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小柳友 舞台「炎 アンサンディ」開幕!
同作は、レバノンに生まれ、内戦を経験しフランスに亡命、その後カナダに移住した劇作家、ワジディ・ムワワドならではの視点から、祖国の内戦を背景に、自らの家族のルーツを解き明かしていくというサスペンスフルな衝撃作。『灼熱の魂』(邦題)というタイトルで映画化もされ、2011年度のアカデミー外国語映画賞にノミネートされた他、ヴェネチアやトロントをはじめ各国の映画賞に輝いた。
2014年には、この重く残酷でありながら深い愛に満ちた物語を上村聡史演出のもと上演し、その年の各演劇賞を受賞。そしてこの度再演として上演される同作は、麻実れいさんが10代から60代までの女性の生涯を一人で演じ、その他の出演者が一人で複数の役に扮するという見どころはそのままに、初演には無かった新たな演出も盛り込まれている。
中東系カナダ人女性ナワルは、ずっと世間に背を向けるようにして生きてきた。その態度は実の子供である双子の姉弟ジャンヌとシモンに対しても同様で、かたくなに心を閉ざしたまま何も語ろうとしなかった。そのナワルがある日突然この世を去った。彼女は公証人に、姉弟宛の二通の謎めいた手紙を遺していた。公証人は「姉にはあなたの父を、弟にはあなたがたが存在すら知らされていなかった兄を探し出して、その手紙を渡して欲しい、それがお母さんの願いだった」と告げる。その言葉に導かれ、初めて母の祖国の地を踏んだ姉弟は、封印されていた母の数奇な人生と家族の宿命に対峙することになる。その果てに姉弟が出会った父と兄の姿とは!
小柳は、ボクシングに明け暮れていたある日、母親の死、遺された遺書と向き合うことになる双子の弟・シモンを演じている。
舞台「炎 アンサンディ」は3/19(日)まで東京・シアタートラムにて、3/24(金)、25(土)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。
戦争に翻弄される人々の激動の人生と、混乱の中で貫き通された母子の壮絶な絆を、ぜひ劇場で体感してください。
■「炎 アンサンディ」
作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:上村聡史
出演:麻実れい/栗田桃子/小柳友/中村彰男/那須佐代子/中嶋しゅう/岡本健一
【東京公演】
日程:2017/3/4(土)~19(日)
劇場:シアタートラム
【兵庫公演】
日程:2017/3/24(金)、25(土)
劇場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
詳細:https://setagaya-pt.jp/performances/201703incendies.html
(敬称略)