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濱田岳 映画「百日紅~Miss HOKUSAI~」ジャパンプレミア!
『河童とクゥの夏休み』『クレヨンしんちゃん』シリーズなど、オトナが泣けるアニメーション作家として評価の高い原恵一監督が、自身が敬愛してやまない杉浦日向子さんの「百日紅」を初の長篇映画化。制作は、国際的に評価の高いProduction I.Gとタッグを組み、さらに主題歌は、椎名林檎さんの『最果てが見たい』を起用。海外からも高い注目が集まっており、フランス、イギリス、ベルギーなど世界6カ国での配給が決定し話題を呼んでいる。
浮世絵師・お栄は、父であり師匠でもある葛飾北斎とともに絵を描いて暮らしている。雑然とした家に集う善次郎や国直と騒いだり、犬と寝転んだり、離れて暮らす妹・お猶と出かけたりしながら絵師としての人生を謳歌している。今日も江戸は、両国橋や吉原、火事、妖怪騒ぎなど喜怒哀楽に満ちあふれている。恋に不器用なお栄は、絵に色気がないと言われ落ちこむが、絵を描くことはあきらめない。そして、百日紅が咲く季節が再びやってくる、嵐の予感とともに……。
濱田が演じるのは、北斎の家に勝手に住みついた絵師・池田善次郎。お調子者で無類の女好き、飲みに行っては北斎にダメだしされる毎日を送っているという役どころだ。善次郎は、後に“渓斎英泉”という名前で多くの作品を残した浮世絵師で、それは海外にも伝わり19世紀後半のジャポニズムの発端になった人物と言われている。
同作で声優に初挑戦した濱田は、「初めての機会を頂きとても緊張していましたが、アフレコの何日か前に、葛飾北斎を演じる松重豊さんと別の現場でご一緒していて、『どうする?』と話していたんです。松重さんのほうが撮る順番が先だったので、どういう感じかを偵察してもらい(笑)、LINEで連絡を取ってアドバイスを頂きなんとか乗り切りました。」と振り返った。
自身が演じた役に共感する部分はありましたか?という質問に対しては、「劇中で、『そんなんだからお前は“下手善”なんて言われるんだ』と北斎さんに言われるシーンがり、『あれ?こんな台詞言われたことあるな…』と思い考えてみたら、別の現場で僕がずっとグミを食べていたところを見ていた松重さんに、『君はお酒ばっかり飲んで、グミばっかり食べて、役者としてそれでいいのか?』と言われたことを思い出しました(笑)。善次郎さんは北斎さんから、僕は松重さんから同じようなこと言われていて、奇跡のシンクロを起こしました。」とエピソードを明かした。
同作では、江戸時代の日常も描かれているが、「今よりもやる事の選択肢が少ないですし、遊ぶことひとつとっても、全部の行動を一生懸命やっていたように感じて、そういう暮らしは羨ましいなと思いました。それから、江戸の町並みが全体図で見れたり、隅田川は透き通るような川だったそうで、今まで知らなかったことがたくさん描かれていて勉強になりました。」と話した。
舞台挨拶が行われた当日、1960年にカンヌ国際映画祭のアニメーション部門を独立させ発足した、『第39回アヌシー国際アニメーション映画祭【長篇コンペ部門】』への正式出品が決定したことが発表された。それを受け濱田は、「海外の方に観てもらえることはもちろん、そういった作品に声優として出演できたことがとても名誉なことで、本当に嬉しいです。」と喜びを語った。
映画「百日紅~Miss HOKUSAI~」は、5/9(土)よりTOHOシネマズ日本橋、テアトル新宿ほか全国ロードショー。
ぜひ劇場でご覧ください。