MOVIE
本田翼 映画「起終点駅 ターミナル」初日舞台挨拶!
同作は、2013年「ホテルローヤル」で第149回直木賞を受賞した作家・桜木紫乃さんの最高傑作と呼び声の高い「起終点駅 ターミナル」を映画化。“「終着駅」はやがて、「始発駅」になる――”誰もが経験する“過去からの旅立ち”を描いた胸を打つ人間ドラマが誕生した。
物語は、北海道の旭川で裁判官として働く鷲田完治(佐藤浩市さん)のもとに、学生時代の恋人だった結城冴子(尾野真千子さん)が被告人として現れる。彼女に執行猶予付きの判決を与えた完治は裁判後、冴子が働くスナックに通い逢瀬を重ねるようになるが、かつて愛し合った男と女の再会の時間は限られていた。2年の北海道勤務を終え、妻子の待つ東京へ戻る日が近づいていた完治だったが、彼はすべてを捨てて冴子と共に暮らしていこうと決める。けれど、冴子はその想いに応えることなく完治の目の前で自ら命を絶ってしまうのだった。
それから25年、完治は誰とも関わることなく釧路で国選弁護人としてひっそりと生きていた。それはまるで愛した女性を死に追いやってしまった自分自身に裁き罰を課すようでもあった。そんなある日、弁護を担当した若い女性、椎名敦子(本田翼)が完治の自宅を訪ねてくる。ある人を探して欲しいという依頼だった。個人の依頼は受けないと心に決めて生きてきた完治だったが、家族に見放され誰にも頼ることなく生きてきた敦子の存在は、ずっと止まったままだった完治の心の歯車を少しずつ動かしていく。敦子もまた完治との出会いによって、自分の生きる道を見出していくのだった。
そして、人生の終着駅だと思っていた釧路の街は未来へ旅立つ始発駅となり、2人それぞれの新しい人生が動き出そうとしていた。
舞台挨拶にて本田は、「この映画を観た時に、何かに向き合える勇気、一歩前に進む勇気をもらえました。皆さんがどう感じられたのかぜひ知りたいです。今日は最後までよろしくお願いします。」とコメント。
同作の後半に本田演じる敦子が法廷である告白をする重要なシーンがあり、当初はクランクイン当日に撮影が予定されてたが、佐藤さんが本田の気持ちを考え撮影後半に変更してもらえるよう提案してくださったという。そのことを聞き本田は、「優しさを感じました。最終日にそのシーンは撮ったのですが、ここで良いお芝居ができなかったら浩市さんに顔向けできないと思いました。」と当時を振り返った。
また、佐藤さんと再び共演できるとしたら、どんな役で共演したいかと聞かれ、「将来的に共演する機会をいただけるのであれば……親子です。」と悩みに悩んで回答。佐藤さんから“分かりやすい答え(笑)。俺を取り調べる刑事とかは?”と提案され、「圧力がすごくて取り調べられない気がします(笑)。やはり親子でお願いします。」と話すそのやりとりに会場から笑いが起こった。
この日は、お世話になった佐藤さんへ本田が釧路名物のザンギ(鳥の唐揚げ)を調理し、サプライズでプレゼント。劇中で完治が作る料理は佐藤さんが実際に作られていたため、「浩市さんが作ってくださってそれを私が食べていたので、今回はお礼の気持ちを込めて作ってきました。」と本田が言うも佐藤さんは半信半疑の様子。そこで調理をしている様子をモニターに映しながら本田が、「浩市さんはウスターソースを隠し味として使ってくださっていたので、私は塩麹を使ってもみ込みました。揚げている時は油との戦いだったのですが(笑)、一度揚げて、取り出して余熱で火を通してからもう一度揚げています。」と解説をすると試食をした佐藤さんから、“冷えているけど十分に美味しい”と合格点。本田は、「良かったです。ありがとうございました。」とホッとした表情を浮かべていた。
映画「起終点駅 ターミナル」は、絶賛公開中!
ぜひ劇場でご覧ください!