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吉田美月喜 主演映画「カムイのうた」公開記念舞台挨拶!
同作は、「アイヌ神謡集」を綴り遺した知里幸惠さんの生涯をモデルに描いた話題作。
アイヌの心には、カムイ(神)が宿る――学業優秀なテルは女学校への進学を希望し、優秀な成績を残すのだが、アイヌというだけで結果は不合格。その後、大正6年(1917年)、アイヌとして初めて女子職業学校に入学したが土人と呼ばれ理不尽な差別といじめを受ける。ある日、東京から列車を乗り継ぎアイヌ語研究の第一人者である兼田教授がテルの伯母イヌイェマツを訊ねてやって来る。アイヌの叙事詩であるユーカラを聞きにきたのだ。伯母のユーカラに熱心に耳を傾ける教授が言った。「アイヌ民族であることを誇りに思ってください。あなた方は世界に類をみない唯一無二の民族だ」 教授の言葉に強く心を打たれたテルは、やがて教授の強い勧めでユーカラを文字で残すことに没頭していく。そしてアイヌ語を日本語に翻訳していく出来栄えの素晴らしさから、教授のいる東京で本格的に頑張ることに。同じアイヌの青年・一三四と伯母に見送られ東京へと向かうテルだったが、この時、再び北海道の地を踏むことが叶わない運命であることを知る由もなかった…。
ユーカラを文字で残すことに没頭するテル役の吉田は、舞台挨拶にて「私自身アイヌ文化を学んでいく中で“こんなことが日本にあったのか!?”と驚きました。この驚きは忘れてはいけないものだし、心にとどめておかなければいけない。それを伝えたいと思って撮影に臨みました」と回想。
演じたテルについては「涙が多い役だけれど、ただただ悲しいだけではなく、アイヌ文化を伝えようとする知里幸惠さんの人として強さと悔しさ、その燃える心の炎を絶やさないように演じました」と心構えを口にしていた。
そして最後に、「この映画で私が一番伝えたいのは、知らないという事を知ろうという事。これからを生きる人として、頭の片隅にこのような事実があったということを忘れず、歩み寄る勇気を持って生きていけたらと思います」とアピール。島田は「あまりにも深いものが沢山込められた映画で、お一人でも多くの方に触れていただきたいです」と期待。菅原監督は「この映画で描かれていることは100年前の日本で起こったことです。現在もアイヌ民族の方は差別に苦しんでいる現実があります。またこの映画ではアイヌ文化のことだけを描いたわけではありません。アイヌ文化は和人によって上書きされた事実があります。我々日本人の文化が誰かによって上書きされないように、日本の大切なものを残していかなければいけません。そういう思いでこの映画を作りました」とメッセ―ジを送った。
映画「カムイのうた」は、絶賛上映中!
ぜひ劇場でご覧ください。