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市原隼人 映画「星ガ丘ワンダーランド」初日舞台挨拶!
同作は、数多くのCMやMVを手掛け、世界各国の広告賞に輝いたCMクリエイター・柳沢翔さんが完全オリジナル脚本で挑む映画監督デビュー作。幼少期に母親に捨てられ、駅の落とし物預かり所で働く青年が母親の自殺を知ったことから、その後の人生が変化していく様が描かれ、切なくも、心温まる至極のミステリーが完成した。
星ガ丘駅の近くにある、今は閉園してしまった遊園地、星ガ丘ワンダーランド。駅の「落し物預り所」で働く主人公・温人は、落とし物の持ち主を想像しては似顔絵を描くことが日課だった。
そんなある日、20年前に姿を消した母の訃報が届いた。かつて笑顔と喜びにあふれていたワンダーランドで自殺をしたという。
その死をきっかけに、温人は離れ離れになっていた兄、そして義理の姉弟と出会うことになる。
そして彼らが出会うとき、閉ざされていた過去が明らかになっていく…。
市原が演じるのは、ゴミ清掃会社で働く楠仁吾。仁吾は預り所で廃棄処分になった落し物を探しに来た温人と知り合い、温人の閉ざした心を開いていくキーパーソン的な存在だ。
上映後舞台挨拶にて市原は、「本日は劇場まで足を運んでいただきましてありがとうございます。映画にちなんで2つお話したいことがあります。つい最近、僕の母が笑いながら、“人なんてね、誰でも考え方ひとつでヒロインになれるのよ”と話していて、その言葉を聞いたとき、いろいろなことを乗り越えて家族を守ってきた重みと、力強さと、ヒロインという言葉に、女性なんだなということを感じました。もう一つ、僕の仲間の子どもの話なのですが、小学校一年生で、“あぁ、僕の人生終わったよ”と話していて、“えっ、どうしたの?”と聞いたら、“僕はママと結婚しようと思ったのに、ママにはパパがいるからさ”って。その姿をみていいなぁと。パパが“俺がいなかったらお前いないんだぞ”と話していて、それを見て母親が子どもを慈しんでいるような姿を見て、すごくグッときました。この作品を観ていただいて、そういう親子の絆や愛を再確認したり、深くなっていただけることを願っています。」と自身のエピソードを交え作品への思いを語った。
さらに役作りで心掛けたことについて、「使われてないのですが、“いろんな人間が出すゴミの中には、いろんな人の気が入っているんだよ”という台詞がありまして、まさにそうだと思いました。(仁吾は)夢を持つことも辞めて、外に出ることも辞めて、なんとなく生きてきた人間で、それが温人と出会う。温人には自分と同じ道を歩んでほしくないので強い感情を押し付けるということで、シャキッとした、凜とした感じではなく、何かさまよっている感じが出せるように心の中で思っていました。」と語った。
『大切な落とし物』が一つのテーマとなっている同作にちなみ、『人生最大の落とし物』について聞かれ、「小さい頃はやんちゃで、いろんなところを探検するのが好きだったのですが、特に通学路が大好きでした。あそこ行って、あの家の人に挨拶して、ここで連れと会って、一緒に缶蹴りや石蹴りしながら行って、と考えていたら、ランドセルを家に忘れていました(笑)。ちゃんとしなきゃと思いました。」というエピソードを披露。会場は笑いに包まれていた。
映画「星ガ丘ワンダーランド」は、絶賛公開中!
ぜひ劇場でご覧ください!