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常盤貴子 時代劇「帰郷」初日舞台挨拶!

常盤貴子出演、時代劇「帰郷」が1/17(金)公開初日を迎え、東劇にて行われた初日舞台挨拶に緒形直人さん、杉田成道監督と共に常盤が登壇した。

原作は、藤沢周平さんによる傑作短編小説「帰郷」(『又蔵の火』所収)。
およそ三十年前、主人公・宇之吉を演じる仲代達矢さんが作品世界に強く惹かれ、長年の時を経てその想いが結実。さらに、仲代さんの想いに共鳴したキャストが集結し、日本の原風景ともいえる信州・木曾福島を舞台に、決してヒーロー然としていない老渡世人・宇之吉を主人公にした藤沢文学ならではの股旅ものの傑作が、史上初の“8K 時代劇”として蘇える。

信州・木曾福島に向かってひとりの無宿渡世姿の旅人が歩いていた。男の名は宇之吉。かつては木曾福島を縄張りとする博奕打ちだったが、親分の罪を被り、江戸に身を寄せた。しかし世話になった相州屋清五郎の妻・おとしと道ならぬ仲になり、清五郎を殺し、おとしと江戸を出奔。以来30年余りの歳月が流れ、病に倒れた先で見た風景が宇之吉の心を抉る。老い先を思い故郷へ歩みを進めた。故郷、木曾福島に辿り着いた宇之吉。町を歩くうち、斬り合いに遭遇する。野獣のように、隙がなく獰猛な動きを示している男が一人、十人を超える男たちを相手にしていた。のちに知れる男の名は源太。彼を追い詰める男たちは、宇之吉のかつての兄貴分、九蔵の手下たちだった。川に飛び込み難を逃れる源太。宇之吉はその姿にかつての自分の姿を重ねていた。ある日、渡世人仲間の栄次と行った飲み屋で、おくみという女と出会う。栄次から、おくみと源太は好いた仲だが、かねてからおくみに目を付けていた九蔵が、二人の仲を引き裂こうと執拗に嫌がらせを重ね、ついに源太が九蔵に斬りつけ、追われる身となってしまったのだと知らされる。
神社で行われる山博奕の日、宇之吉は幼なじみの佐一と再会し、衝撃の事実を耳にする・・・。

常盤は、おくみを演じている。

上映後に行なわれた舞台挨拶にて、「撮影が終わってからフランスのカンヌや東京国際映画祭で上映していただいたのですが、ようやく公開の日が来まして安心しております。観ていただけて嬉しいです。本日はありがとうございます。」と感謝の気持ちを語った常盤。

クライマックスのシーンを振り返り、「何度も繰り返し撮影をされるので、どういうことなんだろうと思って緒形さんに“監督はこれがいつもなんですか?”と聞いたら、“前はもっとひどかった”と言われて、杉田監督と出会えたのが今で良かったと思いました(笑)。」と笑いも交えて話した。

また、仲代さんとの共演を、「ずぶ濡れでボロボロになって私のところに尋ねてくるシーンを最初に撮影しました。スタジオに入ってこられた時に、何かにつかまっていないと倒れてしまいそうなくらい弱っていらっしゃって。お歳もお歳なので、大丈夫かなとすごく心配しました。撮影が終わって帰りのエレベーターでご一緒した時、仲代さんが手を握ったまま離さなくて、お付きの方に“はい、そこ、手を握らない!”と怒られている仲代さんを見て、(スタジオの中での様子は)お芝居だったんだと。仲代さんはすごく元気です(笑)。あそこまで役をまとってスタジオに入ってこられて、それが気迫となって迫ってくるのを初めて体感しました。良い経験をさせていただきました。」とエピソードを語った。

さらに、杉田監督について、「私はリアルに「北の国から」を成長と共に観ていた世代。その作品を撮られた監督で、その後私が仕事をし始めた時にフジテレビの演出家さんたちは神の存在として語り継いでいらっしゃっいました。“杉田組はこうだから、こうしなきゃいけない”と教え込まれていた世代なので、その私からすると、今、杉田監督の隣に立たせていただいていること自体が奇跡で生きてきて良かったと思っています。」と話すと杉田監督は、“良く言い過ぎです”と言及。その後、杉田監督がかなりテイクを重ねるという話題となり、「俳優にとって、何度もやった時に出てくる何かを捉えてくださることほど幸せなことはないと思います。」と語った。

フランス・カンヌで開催された国際映像コンテンツ見本市「mipcom」で、アジアの作品として初めてワールドプレミア上映された時のことを聞かれ、「8Kと4Kでの上映だったのですが、4Kでご覧になった方々が、次の日の8K上映にも来てくださいました。作品の思いは万国共通のようで、“もう1回観たくて、また泣きに来た”と言ってくださいました。伝わるものなのだと思いました。」と話した。

その後、自身にとって時代劇とは?という質問があがり、「最近は携帯などの普及によって、整合性といったことから全てがドラマチックでなくなってしまっている気がします。物語をある意味つまらなくしてしまっていると思っていて、でも時代劇はそれがないのでとても夢のある世界を描ける、そこを見ることができる唯一の場所になってしまったのかなと。日本の時代劇をずっと続けていかなければいけないと思いますし、俳優陣からしても例えば作法とか文化の継承という意味でも続けていかなくてはいけないものだと思っています。」と思いを語った。

そして最後に、「仲代さんはスクリーンがとてもお似合いになります。その他にも人間国宝にしてもよい、日本を代表する素晴らしい俳優の方々をぜひスクリーンで観ていただきたいです。そして、劇場に来れない方もいらっしゃると思いますので、時代劇専門チャンネルでご家族の皆さんと観ていただけたらと思います。」とメッセージを送った。

時代劇「帰郷」は、東劇はじめ全国劇場にて期間限定上映中、そして2/8(土)21:00より時代劇専門チャンネルにて放送。
ぜひご覧ください!
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