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岡田将生 映画「ドライブ・マイ・カー」初日舞台挨拶!
同作は、商業映画デビュー作にしてカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された監督作『寝ても覚めても』、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞に輝いた黒沢清監督『スパイの妻<劇場版>』では脚本も担当した気鋭・濱口竜介監督が、村上春樹氏の同名短編小説に惚れ込み監督自ら映画化を熱望、脚本も手掛ける意欲作。
俳優であり演出家の家福(西島秀俊)は、愛する妻(霧島れいか)と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさき(三浦透子)と出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく――。
岡田は、物語を大きく動かすキーパーソンの俳優・高槻耕史を演じている。
上映後に行われた舞台挨拶にて初日を迎えた心境を岡田は、「集中してこの作品に関わらせていただいたので、早く皆さんに観ていただきたいという気持ちでした。本当に嬉しいです。」とコメント。
同作は韓国・台湾・フィリピン・インドネシア・ドイツ・マレーシアからオーディションで選ばれた海外キャストが出演しており、多言語劇を中心に9つの言語を交えて展開する。岡田は、「一緒に仕事をしていて気持ちいい方ばかりで、同じように作品、役に迷いながら答えを見つけていっている気がしました。皆さんとは英語でコミュニケーションを取らないといけなかったので、英語を教えてもらい、“お前の英語は赤ちゃん英語だ”と言われたこともありました(笑)。撮影が終わった後もコミュニケーションを取っていたのですが、高槻という役を演じるにあたってとてもいい作業で、楽しかったです。日本限らず、芝居はどこでもできるんだと感じられた現場です。」と撮影を振り返った。
撮影はクランクイン後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断を余儀なくされた。岡田は、「高槻を演じるにあたり、空いた時間がとてもプラスに働きました。それが良かったという話を撮影が再開する前に監督にして、撮影に入ってもいないのになんで言っているんだろう思いながら(笑)、でも自分の中で確信がありました。空いた時間でより高槻という役を理解できたので良かったです。」と話した。
主人公・家福を演じた西島さんについて、「家福は演出家なので、カットがかかった後に濱口監督をチラッと見た後に必ず西島さんの顔を見ていました。どこか演出家として西島さんを見ている部分があって、芝居が大丈夫だったか2人に確認している自分がいました(笑)。西島さんは現場で家福として居てくださってとても刺激を受けましたし、僕自身もなるべく現場では高槻で居ようと思いました。」と語った。
また、作品を観た感想を聞かれ、「ただただすごい作品に関わらせていただいたというか、自分が出演している感覚はない気がして、お客さんとして作品を普通に観ている感じでした。その不思議な感覚は今後なかなかないんだろうなと思いました。
この台本を初めて読ませていただいた時に、ちょうど地方ロケに車で向かっているところだったんです。それに縁を感じている自分がいて、車の中ではなかなか動いてお芝居ができないので、言葉と表情だけでどれだけ見せられるのか考えながら読みました。そこから今日初日を迎え、本当にすごい体験をした日々だったと思います。」と回顧した。
同作は、第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞ほか全4冠を受賞。舞台挨拶終盤では、濱口監督が改めて受賞した喜びを語ると共に、トロフィーがお披露目となった。
そして最後に、「この映画を観させていただいて涙が止まりませんでした。それほど心にくる、何か感じることができる映画になっていると思います。皆さんのお力をお借りして、この映画を広めていただけたら嬉しいです。本日はありがとうございました。」とメッセージを送った。
映画「ドライブ・マイ・カー」は現在公開中。
ぜひご覧ください!