田中雅功「嬉しいのひと言につきます。ついにこの時がきたかという感じで、嬉しさであふれています」
髙田彪我「ファーストアルバムはアーティストの全てがつまっているもの。これをきっかけに僕たちのことを知ってくれる人もいると思うので、改めてスタートラインに立った気持ちです」
田中「そうだね。アルバムから聴きはじめる方もいると思うので、僕らの顔になるようなアルバムにしようと思っていました。今までの『さくらしめじ』らしさもありつつ、新たな曲調にも挑戦をしました。過去、現在、そして未来を感じられるアルバムになっています」
田中「ライブで大切にしてきた曲や、アルバムのために制作した曲、一曲一曲に全力で向き合ってきました。今持っている自分たちの力を出しきろうと思って」
髙田「ふたりで一から作りあげた曲もあるんですよ」
田中「47都道府県をまわって感じたことを歌にした『おもいでくれよん』は、歌詞がふと頭に浮かんだんですよね。“もっと遠くまで行こう~”って。そこからブラッシュアップしていきました」
髙田「歌詞とメロディが同時に浮かんだのは『菌カツ!』。“毎日収穫 きのこノコノコ~”ってまさに降ってきた感じです。ふたりでわちゃわちゃ話ながら楽しく制作できました」
田中「入りがキャッチ―で面白いねっていいながら勢いよくできた曲。でも、サビは考えました。ガッツのある応援ソングなので、じわじわとこぶしを上げる姿をイメージしながらメロディも試行錯誤して。ふたりで曲を作っていると、たまに意見が割れることもあるけれど、それぞれの気持ちを伝えることで新たな発見もあって楽しいんです」
髙田「ちゃんと話し合うとお互いのことも理解できるしね。こういう見方があるんだって勉強にもなる」
田中「一朗さんの曲を聞いたときに、一歩ずつ前に進んでいくようなポジティブな印象があったので、前向きな歌詞にしようとすぐに決めました。メロディが持つ力が強くて、曲を聞いただけでストーリーが感じられるなんてすごいなと感動しました」
髙田「ふたりで歌詞を書いたのですが、まずはそれぞれで書いてみようということになりました。ここは雅功のフレーズのほうがいいねとか、組み合わせながら完成させた曲です」
田中「一朗さんはレコーディングのときも様子を見にきてくれて嬉しかったです」
髙田「とても緊張しましたが、その緊張も包み込んでくれるような優しさがあって救われました。でも、とにかくドキドキでした」
田中「やっぱり初めてふたりで作った『おもいでくれよん』ですね。『さくらしめじ』らしさがつまっているし、ライブをして全国をまわった僕らにしか歌えない曲だと思うので。僕たちの思いを受け取ってほしいです」
髙田「新しい僕らの姿であり、アルバムの1曲目である『スタートダッシュ』が好きです。前に走っていくぞっていう勢いがあり、1日のスタートにぴったりの曲。これは僕たちがこういう曲にしたいというイメージを作家さんに伝えて作ってもらったものです。“両耳にあふれ出す物語”というフレーズは僕たちも今までたくさんの音楽に元気をもらってきたし、僕たちもそういう存在になりたいという思いが込められています」
髙田「僕は『かぜだより』ですね。この曲は歌っていて一番難しく感じて、何度も何度も歌いました。今までの『さくらしめじ』にはないグルーブ感をどう表現するか悩みながら歌っていたと思います。そんなとき、スタッフの方から『とにかくいろんな歌手の人を参考にして良いところを吸収していこう』といわれたんです。地方へ行くときの車の中で、よく年代やジャンルを問わず本当にいろいろな歌を聴いていたので、試しに歌謡曲のようなのびやかな歌声を意識して歌ってみたら手応えがあって」
田中「自分のことではないけれど、彪我のクセのある声を聞いてほしい曲があります。『ねこの16ビート』のあるフレーズなのですが……」
髙田「クセのある感じでというオーダーがあったので、何度か試してみた結果がアレ。“ほらエサをおくれ”に耳を集中させてください!」
田中「歌には正解がないからトライしてみることが大事だよね」
髙田「あと、声のコンディションを保つこともね」
田中「レコーディング中の飲み物は意識している」
髙田「緑茶がイイっていわれているから飲むようにしています。冷たいものは控えているし、スタジオに入ったらお菓子は食べないと決めています。リップノイズが出やすくなって、マイクに音が拾われちゃうから(笑)」
田中「のどの加湿にも気をつけていますよ」
田中「結成当初よりも仲良くなったよね」
髙田「うん、確かに。敬語で話していたのもなくなったし(笑)。学校での出来事を話したり、仲良くなったね」
田中「家族よりも一緒にいる時間が長いんじゃないかな。兄弟みたいな感じがする」
髙田「え、一緒にいる!? いるね、いる!(笑)」
田中「仕事仲間としても頼れる存在。特にライブ中は彪我の存在が大きい」
髙田「僕のほうこそ頼りきっています」
田中「高校生になると、気分的に違います。一歩前に進めたというか、まだまだ子どもだけど大人になろうとしている感じがあります」
髙田「今のありのままの気持ちを曲作りにもいかせたらいいな」
田中「うん、そうだね。学校生活で得られる感情は今しかないから、もっと歌にしていきたい。『スタートダッシュ』はまさにそんな感じだと思います。通学のときにぜひ聞いてほしいです」
田中「野音では僕たちにしかできないライブをしたい。僕らの強みはアコギ2本とふたりの声だと思うので、ふたりでレベルアップをして臨みたい」
髙田「ライブにきてくれた人達に笑顔になってもらうのが僕らの喜び。僕たちも色々な音楽に触れて、僕らなりの素敵な音楽を届けたいです」
田中「まずはアルバム『ハルシメジ』をたくさんの人に聞いてもらえるよう頑張ります。新しい出会いがある春にぴったりな曲がつまっています。さわやかな風を感じてください」
髙田「ある曲を聞けば走りだしたくなるし、またある曲を聞けば元気になれる。どれも表情が違うので、その違いを楽しんでほしい。落ち込んだときに僕らの曲が背中を押せたら嬉しいです」
Writing:岩淵美樹
ALBUM
4月4日(水)発売!
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