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常盤貴子 第29回高崎映画祭 最優秀主演女優賞受賞

常盤貴子が、第29回高崎映画祭で、最優秀主演女優賞を受賞し、3/22(日)に高崎市文化会館で行われた授賞式に出席した。

高崎映画祭は、市民有志のボランティア団体である高崎映画祭事務局によって運営されている映画祭。今回常盤は、2014年5月に公開された映画「野のなななのか」の演技を受けて賞が授与され、「演じた信子は、すでにその人生を終えた者、死に行く者、これからを生きる者、それぞれを繋ぐ生の使者のような存在である。それぞれの登場人物のうちに、彼女そのものが支柱となって存在し続ける。そうした人物像を見事に体現し圧倒的に人を惹き付けてしまう。抑えの利いた演技力、人間の厚みを感じさせる美しくしなやかな表現力が高く評価された。」と受賞理由が述べられた。

授賞式にて常盤は、「この『野のなななのか』を製作しました、星の降る里芦別映画学校は、鈴木評詞さんという芦別出身の方が15歳のときに大林監督の『さびしんぼう』に憧れて、尾道をロケ地巡りをして、いつか自分のふるさとでも大林監督に映画を撮ってほしい、そのために自分にできることは何だろうと考えて、市の観光課で働き始めました。そして大林監督を招き、この映画学校が始まったそうです。ところが評詞さんは映画学校が始まって何年かしたときに病気で亡くなられてしまうんですね。その遺志を継いで、映画学校の他のスタッフたちが今日まで続けてこられ、『野のなななのか』が完成しました。私はずっとこのお話をいただいたときから今日まで、おかしなことを言っていると思われるかもしれませんが、ここに導いてくれたのは評詞さんだなとずっと思っていました。私が演じた役も不思議だと思われてしまいがちな役なので、特にそのように感じていました。こうして今日、高崎の皆さんに評価をしていただけたのも、評詞さんのおかげだと思いますし、もっと言うならば、高崎の映画好きの皆さんにはそのことが分かるんだな、映画はすごい力を持っているんだなと思いました。皆さんが、映画の中に込められている評詞さんの想いを感じ取ってくださったんだなと思うと、これからの映画製作にも希望が持てますし、評詞さんがこのことを一番喜んでくださっているのではないかと思います。映画史の中には鈴木評詞さんというお名前は残らないかもしれませんが、ここにいる皆さんだけでいいので、高崎映画祭主演女優賞・常盤貴子の裏に、どうか鈴木評詞さんを感じていただけたらと思います。今日はありがとうございました。」と語った。

また、映画「野のなななのか」は、最優秀作品賞・特別大賞を受賞した。
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