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合田雅吏 映画「二宮金次郎」完成披露舞台挨拶!
同作は、これまで一度も描かれることのなかった二宮金次郎の激動の生涯を、五十嵐匠監督により映画化。二宮金次郎は、これまでの封建社会の枠組みを覆すような独特のやり方で荒廃した村々を次々と復興させてゆく。その数、なんと600以上。貧しさと必死に戦う少年金次郎の姿を交えながら、青年時代、復興に賭ける輝ける二宮尊徳の激動の生涯をドラマチックに描く。
幼い頃、両親が早死にし、兄弟とも離れ離れになった二宮金次郎―。青年になった金次郎は、小田原藩主に桜町領(現・栃木県真岡市)の復興を任される。金次郎は、「この土地から徳を掘り起こす」と、“仕法”と呼ぶ独自のやり方で村を復興させようとするが、金次郎が思いついた新しいやり方の数々は、一部の百姓たちには理解されるが、保守的な百姓たちの反発に遭う。そんな中、小田原藩から新たに派遣された侍・豊田正作は、百姓上がりの金次郎に反発を覚え、次々と邪魔をし始める。はたして、金次郎は、桜町領を復興に導けるのか?
上映前に行われた舞台挨拶に登壇した合田は、「こんなに多くの方にお集りいただき、役者を代表して御礼申し上げます。本当にありがとうございます。この作品は、スタッフ、役者一同、そしてボランティアの方々を含めて、全身全霊を込めて作り上げました。ようやくこうして東京の皆さんにも観ていただける機会をもらえて、本当に今、感無量です。もし映画を観ていただいて、いいなと思ったら、多くの人にとは言いません。一人でいいです。一人の方に“良い映画だったよ”と言ってください。そして付け加えるとしたら“面白かったら一人に宣伝してください”と言ってください。どうぞよろしくお願いします。」と挨拶。
二宮金次郎を演じた合田は、役作りについて、「実在の人物を演じるのは、それだけでハードルが高いものですが、偉人であり、僕は小田原の出身なのですが、小田原の偉人、ということで、3段階ハードルが上がりました。お話をいただいたとき、もちろん嬉しいという気持ちが一番でしたが、それ以上に、金次郎という人物を自分が演じられるのか、自分に合っているのかがとても不安でした。それを解決してくれたのが、小田原に資料館があるのですが、そこにある銅像を見ていて、銅像の顔になんとなく親近感がわきました。何でだろうと思っていたら、亡くなった祖父に似ていたんです。役作りをするにあたって、共通点を探していくのですが、それがなかなか見つからずあがいていたところに、そういったことを感じて、肩の荷が下りました。“自分も歳をとったら、こういう風になるんだ。だったら僕でも出来るのではないか”と気が楽になって、作品に臨めました。」と明かした。
二宮金次郎は、体重が約90kgであったことから、身体作りにも取り組んだといい、「監督からお話をいただいたときは70kg程度だったので、食事やトレーニングで8kgぐらい増やして撮影に向かったのですが、スケジュールの進行上、断食のシーンから撮りますということになって、監督から“死ぬ間際みたいな感じで来てほしい”と言われました。話が違うなと思ったのですが(笑)、やらざるを得ないので、そこから1週間ぐらいで7kgぐらい落としました。2日間断食の撮影をした後、監督からすごく優しい声で“3日間空けるから、戻してね”と言われて、ん?と思いましたけど、頑張るしかない(笑)。よくボクサーの方が、試合の前の計量後は何キロか戻るというお話をされますが、実際戻るんですよ。僕も3日間で5kgぐらい戻りました。そこから教訓になりました、人間やればできます!」と笑顔を見せた。
最後に、「僕はクランクインするとき、一つ目標を決めました。それは100年後にも残る作品にしようということです。それはなぜかというと、金次郎の想い、やってきた仕法というのは、没後150年経っても全く色褪せないです。だからこそ今も残っていますし、皆さんもご存じだと思います。ただ、どんなことをした人なのかはなかなか知られていないので、100年後に、二宮金次郎ってすごいことしたよね、と思われるきっかけの作品になればと思っています。観て面白いと思ったら、一人でいいので、面白かったよと伝えてください。それが100年後に続きます。今日がその第一歩です。どうぞよろしくお願いします。」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画「二宮金次郎」は、6/1(土)東京都写真美術館ホールにて公開ほか全国順次公開。
ぜひ劇場でご覧ください。