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森川葵 舞台「4000マイルズ~旅立ちの時~」製作発表記者会見!
本作は、2011年にオフ・ブロードウェイにて初演、2012年にオビー賞のベスト・ニュー・アメリカンプレイ賞を受賞、タイム紙のベストプレイに選ばれ、2013年にピューリッツアー賞の最終候補となった。以降、世界各地で上演され、2020年春にはロンドンのオールド・ヴィック劇場にて、ティモシー・シャラメ主演で上演されることが発表され、話題を呼んだ。(※ロンドン公演は新型コロナウィルスの影響により上演中止)。
森川は、主人公レオのガールフレンドである大学生のベックを演じる。
記者会見での質疑応答にて、現在行っている稽古の手応えとこの作品の魅力について問われると、「台本を読んでいた時は、文字を読んでいるだけなので、役というのが立体的になっていなかったのですが、ここ最近本読みをしながら皆さんと稽古をしていると、どんどんこういうキャラクターだったのだと見えてくることが多いです。文字だけで読んでいると、おばあちゃん(ベラ)はちょっと大変だな、と思っていたのですが、高畑さん演じるベラという役はチャーミングな部分もあるのだなと知り、皆で一緒にやっているとどんどん見えてくるところがあるなと感じながら毎日稽古をしています。人の喪失とそれでまた人と繋がっていくっていうことが両方描かれている作品なので、そこがしっかり皆さんに伝わると素敵にものになるのかな、そこが魅力になっていくのかなと思いながら、でもまだ自分ではっきりと分からない部分も多いなと思いながら毎日稽古をしています。そこが魅力ですかね。」と語った。
思い出に残っている旅について問われると、「数年前にイタリアに1人で行きました。リュックだけ背負って、荷物も特に持たず10日間ほど。その時に、1人で行ったのに1人じゃない時の記憶の方が鮮明に覚えています。向こうの人って声掛けてくれるじゃないですか。だから毎日違う人と教会を見て回ったり、声を掛けてくれた人のお家でご飯食べさせてくれたり、向こうの新幹線みたいな乗り物の中で出会った女の子が日本のアニメが好きとかで、私もアニメが好きなので、そういう話をしてイタリア語を教えてもらったりした旅が一番記憶に残っています。」と明かした。
お客様に本作を通してどんな想いを持ち帰ってほしいか問われると、「喪失と出会いと人との繋がりのお話しだと思うので、12月に観る方には、ここ数年色んなことがあったので、その振り返りをしていただいてどんな年だったかなというのを作品をきっかけに思い返してもらいたいです。年明けに観る方には、これからをどうしていこうかなとか、未来のことを考えるきっかけになればいいなと思います。」とメッセージを送った。
舞台「4000マイルズ~旅立ちの時~」は2022年12月12日(月)~12月28日(水)まで日比谷・シアタークリエにて、2023年1月7(土)~9(月・祝)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、1月11日(水)~12日(木)愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホールにて、1月15日(日) レクザムホール(香川県県民ホール)大ホールにて上演。
ぜひ劇場でご覧ください!
<あらすじ>
9月のある深夜、レオ(岡本圭人)が祖母・ヴェラ(高畑淳子)のマンハッタンのアパートに突然現れる。レオは大学生で、夏の初めに親友と自転車で西海岸を出発し、アメリカ大陸を横断する旅に出たが、途中で事故に遭い、心に傷を負ったまま、最終地点であるニューヨークにたどり着いた。一方、ヴェラは夫の死から10年たっても表札も替えず、隣人と朝晩、電話で安否確認するだけの孤独な毎日を過ごしていた。祖父の葬式以来、久しぶりに再会した二人の同居生活に、レオのガールフレンドのベック(森川葵)や行きずりの女子学生アマンダ(瀬戸さおり)が様々な波紋をもたらすが、レオとヴェラは次第に他の人には言えなかった心の内を明かすようになり、お互いの年齢や時代を越えて、共感を抱いていく――。
(敬称略)