STAGE
早織 戦後70周年特別企画・舞台「広島に原爆を落とす日」プレスコール&囲み取材
同作は、つかこうへいさんが1972年に発表した『戦争で死ねなかったお父さんのために』から、1979年に『広島に原爆を落とす日』として舞台化され、風間杜夫さん、加藤健一さん、平田満さん、かとうかずこさんらが演じ、その舞台は当時の演劇界に衝撃を与えた。その、つかこうへいさんの傑作に、このたび、戦後70周年にあたる本年四月、つかこうへいさんの薫陶を受け、近年様々なつか作品を演出、高い評価を得ている錦織一清さんが脚色・演出に挑む。
物語の舞台は1944年、白系ロシアの混血であるが故に、海軍作戦参謀本部から南海の孤島に追いやられた男・デイープ山崎少佐(戸塚祥太さん【A.B.C-Z】)は、日本が戦勝国となった時の、敗戦国の子供たちに配る納豆作りをしている。しかし、来たるべきデモクラシー、そして愛する女・夏枝(早織)への思いが募り悶々とした日々を送っている。
一方、夏枝は、アメリカ大統領ルーズベルトとの交渉もままならない日本が孤立する中、大本営敗戦処理班の密命を受け、アメリカの原爆投下地点をドイツにすべく、単身ベルリンで工作していた。
ナチス総統アドルフ・ヒトラーは、無垢なる美しさを秘めた夏枝の愛を成就すべく、ドイツ第三帝国と共に自らの命を絶つことを選ぶ。
しかし、悪魔の光を放つという呪われた原子爆弾投下はボタン一つで数十万人の命を奪う。そんなことが正気の人間にできるはずがない。アメリカのコンピューターが選んだ男は、日本海軍102師団デイープ山崎少佐だった。
すべてを悟った男が原爆搭載機・B29エノラゲイに乗り込んだ。
離れ離れになっていた男と女。再会が広島に・・・・
プレスコール後の囲み取材にて、錦織一清さんの演出について感想を聞かれた早織は「怒るとかそういう方ではなく、役者が自由に演じていけるように導いてくださる方でした。温かく見守っていただいて、凄く嬉しかったです。」と明かし、続けて「本番は思い切って演じたいと思います。」と本公演に向けて意気込みを語った。
戦後70周年特別企画・舞台「広島に原爆を落とす日」は、4/3(金)~京都四條南座で幕開け、続いて広島、神戸、静岡、愛知で上演し、4/14(火)~4/23(木)東京・サンシャイン劇場での全国上演となります。是非ご期待ください。