STAGE
島田惇平 舞台「リチャード三世」公開ゲネプロ!
舞台は、30年余りに渡るイングランドの内戦、ランカスター家とヨーク家が王位を争って闘った薔薇戦争。ひとまずヨーク家の勝利に終わり、エドワード四世が王位に付き、宮中は戦勝気分に酔っている。そんな中、エドワード四世王の弟リチャードは王位纂奪の野望に燃え、着々と計画を実行していく。
国王暗殺の噂を流して次兄のクラレンス公ジョージを牢獄に幽閉させ、次には先王ヘンリー六世の皇太子妃アンを妻にと望み、声色巧みに陥落せしめ、実の兄弟や政敵たちを次々にこの世から排除し、遂には目指す王位にまで登りつめる。
しかし、人生の絶頂も束の間。自分の玉座を守るため、正統な王子をも暗殺、更なる非道を繰り返し、自身は深い孤独に陥っていく。そんな中、フランス亡命中のリッチモンド伯が反旗を翻してイングランドに上陸。決戦前夜、悪夢の中、自らが殺害してきた者たちの亡霊に呪いの言葉を浴びせられたリチャード、その最後の闘いが繰り広げられる。
フランシス・ラヴェル卿を演じる島田は、「ラヴェルはリチャードの右腕であり、リチャードの死後も最終的にヘンリー7世に最後の反乱を企てるという人物です。原作を読んだ人ならラヴェルって誰だっけ?と思う程そこまで記憶に残る役柄ではないのですが、今回の河内大和演出版リチャード三世でのラヴェルは癖のある立ち位置に描かれています。台本を貰ってからいろいろな妄想と想像が膨らむとても遊びがいのある脚本でした。」と自身の役柄についてコメント。
演じるにあたって意識したことを問われると、「とあるシーンを本来は別の人物なんですが、ラヴェルがそのシーンも今回は演じるという脚本になっており、そのシーンのたった一つの『良心』という台詞と、ラヴェルのスペル『Lovell』から今回のラヴェルを作り始めました。それによってこの河内大和版リチャード三世でしかないたった一つのラヴェルが作り出されていると思います。」と語った。
そして最後に、「私の演じるラヴェルだけでなく、他の全ての登場人物が今回の演出では際立つように作られてきました。リチャード三世というとリチャードだけが強く印象に残りがちな作品だと思うのですが(個人的意見ですが)、全員がとても深みのある相対関係を感じられるかと思います。シェイクスピアの戯曲を真摯に王道に純粋にみんなで読み解いていった結果がこうなりました。王道の中にこんな新鮮があるのかと、リチャード三世を7回やっている河内さんですら『こんなリチャード見たことない』と驚き喜ぶほどのものが幕を開けます。このような時期ではありますが、世界中の方に見てほしい作品になりました。」とメッセージを送った。
G.Garage/// 第三回本公演「リチャード三世」は、1/31(月)まですみだパークシアター倉で上演。
是非劇場でお楽しみください。