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片桐はいり 「アトレ大森×キネカ大森 35TH ANNIVERSARY 35フェス」に出演!

片桐はいりが9/29(日)「アトレ大森×キネカ大森 35TH ANNIVERSARY 35フェス」の館内公開ライブ放送に映画パーソナリティの伊藤さとりさんと共に出演、【大森愛×映画愛】をテーマに、トークを繰り広げた。

1984年、歴史と文化が薫る大森に、商業施設「アトレ大森(旧大森プリモ)」と、映画館「キネカ大森」が誕生。地域に密着した同施設が2019年に35周年を迎え、9/1(日)~30(月)の1ヶ月間、コラボレーション企画が行われている。
大森生まれ大森育ちの片桐は、キネカ大森と30年以上の付き合い。当劇場に映画鑑賞に通いつめ、もぎりをするようになり、その縁から生まれた先付ショートムービー『もぎりさん』で片桐は主演を務めており、35フェスにも多岐に渡り参加している。

アトレ大森に設置された特設ステージで行われた公開ライブ放送で、たくさんの来場者を前に片桐は、「ありがとうございます。そしてアトレ大森、キネカ大森、35周年おめでとうございます。私は大森生まれ、大森育ち、大森在中で大森を出たことがない女です(笑)。」と話すと伊藤さんが“私は大森生まれ、大森育ち、そして大森を出ちゃった人(笑)。でも大森にはちょこちょこ来ています。はいりさんはキネカ大森でもぎりもやられている唯一無二のもぎり俳優。大森駅周辺でよく歩いていて、改札口でもホームでも会ったことがあります”と笑顔。すると片桐は、「住んでいる方はご存じかもしれませんが、基本的に出入り口がここしかない。アトレ大森の方に“今日も来てくださってありがとうございます”と言われるのですが、来てくださってというより通らないといけないんです(笑)。大森の方は私が歩いていてもどうということもないんじゃないかと思います。」と話すと笑いが起こった。

35年前にキネカ大森が完成した当時の話題となり、「その頃ミニシアターブームで、シネセゾンとかシネ・ヴィヴァンとか。小さいシアターで普通には上映されない映画を観ることが流行っていて、大森に地元に文化的な施設ができた、しかも日本初のシネコンということで衝撃を受けました。キネカ大森で最初に観たのはスパイク・リー監督の『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』で、それからご近所の映画館として通っていました。2010年くらいからキネカ大森が名画座をやるようになって、週替わりで2本立てなのでしょっちゅう行かなきゃいけなくなって(笑)。週に3~4回行っていたらさすがに顔を覚えられるし、私も従業員の方の顔を覚えて挨拶するようになりました。ちょうどキネマ旬報で「もぎりよ今夜も有難う」という連載をしていたので、“それをPRするような2本立てをやりませんか”とお話をいただきました。学生時代に銀座文化(現・シネスイッチ銀座)でもぎりをしていたこともあって、それから自分で選んだ映画を上映していただいたり、もぎりもするようになりました。もぎりをすることが映画を応援するためにみたいになっているのですが、映画館で働くのが楽しいだけなんです。銀座文化の時もですが、働いていたことがあまりにも楽しくて未だに忘れられない。映画館って好きな人が好きなもののために集まっている場所じゃないですか。そこでワイワイ話をしたり、仕事をしているだけ。そういった経緯から、映画の前に流すような短編をキネカ大森に来てくださっている監督、仲間の監督たちと作りましょうとなりました。」と話した。

さらに、「『もぎりさん』では、ちらしを持って帰ろうとする人を捕まえたり、フィルムが切れたのでその間を繋ぐために私(もぎりさん)が一生懸命フォローをしてしゃべったりといった“映画館あるある”を描いています。映画館で映画を観るのが楽しいと思っていただきたいという思いと、全国に持っていきたいというのが私の夢です。」と自身の夢も語った。

この日のトークが館内で流れていることから、片桐が来場者に投げかける一幕も。「閉店してしまったカドヤの駐車場のところにハリウッド劇場というカマボコ型のとても素敵な映画館があったんです。そこの写真をお持ちの人がいらっしゃったらぜひ見せていただけたらと思っています。私が物心ついたころはポルノ映画館になっていたのですが…。」と話すと、伊藤さんから“私はそこの近くの病院で生まれました!思い出しました。母親が写真を持っているかもしれないので聞いてみます”とまさかの偶然に、「すごい!子供の頃はポルノのポスターが貼ってあったのでじっくり見ちゃいけないという思いがあって、でももう一度見たいんです。もしお写真をお持ちの方がいらっしゃったら(笑)。」と切望していた。

大森と映画の関係についても言及した片桐。「渋谷・新宿といった大きな場所は除いて、今は大森のように乗り入れしていない駅に映画館があるって奇跡なんだそうです。同じ大田区の蒲田の映画館は9月で閉館してしまって残念なのですが…。元々、映画ができたばかりの時に松竹の蒲田撮影所ができて、小津安二郎先生も島津保次郎先生も清水宏先生も皆さんあそこからいらっしゃった。大森が映画と無関係だという感じがいけないと思って、もっと知っていただきたいんです。駅にキネカ大森の看板を出すのが夢で、駅に着いたら“今週この映画がやっているんだ”とか“今週はこの映画だからまた来週”とか。地元の方にぜひ映画館に行っていただきたいです。」と熱く語った。

35フェスでは様々な企画が行われており、もぎりさんのイラストがあしらわれた35周年記念限定オリジナルビール『もぎりさんと大森と乾杯ビール』もその1つ。大森の名産「海苔」にちなんで、おにぎりを連想させる「塩」の味わいが楽しめるクラフトビールだ。「お米の味もするような、お塩の味もするような味でとても飲みやすかったです。」とPRした。

伊藤さんから、“はいりさんはキネカ大森で旧作を上映する権利を持っているんですよね?”と話を振られ、「権利は持ってないです(笑)。私がキネカ大森の何かというと、キネカ大森の常連で一番威張っている人(笑)。“これやってください、これとこれの組み合わせ良くないですか?”という話をしていると叶う場合がある。」と話すと共に、今後キネカ大森で上映してほしい作品を、「タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』です。以前、落ち込んでいる時に観に行ったんです。“元気にして、タランティーノ”って思いながら観たら、本当に元気になる映画でした。映画が好きな人にはたまらないお話。映画があって良かったと思いましたし、今、話しているだけでウルっときます。観たときは“イエーイ!”って思ったのですが、出ようとしたら隣に座っていた男の人が号泣して立てなくなってしまっていて。その人にもらい泣きして、映画館で映画を観るって素晴らしい、こういうことだと改めて思いました。」と話した。

そして最後に、「今日は本当にありがとうございました。今、映画はいろいろな形で観ることができます。インターネットテレビやスマホなど、それはそれでありだと思うし映画を観てくださること自体は素敵なことだと思います。でも、それと映画館で映画を観ることは別のもの。味の違うご飯なんだと思っていただけたらと思いますし、大森に映画館があることをひとりでも多くの方にお伝えしたいです。全国の映画館の中にはひとりでやっていたり、苦労しながらやっているところがいっぱいあって、そんないろいろな映画館に「もぎりさん」を持って周るのが私の夢です。」と話し、イベントを締めくくった。
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