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坂井真紀 映画「逃げきれた夢」完成披露舞台挨拶
本作は、人生のターニングポイントを迎えた男が、新たな一歩を踏み出すまでを描く可笑しくも切ない希望の物語。
誰もが思わぬタイミングで迎える、人生のターニングポイント。北九州の定時制高校で教頭を務めている末永周平(光石研さん)もその一人。毎日のように昼食に立ち寄る元教え子の南が働く定食屋で、周平は支払いをせず無言で立ち去ってしまう。定年を前にして、記憶が薄れていく症状に見舞われたために、これまでのようには生きられなくなってしまったようだ。待てよ、「これまで」って、そんなに素晴らしい日々だったか? あんなに愛し合って結婚したはずの妻との仲は冷え切り、会話どころか目を合わせることもない。可愛くて仕方なかったはずの一人娘は、父親よりスマホと過ごす時間の方が楽しそうだ。気さくで優しい先生のつもりでいたが、心から慕ってくれる生徒なんて一人もいない。青春時代を共に過ごした親友との友情も、忙しさを理由にちっとも大切にしていない。
新たな「これから」に踏み出すために、「これまで」の人間関係を見つめ直そうとする周平だが――。
主人公・末永修平の妻・末永彰子を演じる坂井は、「今日は暑かったですね。そのようななかお越しいただきありがとうございます。短い時間ではありますが、楽しんでいってください。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」と挨拶。
続けて、本作がまもなく定年を迎える男の“人生のターニングポイント”を描いていることから、自身のターニングポイントについて質問されると、「出産ですかね。それまでわき目を振らず生きてきた印象があるのですが、子どもを授かったことをきっかけに考え方だったり、いろいろと変わったと思います。」と回答。
また本作で監督を務めた二ノ宮監督の印象について尋ねられると「役者の気持ちをとてもわかってくださる素晴らしい監督さんです。それにまつげがとてもかわいらしいんです(笑)。ビューラーしていないのにしているみたいで(笑)。」とコメントすると、会場からは大きな笑い声が起きていた。
映画「逃げきれた夢」は6月9日より新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほかにて全国公開予定。
ぜひご期待ください。