STAGE
瀧本美織 ミュージカル「狸御殿」開幕!
昭和14年の木村恵吾監督作品「狸御殿」に始まる、映画「狸御殿」シリーズは、日本のミュージカル映画の幕開けを飾る、オペレッタ映画の代名詞的な作品。
平成8年3月、日本のミュージカル演出の第一人者・宮本亜門が、音楽の服部隆之、脚本の齋藤雅文と共に、新橋演舞場でこの和製ミュージカルの原点とも言うべき題材に挑み、大きな喝采を浴びた。
それから20年の時を経て、ついにこの伝説の作品が豪華キャストと共にミュージカルとして復活!!誰もが知っているおとぎ話の中に、様々なジャンルの音楽を取り入れて成功した初演版に、服部隆之作曲、宮本亜門作詞による新曲5曲追加、和製ミュージカルの決定版とも言うべき作品となる。また、絵本作家・荒井良二の手による美しい色彩あふれる舞台はそのままに、ひびのこづえの衣裳をはじめとした新たなビジュアルが加わって、構想も新たに、オリジナリティあふれる世界が展開。
20年前の懐かしい作品のリメイクではなく、初演よりも大きくパワーアップした舞台が、「狸御殿」という世界に最もふさわしい空間を持つ新橋演舞場でミュージカルとして甦る!
囲み取材にて、森のはずれに住む娘狸・きぬたを演じる瀧本は、「狸の世界のシンデレラのようなファンタジーで、笑えるところも泣けるところもあって、自分がおとぎ話の世界にいるような気分になって本当に楽しいです。初めてのミュージカルですが、ワクワクだらけです。皆さんぜひ観に来て下さい。」と語った。
ミュージカル「狸御殿」は、8/1(月)~8/27(土)新橋演舞場にて上演。
ぜひ劇場でお楽しみください。
◆公式サイト
http://tanukigoten2016.com/
【ものがたり】
舞台の幕が開くと、語り部(柳家花緑)が登場。その軽快な語りから狸たちの物語が始まる―。
ここは豊かな森に囲まれた狸の国。狸御殿では、若君・狸吉郎(尾上松也)の花嫁選びもかねて盛大な満月祭りの真最中。国中の娘狸が集まって、家老の餅月満太夫(小倉久寛)の指示のもと賑やかな宴が繰り広げられている。狸吉郎の母きららの方(渡辺えり)は隣国の十六夜姫(翠千賀)を許嫁にと勧めるが狸吉郎は気が進まない。
森のはずれに住む娘狸きぬた(瀧本美織)は父を亡くし、継母(あめくみちこ)やその連れ子の二人の姉狸(大地洋輔、土屋佑壱)に下女のような扱いを受けながらもけなげに暮らしていた。
酔い覚ましに祭りを抜け出し森の中を歩いていた狸吉郎は、白木蓮の木の下で寂しく歌うきぬたと出会う。二人は一目で強く惹かれながら、互いの名前も知らずに別れてしまう。だが白木蓮の精(城南海)の力によって再会が叶う。つかの間の幸せが訪れたかに見えるが、二人の仲が気に入らない十六夜姫は、魔法によってきぬたの姿を変え、狸御殿から追い出してしまう。何も知らない狸吉郎は母との約束により、不本意ながらも十六夜姫を妻に迎えることになった。
森に帰ったきぬたの話を聞いた山賊の泥右衛門(赤井英和)たちは、きぬたの魔法を解くため狸御殿へ乗り込む。真実を知った狸吉郎はきぬたを救う為に腰元のそぼろ(青木さやか)と共にきぬたの元へ急ぐが、ついに十六夜姫が本性を現し、きららの方をも捕えてしまった…。
さて、狸吉郎ときぬた、二人の恋のゆくえはいかに!?
(敬称略)