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窪田正孝 「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」第1話特別試写会&トークイベント!
同作は、2009年に「雪冤」で第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をダブル受賞し作家デビューした、大門剛明の小説「獄の棘」をドラマ化。
亡き父親と同じ職業に就いた新人刑務官・武島良太が、腐敗した刑務官やひと癖もふた癖もある受刑者と対峙しながらも、刑務所の閉ざされた世界が抱える“闇”に迫るさまを描いていく。
「鍵のない牢がある」という北関東刑務所に足を踏み入れた新人刑務官・武島良太(窪田)。そこで目にしたのは、受刑者のいじめの黙認、所内での賭博など正義とは程遠い刑務官の姿だった。
ある日、剛腕で法務省出身の名久井惣一(小澤征悦)が看守長として着任する。一方、副看守長・岩本康隆(池田成志)が管轄する工場では、受刑者ながら力を持つ暴力団組長・神宮是清(泉谷しげる)に良太が手荒い歓迎を受けていた。“刑務所の闇”に翻弄される良太は、名久井と対照的な現場出身の先輩・秋村繁晴(萩原聖人)に助言されるが、秋村の不可解な行動に困惑する。あらゆる思惑が交錯する所内。名久井は良太に腐敗した刑務所を一掃しようと“ある指示”をする。さらに、神宮が良太に近づき、刑務官であった父の死について何か知っているかのようなことをほのめかす。父にいったい何が?
“誰も知らない閉ざされた世界”ともいえる刑務所にある正義、真実とは―。
窪田は新人刑務官・武島良太を演じる。良太はアルバイトを転々とした後、嫌っていた父と同じ刑務官に―。刑務官という職に嫌悪感を感じながらも、自分なりの正義感で先輩に楯突くこともあり、次第に刑務所のあり方に疑問を持ち始めていく…という役どころだ。
第1話上映後に行なわれたトークイベントで撮影現場の様子を聞かれ窪田は、「刑務所内のお話ということで、独特な空気が流れていました。撮影所の中で(セットを組んで)やっていた時に、独房の中はどうなっているのか見ていたら、助監督さんに入り口を締められてしまって(笑)。内側はドアノブがないので、出られなくて“こういう感覚なのか”と思いました。」とエピソードを語ると共に、「鉄格子が本物で、鍵であけるしぐさも最初は手間取りましたが、話を重ねるごとに慣れてきて、そのあたりも良太らしさとして映っているのかなと思います。」と振り返った。
同作の監督は『愛を乞うひと』でモントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞ほか多くの賞を受賞し、『エヴェレスト 神々の山嶺』など数々のヒット作を生み出している平山秀幸さん。芝居をプラスにしていくのではなく、削ぎ落としていくことを心掛けられているという平山監督の演出について、「“はい”って言葉にするのは簡単ですが、観る方の目線にならなくてはいけないので、言葉にせずにじっと見たりするといった微妙なニュアンスを今回すごく求められた気がして、今までとは違う表現をさせてもらいました。平山監督は静かに見てくださっている印象。ワンカットずつテストをやらせていただけたので、芯が段々と出来てくるのを感じながらお芝居をすることができました。」と語った。
その後、この日登壇した萩原聖人さん、小澤征悦さんから窪田の印象を「とにかくストイックな人」と言われた一方で、小澤さんが“やっと夏が来て「嬉しい!」と内に秘めている初夏のリスのよう”と、平山監督は“未知な存在で、宇宙人みたい”と表現すると会場は笑いの渦に。窪田は、「萩原さんも小澤さんも平山監督も、僕たちが緊張しないように、笑いに変えたりして隙を作ってくださるんです。だから委ねられますし、救われました。」と感謝しつつ、「自分の芝居が固まっていってしまうのがすごく嫌で、1つの役を終えたら捨てる作業をしてきて、それが宇宙人に繋がっているかはわかりませんが、代名詞をいただけるのは光栄なことかなと思います。」と思いを語った。
そして最後に、「たくさんの人が“正しい”と言ったことが本当に正しいのか、善悪の区別はつかないもの。この作品は刑務所を舞台にしたエンターテイメントではありますが、実際の私生活に置き換えられる部分もあると思いますし、大切なものって何だろうと思い出させてくれると思いますので、ぜひ楽しんで観ていただけたら嬉しいです。ありがとうございました。」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。
日曜オリジナルドラマ「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」はWOWOWプライムにて3/19(日)より毎週日曜22:00~O.A。(全6話・初回無料放送)
ぜひご期待ください!
(敬称略)