプルでわかりやすく、素材のままの味を楽しめるような内容になっているので、だからこそ逆に大変な部分もあるのかなと思います。瀧内さんのことは、映画でよく拝見し ていました。舞台はあまり経験がないそうなのですが、度胸や存在感がすごいなあと驚いています。さらに、舞台ならではの約束ごとのようなものがない分、新鮮な反応が返ってくるのでそれも面白いです。演劇と映像は全く違うんだと改めて気づかされました。朗読かと思えば演じていたり、芝居かと思えばただ読んでいたり……。内容だけでなく、上演形式もサスペンスです。私たち演者側も薄氷を踏むような気持ちで、うかがいながらやっていると ころもあるので、お客様とのそんな駆け引きも楽しめたらと思います。」とコメントを寄せた。
M&Oplaysプロデュース「そして春になった」は、12/13(日)まで東京・本多劇場にて上演。
ぜひ劇場でご覧ください!