STAGE
中川大志 舞台「歌妖曲～中川大志之丞変化～」プレスコール＆取材会！
同作は、明治座、東宝、ヴィレッヂといったそれぞれ歴史もカラーも異なる三社から、同じ年齢の男性プロデューサー三名が集まり、立ち上げた“三銃士企画”の第2弾。
作・演出を手掛けるのは、舞台に映像と縦横無尽の活躍を見せる倉持裕さんで、『リチャード三世』×昭和の歌謡界をテーマに、昭和、平成、令和の歌謡界の歌い手の殿堂でもある明治座において、音楽あり、笑いあり、お涙頂戴、勧善懲悪のスペクタクル感とケレン味満載の作品をお贈りする。
中川は、醜い風貌と不遇な宿命を背負い、大衆芸能・歌謡界で悪逆の限りを尽くす主人公「鳴尾定」が、美貌の歌手「桜木輝彦」となり歌謡界を席巻するも、破滅の道へ突き進む、昭和歌謡版リチャード三世を鮮やかな変化にて演じる。
取材会にて中川は、「明治座には観劇やこの作品の取材で何度か足を運びましたが、一昨日小屋入りしてステージ上からの景色を見たときに、“ここまで来たな”と。改めて、武者震いというか高揚感と緊張感に包まれました。今日から初日ということで、お客さまが入ったときにものすごいエネルギーが終結するんだと思うと今からとても楽しみですし、ドキドキしています。
リチャード三世がベースになっていて体が曲がった役なので、下半身が筋肉痛で震えています（笑）。過去にリチャード三世を演じられた先輩方はたくさんいらっしゃいますが、1ヶ月半稽古をしてきて改めてすごいなと、この役はヘビーだなと感じています。」とコメント。
劇中では桜木輝彦として歌を披露するシーンもあるが、「1年半くらい前からボイストレーニングを始めて、体力的なこともそうですし歌い方や喉の耐久性など、少しずつではありますが自分の体の変化を実感していきました。音楽劇ということで生バンドが入っての歌唱シーンがあります。その楽曲が昭和のムードたっぷりで、芝居だけではなく音楽とひとつになって、一生懸命歌いたいです。」と話すと共に、「“この人”ということではなく、その時代の参考映像や雑誌、写真を見て歌い方やパフォーマンスをイメージして、いろいろな人を融合しながら演じています。」と役作りについても語った。
作品名に自身の名前が入っていることについて、「何でなんだろうとずっと思っていて不思議ですが（笑）。中川大志之丞変化ということで、舞台上よりも舞台裏が大変で、戦場になっています。そこはお客さまにもビックリしていただけたらと思います。」と話した。
同作で初座長を務めているが、「演劇の先輩方がたくさんいらっしゃって、皆さんに支えていただいています。鳴尾定と桜木輝彦というキャラクターが難しい役なので、まずはどうやって成立させられるか、作り上げられるのかということに一生懸命で、座長らしいことは何もできてないと思います（笑）。」と明かした。
その後、稽古場でのエピソードトークとなり、「稽古中に僕がコンビニのパンばかり食べていたので、きちんとご飯を食べるようにと松井（玲奈）さんがナスの煮びたしを作ってきてくださったり、プロデューサーさんが心配しておかずを作ってきてくださいました。そんな座長です（笑）。」と笑顔。さらに、「稽古がハードでなかなか（食べ物が）喉に入っていかず、それでも気をつかわなくてはいけないと思っているのですが…本当に皆さんに助けていただいています。」と話した。
同作のストーリーにちなみ、“最近恨んだことは？”という質問があがり、「明治座に入ってから楽屋のお風呂にお湯をためて10～15分位つかるのですが、そのときに隣の松井さんの楽屋からすごく賑やかな音楽が聞こえてきて、うるさくて恨んでいます（笑）。嘘です。恨んではいないです（笑）。」と答えた。
そして最後に、「今夜から初日の幕が上がります。僕自身も初めての挑戦で、未知のことだらけです。全48公演の旅が始まると思うと楽しみですし、なによりもお客さまに会えることが本当に楽しみです。僕たちの仕事はお客さまあってのことなので、毎公演楽しみながらお客さまと一緒にこの作品を完成させたいです。ぜひ劇場に遊びに来てください。よろしくお願いします。」とメッセージを送った。
舞台「歌妖曲～中川大志之丞変化～」は、11/6（日）～11/30（水）東京・明治座にて、12/8（木）～12/12（月）福岡・キャナルシティ劇場にて、12/17（土）～12/25（日）大阪・新歌舞伎座にて上演。
ぜひご期待ください！
【あらすじ】
昭和30年代の歌謡界に彗星のごとく登場し、瞬く間にスターダムに駆け上がった桜木輝彦（中川大志）。
そのベールに包まれた経歴の裏側には、戦後の芸能界に君臨する「鳴尾一族」の存在があった。
元映画スターの鳴尾勲（池田成志）が手掛ける、愛娘の一条あやめ（中村 中）と愛息の鳴尾利生（福本雄樹）は、スター街道を邁進中。
フィクサー・大松盛男（山内圭哉）が控え、今や世間からは、大手芸能プロダクションと謳われていた。
だが、そんな鳴尾一族にあって、存在を闇に葬られた末っ子がいた。
ねじ曲がった四肢と醜く引きつった顔を持つ、鳴尾定（中川大志）。
一族の汚れとして影の中で生き長らえてきた定は、闇医者の施術により絶世の美男子・桜木輝彦に変身を遂げ、裏社会でのし上がろうとするチンピラ・徳田誠二（浅利陽介）と手を組み、同じく鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏（松井玲奈）と政略結婚し、自身の一族に対する愛の報復を始める。
その血に……運命に……復讐を遂げるべく、桜木輝彦による唄と殺しの華麗なるショーが幕を開ける───。
（敬称略）
