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仲野太賀 映画「ONODA 一万夜を越えて」初日舞台挨拶!
1974年3月、終戦後約30年の時を経て帰還し「最後の日本兵」と呼ばれ、社会現象になった旧陸軍少尉・小野田寛郎 (おのだ ひろお)の潜伏期間の史実を元に着想を得て映画化。壮絶で孤独な日々と戦った一人の男の人間ドラマを描く。
監督は、フランス映画界で今最もその手腕が注目されているアルチュール・アラリ、今回は脚本も手掛けている。ほとんどの日本人キャストはオーディションにより選考、約4ヶ月間にわたるカンボジアでの撮影では、スタッフとキャストが一丸となって臨場感あふれるシーンを作り上げた。国際共同製作映画でありながら、ほぼ全編が日本語のセリフで紡がれているこの異色作は、第74回カンヌ国際映画祭2021にて「ある視点」部門でのオープニング作品でお披露目され、約15分ものスタンディング・オベーションを受けるなど大喝采を受けた話題作。
仲野は、小野田をジャングルで発見して日本へ帰還させるきっかけとなった青年・鈴木紀夫を演じる。
上映前に行われた舞台挨拶に登壇した仲野は、「今日はお忙しい中、そしてコロナ禍の中で、こうやって劇場に足を運んでくださって、本当にありがとうございます。撮影から時間が経って、ようやく今日という日を迎えられて、とても嬉しく思っております。今までの戦争映画とは、一味も二味も違う強烈な映画体験ができる作品になっていますので、これから約3時間、じっくり(この作品を)楽しんでいただければと思います。今日は最後までよろしくお願いします。」と挨拶。
仲野が演じた鈴木の役柄にちなんで、どうしてもという思いから実際に行った場所で印象に残っている場所を聞かれると、「以前出演させていただいた、深田晃司監督の作品『淵に立つ』がカンヌ国際映画祭に出展されたのですが、僕がドラマの撮影スケジュールの都合上、カンヌに行くことができなかったんです。ですが、運良く撮休でスケジュールが空いて、4日間ぐらいの休みだったので、マネージャーには止められたんですけど、強引にカンヌまで行きました(笑)。それがどうしても行きたかった場所です。結局、レッドカーペットは歩けなかったのですが、行ったことに意味があったなと。行って良かったなと思いました。」と話した。
映画「ONODA 一万夜を越えて」は、全国公開中!
ぜひ劇場にてご覧ください。
【STORY】
終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎(遠藤雄弥/津田寛治)は、劣勢のフィリピン・ルバング島にて援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。
「君たちには、死ぬ権利はない」出発前、谷口教官(イッセー尾形)から言い渡された最重要任務は“何が起きても必ず生き延びること”。玉砕は決して許されなかった。
しかし彼を待ち構えていたのはルバング島の過酷なジャングルだった。
食べ物のもままならず、仲間たちは飢えや病気で次々と倒れていく。それでも小野田は生きるために、あらゆる手段で飢えと戦い、雨風を凌ぎ、仲間を鼓舞し続ける。必ず援護が来ると信じて。
小野田は仲間を連れて、任務を完遂するまで島の奥地に潜伏。自らもこの終わりの見出せない戦いの日々に自らの精神を蝕まれながらも、かろうじて仲間のためにも、見えない敵に対峙していたのであった。小野田と一緒に最後まで生き残った小塚金七(松浦祐也/千葉哲也)は、幾度となく小野田といさかいを起こしながらも、協力し合い、相手を思いやり、二人三脚で生死を彷徨いながら潜伏していた。しかし、ある日突然、小野田と小塚は島民らしき人間たちからの奇襲を受け、小塚は小野田の目の前で帰らぬ人となってしまった。そこからは小野田1人きり。
孤独の中で夜が明けていく日々を淡々と数えながら、息を潜めていた小野田だったが、ある日、〝旅行者”と名乗る若い男・鈴木紀夫(仲野太賀)と出会うのだった。小野田が見えない敵と戦い続けて一万夜を迎える頃。この永久的に続いていた日々は、この青年との出会いによって終わりを迎えることに・・・。
(敬称略)