瀧本美織主演、ドラマスペシャル「フラガールと犬のチョコ」の完成披露試写＆取材会が3/9（月）にテレビ東京で行われ、同作のモデルとなったモアナ梨江さんと共に瀧本が出席した。

同作は、福島県いわき市にある『スパリゾートハワイアンズ』のダンシングチームの現チームリーダー・モアナ梨江さんと愛犬の実話を基に制作。
『スパリゾートハワイアンズ』でフラダンスを踊る“フラガール”になることを夢見る女性・森田沙衣（瀧本）が、念願のフラガールになった数年後、東日本大震災の影響で福島第一原発事故が発生。故郷・双葉町は警戒指定区域になり、いつもそばにいてくれた愛犬・チョコが実家に取り残され離れ離れになる中、沙衣がフラガールとして『スパリゾートハワイアンズ』の復興に向け奮闘する姿が描かれている。

瀧本は取材会にて、初めて台本を読んだ時のことについて、「この作品に携わり自分が演じるということは、とても勇気がいることでした。実際に被災された方がこの作品を見て、当時を思い出して辛くさせてしまうだけだったらどうしよう、という不安も抱えていました。でも、撮影が始まる前にモアナ梨江さんにお会いした時に言って頂いた、『私たちはこれから、実際にあったことをきちんと伝えていかなければならないので、自信を持って演じてください』という言葉に背中を押され、撮影が始まる時には吹っ切れた気持ちで挑めました。」と心境を明かした。

撮影時のことについては、「夜10時から朝5時までという厳しい撮影時間帯ではありましたが、ダンスを教えて下さった先生やフラガールのみなさん、スタッフ、キャストのみなさんが笑顔でいてくれたことがとても救いになりました。また、『いろいろなことがあって大変だと思うけど、見ている方に何かが伝わるように良いものを作ってください。それだけを思って演じてください』という母からのメールが本当に支えになりました。」と振り返り、クランクアップの際に感極まって涙していたという話題になると、「自分の中で張りつめていたものがあり、それがスッと溶けてホッとしたというのと、出来上がりがすごく楽しみでちゃんと人の心に届く作品になっていればいいな、といった色々な想いが絡み合い涙してしまいました。」と話した。

また、フラダンスについては、「初めて挑戦したのですが、先生方には本当に真摯に教えて頂いて、踊っているだけで笑顔になれるし、実際のショーを見せて頂いた時のみなさんの笑顔が綺麗で素敵でした。いろいろな気持ちをもらえて、最後には見ている人も笑顔になれる、幸せのダンスだと思うので、今回フラダンスをやれて良かったです。」と笑顔を見せた。

完成したドラマを見た感想について、「撮影している時を思い出し、いろいろな想いが混じって泣いてしまいました。すごくグッとくるところもあり、また踊っているみんなの笑顔にも癒されました。」とコメント。

劇中でチョコと梨江が心を通わせるシーンがあるが、実際にそのような体験をしたことはありますか？という質問に対し、「小さい時に飼っていた大型犬のコリーが高齢で倒れてしまい、誰の手からも餌を食べなかったのですが、私の手からは食べてくれて、その時に、人と動物も心を通わせて分かり合える瞬間があるんだと思いました。」と自身のエピソードを明かした。

そして最後に、「震災が起きた日から、私自身もそうですが、多くの方がその地に行って何か自分にできることはないかと考えていたと思います。今回、このような形で実際にあったお話に関われたことが自分の中ですごく大きくて、大切な作品になりました。ドラマのような経験を実際にされている方や、身内を亡くされてしまった方もたくさんいらっしゃって、傷は癒えないと思いますが、このドラマが少しでも皆さんの癒しになったり、『明日また頑張ろう』という前を向く力になったらいいなと思います。」とメッセージを送った。

ドラマスペシャル「フラガールと犬のチョコ」は、3/11（水）21：00～テレビ東京系にて放送！
ぜひご覧ください。