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山田孝之 主演映画「はるヲうるひと」完成報告会見!
同作は、鬼才俳優・佐藤二朗が原作・脚本・監督を手掛け、自らも出演。自らが主宰する演劇ユニット【ちからわざ】で2009年に初演、2014年に再演され演劇界からも絶賛された舞台を約5年掛けて完成させた”入魂”の作品。山田は、主人公・真柴得太を演じる。
会見にて、同作への出演を決めた理由を問われた山田は、「本を読んだ時にめちゃくちゃ面白いなと思ったのと、本当に得太が可哀想でしょうがなかったので、誰かが寄り添ってあげなきゃなということで決めました。得太がこの先も1人でフワフワと生きていくのが可哀想で、形としてはここにいないんですけど、二朗さんが書き上げた瞬間から存在はしているので、知ってしまったのに放っておくことはできなかったです。もちろん、佐藤監督ということもあります。」とコメント。
また、「(得太を演じるには)全力で100%でやらないとできないなと思いましたし、実は1度(オファーを)お断りしているんです。お話を頂いた時にすごい役だからやりたかったのですが、全編通して関西の喋り方をしていたので、イントネーションの方言指導の方に付いてもらって意識しながら(100%で)やるのは無理だなと思ってお断りしました。結果、標準語でも大丈夫ということで出演を決めさせていただきました。」と明かした。
得太を演じた感想については、「撮影終わってから約2年経って取材を1発目受けた時に、あの辛かった過去を思い出させられ、ひたすら質問される・・・その時は本当に辛かったです。何回か取材の回数を重ねて、客観的になって慣れてきた部分もありますけど、会見で言うのもあれですが、もう本当に思い出したくもないし、話したくもないです。」と語った。
最後に、「『自分が出ているから、観てください!』という感覚じゃなく、1人でも多くの人に得太の事を知ってもらって、得太1人で背負っていく部分を皆で何とか少しずつ分けてもらってほしいなと思います。得太のことだと可哀想だし辛かった過去ですが、映画としては面白くて笑えるシーンもあります。」とメッセージを送った。
映画「はるヲうるひと」は、6/4(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー!
是非ご期待ください。
【STORY】
その島は、至るところに「置屋」が点在する。本土からは日に二度連絡船が出ており、客の往来の足となっている。住民たちはこの閉塞された島で一生を過ごす。女は客から「外」の話を聞いて思いをはせる。男は、女たちのそんな「夢」を一笑に附して留まらせる。ある置屋にその「三兄妹」はいた。長男の哲雄は店を仕切り、その凶暴凶悪な性格で恐れられている。次男の得太は哲雄にこびへつらい、子分のようにしたがっている。長女のいぶきは、長年の持病を患い床に伏しいてる。ここで働く4人の個性的な遊女たちは、哲雄に支配され、得太をバカにして、いぶきに嫉妬していた。女を売る家で唯一女を売らず、それどころか優遇された箱入り娘。
しかも、いぶきはだれよりも美しかった。その美しいいぶきを幼少から見守り寄り添う得太であった…
(敬称略)