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SUPER★DRAGON 「DRAFES 2021」開催!
トークや企画も交えてファン感謝祭的立ち位置で毎年秋に実施される『DRA FES』だが、オンライン開催となった昨年を挟み、今年は年長組4人のファイヤードラゴンVS年少組5人のサンダードラゴンというユニット内バトルをフィーチャー。通常のライブではなかなかお目見えしないユニット曲や久々披露のレア曲、初期曲も満載で、2年ぶりにファンと共に『DRA FES』を祝える喜びを、グループカラーである青のペンライトが埋めつくす客席を前に爆発させた。
例年通り今年の『DRA FES』も2部制で行われ、昨年と同じく“龍崎高校学園祭”と銘打たれた1部では、龍崎高校の生徒として学ラン姿のメンバーが登場。ライブパフォーマンスを交えながら、彼らの本音や結束力をコーナー企画で探ってゆくという構成が取られた。ステージ上に並んだ学校机に着席するなり“柴崎楽はメンバーのオフショットを撮ってくれる”、“田中洸希はニンニク入りのラーメンを食べるたびマスク越しでも「くさい!」とメンバーからイジられる”等、内輪話を暴露する9人に場内のムードもユルユル。しかし、ひとたび音が鳴れば一転、スリリングに連なるペアダンスや息の合ったシンクロダンスで魅了する「WILD BEAT」を皮切りに、「HACK MY CHOICE」から1stシングル「Pendulum Beat!」と初期曲を切れ味鋭い最新のパフォーマンスで叩きつけ、6年の進化を見せつける。
学園祭成功に向け、誰と誰が仲良いのか連想クイズで探ったり、今夏のFCツアーで“BLUE”という名称が決まったファンに対して、会えなかった期間の想いを男前な一言で伝えようというパートでは、難易度が高すぎるお題に池田彪馬が何度もダメ出しを喰らう一幕も。普段のライブではあり得ない場面の数々に、客席を埋め尽くすBLUEも笑顔の花を咲かせてゆく中、印象的だったのが3組に分かれて1年ぶりに披露されたユニットソングだ。田中、池田、松村和哉が放つ「Cross Counter」の縦ノリに合わせて青いペンライトが一斉に上下に動く様は壮観で、続いて志村玲於、古川毅、ジャン海渡の「ゲラゲラ」では、太いダンスビートに添って揺れる一面の光の海に、思わずジャンが「最高だぞ!」と一言。さらに飯島颯、伊藤壮吾、柴崎が「NICHIYOUBI」を爽やかに届けると、今度は青い光が大きく左右に。BLUEが創り上げる青い景色の美しさに、恐らくその場にいた全員が有観客の喜びを噛みしめただろう。
続いてファイヤードラゴンの古川、サンダードラゴンの池田という歌唱面におけるスパドラの双璧が、珠玉のラブソング「Song For You」を切なくクリアに歌い上げるものの、終盤ではファイヤーとサンダーの対立が激化。最年長の志村が「年下のサンダーから舐められてる」と零せば、6学年下の松村が「年上らしくないじゃん」と返したり、ファイヤーの4人を最年少の柴崎が「おじさーん!」と揶揄したりとバチバチの火花を散らしつつ、ジェスチャーゲーム対決では松村の渾身のナマケモノ擬態に度肝を抜かれた。以降はサンダードラゴンが“フレッシュな勢い”、ファイヤードラゴンが“大人の落ち着いた色気”という個性を、各チーム曲で存分に表現。「懐かしい!」と言いながらサンダードラゴンが披露した「INAZUMA」は、約5年前のリリースだけあって、曲中に入っている声変わり前のコーラスが5人の成長を否が応でも実感させる。続くファイヤードラゴンの「Gong」は重低音が床を揺らすドープなナンバーで、その鮮やかな対比には、これが本当に同一グループの楽曲なのか!?と驚愕するばかり。最後はアニメ主題歌にもなった「ワチャ-ガチャ!」でにぎやかに締めくくり、古川が「この決着は2部でつけないとじゃねーか。お前らブッ潰してやるからな!」とサンダードラゴンに宣戦布告すると、伊藤が可愛らしいパンチを返して、白熱のバトルへの期待を駆り立てた。
“6th Anniversary Live”と名付けられた2部は、1部から趣向をガラリと変え、ファイヤードラゴンの4人赤、サンダードラゴンの5人が黄色と、衣装から完全に色分けして登場。ステージ後方に展開するモニターに稲妻と炎が走り、龍神が降臨するかのようなオープニング映像と噴き上がる炎に導かれて上手にファイヤー、下手にサンダーの面々が揃うと、センターで古川と池田がガンを飛ばし合ってバトルの幕は切って落とされた。
まず、先攻のサンダードラゴンが人気曲「リマカブロ!」を投下すれば、まさに“Remarkable(=驚くべき)”な勢いに場内は沸騰。突き抜ける池田のボーカルにCo2も噴出して、もう「ブチがろうぜ!」と煽られずともブチ上がるしかない。対する後攻ファイヤードラゴンは、ディスコ調の「Let’s Get Down」を志村が付けた振りも交えながら披露し、さすがのシャレオツなムードで魅せる。以降、2チームが持ち歌を交互にメドレー形式で4曲ずつ畳みかけてゆくが、その楽曲のほとんどは2年前にファイヤーがファンク、サンダーがロックをテーマに個別リリースしたミニアルバム『TRIANGLE』のもの。当時はファイヤードラゴンとサンダードラゴンに分かれてツアーも敢行したが、各楽曲のイメージを増幅させる映像もバックに、こんなハイブリッドな形で2年ぶりに拝めるとは感慨深いことこの上ない。
また、2チーム共に4曲の中でしっかり幅を見せてくれたのも特筆すべきところ。スタイリッシュなムードの強いファイヤーは、タフな「Piranha」でタイトル通り危険な香りも振りまきつつ、バラードの「MIKAZUKI」では古川のしっとりした歌唱で拍手を巻き起こす。そして「Hard Days」でタオルを振りたくったサンダーは、ステージから上がる火の手がピッタリのロック曲「Rock Tonight」で観る者の胸に放火しまくりながらも、「真冬の熱帯夜」では年上女性への恋情を熱に浮かされたような低音ラップや歌唱で甘く演出。反抗期真っ盛りから急に大人の顔を見せられて、思わずドキリとしてしまう。続く「Drive Me Crazy」では古川とジャンが繊細な歌声で、志村と飯島がエモーショナルなムーブで苦しい胸の内を表現するという、このラブソング対決は実に甲乙つけがたいものだった。
ここで古川と池田がステージの逆サイドに立ち、「夢で逢えたら」をデュエット歌唱。聞くたびに透明感を増してゆく美しいハーモニーが休戦を告げるが、それも束の間、今度は他の7人によるダンスバトルが開幕する。目に眩しい赤と黄色の一団がソロで、集団でぶつかり合い、殊にジャンと飯島の長身2人によるダイナミックなムーブの狭間から、身軽な志村が跳び上がるファイヤーの攻撃は見応え十二分だ。さらに「俺たちが精一杯戦うにはみんなの応援が必要なんだ!」とクラップや拳を指南すると、BLUEも巻き込んでのハーフタイムショーに突入。青い光が激しく揺れる中、シックなスーツに着替えて9人全員で豪快なステップを踏み、SUPER★DRAGONとしての一体感を見せつけてゆく。そこから志村のアクロバットが炸裂する「My Playlist」が贈られるが、9人が揃うことで際立ったのがシンクロ率の上昇。続く「Summer Breeze」でも、歌唱するメンバーを常にセンターに置きながら、精密で難易度の高いダンスを事も無げにこなし、ビーチな曲をスーツでパフォームするというギャップを見事に“オシャレ”に昇華する彼らの胆力には敬服させられた。
ようやくのメンバー紹介では、田中が十八番のヒューマンビートボックスを普段より長尺で披露して、「大会と間違えてる?」とメンバーに突っ込まれる場面も。先月20歳になったばかりの飯島は「お酒を飲んだら顔が赤くなって、全身ファイヤードラゴンになったんで、サンダー倒す気満々で来ました!」と宣言して、すぐに「今日は素面です!」と弁解する。おまけに温厚な伊藤が「オープニングの壮吾の目つきがホント怖くて!」とジャンに怯えられたほど、それぞれがバチバチだ。そんな中で不協和音から幕開けた最新曲「X」は、サウンドプロデューサーに久保田真悟(Jazzin'park)を迎え、これまで以上に彼らの攻撃的な姿勢が詰め込まれたミクスチャーチューン。キャッチーなサビから低音極まるラップパート、2番では呪文のような英語ラップをジャンが放ち、どこか禍々しい空気感の中で、しかし、ジャン、古川、松村も作詞に携わったリリックは、確かに光を目指している。“全てに意味があるのさ”というサビ詞は、ある意味彼らのスタンスを物語っているようで、まさにSUPER★DRAGONの音楽と活動は常に動機と意味合いが明確だった。閉塞した時代を生き抜こうというメッセージを表すように、「X」で9人が踏むステップには大地を踏みしめるような力強さが感じられ、その逞しさは波動となって五感の全てから伝わってくる。だが、そこに続く曲が「SHOPPING TIME」だとは、誰が想像しただろうか? スパドラ史上一、二を争うほど軽快なナンバーで、「X」からは想像もつかない笑顔を浮かべる9人に、高低差で脳髄がやられそうになったのは筆者だけではないだろう。それでいて、サビで鉄オタ・伊藤が繰り出す車掌ムーブを見ると、なんだかホッとしてこちらまで笑顔になってしまうのだから、結局は彼らの掌で踊らされているということなのだ。
序盤のメドレーを振り返り、互いにしかできないことがあると確かめ合うと、「相思相愛……尊敬です!」という古川の言葉から突然暗転し、なんとサンダードラゴンの持ち歌である「Take It To The Top」をファイヤードラゴンの4人で披露。同じ曲でも瑞々しさから温もりへと、受ける印象が変わったのは不思議であり、必然とも言うべきか。逆にファイヤーの「BlackJack」に挑んだサンダーの5人は、ステージの段差を上手く使いながら今持てる精一杯のアダルティを醸して、ファイヤーの4人に肉薄する。驚きのシャッフルステージを挟んだせいか、ファイヤーの「On My Way」にサンダーの「Caravan」は共に安心感とこなれ感が増幅。前者ではメンバーが実に楽しそうにステージ上を移動し、古川がフェイクを入れれば、普段はダンスに専念している飯島も自信満々にラップする。後者では“Everybody shake it”という歌い出しの通り、客席のペンライトが辺りをかき混ぜるように大きく振られ、場内のテンションも上がりきったところで「最後に思いっきり騒ぐ準備はいいかい!?」(ジャン)と「SWEET DEVIL」をドロップ。炎の映像をバックに本物のファイヤーボールが上がり、松村がデスボイスを放つアグレッシブなナンバーの突き抜けるようなパワーは、これから自らの手で道を切り拓いてゆくのだという彼ら自身の決意を表しているかのようだった。
そんな道の先にある夢へと向かう9人とBLUEに対するエールのようなクラップが満ちた「Endless Dance」を1曲目に、アンコールでは昨年、同じ豊洲PITで行われた『DRA FES』を振り返り。無観客だった無念さを語り、「笑い合える時間を共有できるのが幸せ。この2年間、特にBLUEのみんなからパワーを頂いて活動できたので、そのエネルギーを倍返しにしていきたい」と古川は誓った。そして「“きっと絶対会えるよ”という気持ちを込めて」と続け、池田と古川が一言一言、たっぷりと時間をかけて噛みしめるようにアカペラで「KITTO→ZETTAI」を歌い出すと、場内には声にならない感動があふれ出す。君と出会えたのは運命だから、きっと絶対に会える――結成初期から歌い継がれてきたこの言葉が、コロナ禍の今ほど響く時はないだろう。しかも現在、彼らはワンマンツアー『SIX DAY』を開催中。会える機会はまだまだあるが、さらに9人が退場した直後、“2022年春ツアー決定!!”の文字がモニターに映し出されると、客席からこらえきれない喜びが漏れる。加えて楽屋に戻ったばかりの9人がモニターに映り、「BLUEのみんな、春ツアーが決定したぜ! 2022年もBLUEのみんなとSUPER★DRAGON駆け上がっていくからよろしくな!」とメッセージ。ファイヤードラゴン、サンダードラゴン、そしてSUPER★DRAGON――この9人だからこそ成し得る三位一体は、BLUEの光を糧に、さらに大きな奇蹟を起こしてゆくだろう。
【セットリスト】
1部 -龍崎高校学園祭 –
M1. WILD BEAT
M2. HACK MY CHOICE
M3. Pendulum Beat!
M4. Cross Counter
M5. ゲラゲラ
M6. NICHIYOUBI
M7. Song For You
M8. INAZUMA
M9. Gong
M10. GETSUYOUBI
M11. ARIGATO
M12. ワチャ-ガチャ!
2部 -6th Anniversary Live-
M1. リマカブロ!
M2. Let's Get Down
M3. Hard Days
M4. MIKAZUKI
M5. Rock Tonight
M6. Piranha
M7. 真冬の熱帯夜
M8. Drive Me Crazy
M9.夢で逢えたら
M10. My Playlist
M11. Summer Breeze
M12. X
M13. SHOPPING TIME
M14. Take It To The Top (ファイヤードラゴンver. )
M15. BlackJack (サンダードラゴンver. )
M16. On My Way
M17. Caravan
M18. SWEET DEVIL
M19. Endless Dance
M20. KITTO→ZETTAI
★解禁情報★
\2022年 春のワンマンツアー開催決定!!/
『SUPER★DRAGON 2022 SPRING ONEMAN LIVE TOUR』(仮)タイトル
■3月24日(木) 東京・Zepp DiverCity
■3月25日(金) 東京・Zepp DiverCity (2部制)
■3月28日(月) 福岡・Zepp Fukuoka
■3月30日(水) 大阪・Zepp Namba
■4月1日(金) 愛知・Zepp Nagoya
■4月3日(日) 宮城・仙台 GIGS
■4月5日(火) 北海道・Zepp Sapporo