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Yuki Saito 映画「古都」京都プレミアイベント!
同作は、“日本の美と精神”を表現することに生涯をかけ、日本人として初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成の傑作『古都』の現代版として、原作では描かれなかった大人になった主人公たちの物語を映像化。
舞台は京都とパリ。京都室町に先祖代々続く佐田呉服店。店を継いだ日から20年、佐田千重子(松雪泰子)は、室町に生まれた宿命を娘の舞(橋本愛さん)に背負わせていいものか葛藤していた。大学生の舞は、就職すべきか、店を継ぐべきなのか迷っていた。一方、北山杉の里で林業を営む千重子の生き別れた双子の妹・中田苗子(松雪/二役)は、深刻な経営悪化に陥っていた。苗子の娘の結衣(成海璃子さん)は絵画を勉強するためパリに留学していたが、何を描きたいのかを見失い悩める日々を送っていた。それを感じとった苗子は結衣に会う為にパリ行きを決意する。舞も書道の先生がパリで開く個展へ同行する為にパリに向かう。母から娘へ受け継がれる伝統。京都の伝統に生きる家族の人生が今、交差しようとしていた―。
川端康成が執筆のために宿泊していたウェスティン都ホテルでのプレミアイベントには、同作のテーマでもある“ほんまもん”にこだわり、裏千家今日庵から本作でも使用されている貴重なお茶道具、本作に支援し本編にも出演している華道家元池坊次期家元池坊専好氏によるお華、書画家・小林芙蓉氏による本作の題字、五代・田畑喜八氏によるお着物、さらに松栄堂によるお香、お香道具、さらに京都の杉で制作された台座にはTEIJINによるシンクエコという最新技術で制作された浴衣が飾られた。厳かで真摯な空気が漂う中、横澤和也氏の石笛演奏が響き小林芙蓉氏が書のパフォーマンスで「縁」を書きあげた他、同作のエンディング曲となっている中島みゆきさんの名曲「糸」を新山詩織さんが伸びやかに歌い上げ会場の注目を集めた。
同作の脚本・監督を務めたYuki Saitoは、「京都にある伝統文化、美しさを映画にできたら…とずっと思っていました。川端康成財団の理事を務める川端香男里さんからは「古都」を自由に映像化していい、ただし川端康成の「美の精神」だけは、今の京都をしっかり描いて、受け継ぐようにといわれたので、作品に宿る魂みたいなものを描くために全てほんまもんにこだわりました。」と緊張感漂う面持ちながら力強く語った。
映画「古都」は11/26(土)京都にて先行公開後、12/3(土)全国公開!
ぜひ劇場でご覧ください。