「悦はいつも冷静でしっかり者。生徒会執行部の4人の中では誰かが来たときにまず悦が出て、次に小諸(加弥乃)が行って、で、裏でなにかやっている充(水田航生)がいて、一番おいしいところを山近会長(戸谷公人)が持っていくっていう関係性なんですけど…まぁ、執行部はそれぞれに個性の強いおかしな人が揃ってますよね(笑)。悦はドラマの後半は特にそういう部分も見えてくるんですけど、いつも冷静なのに、実は好意を抱いている会長に対してはすごく取り乱してしまう二面性も魅力かな。 原作のふるかわしおり先生に“主人公のひなちゃん(浅川梨奈さん)はヒロインじゃなくてヒーローで、悦がヒロインなんですよ”ってお話していただいたのも、すごく“なるほどなぁ”って思いました。原作の悦は美人だしいつもスッと立っていて、片思いの相手もいる。彼女は誰にも自分の気持ちはバレてないと思ってるんですけど、みんな気づいてますし(笑)。しっかりしているだけじゃなく、なんだか愛おしくなってしまう女の子なんです。いざというときは男の子が守ってあげたくなるタイプですね。一方のひなちゃんは自分から戦いに行ける強さがあるので…そこは役づくりに関してとても参考になりました」
「撮影はタイトでした。ベースも都内から少し離れたところだったんですが、まだすごく寒い時期で…私の衣裳が一番薄着だったんですけど(笑)、全員が寒さとも戦いながら頑張っていましたね。山の中で行なわれる体育祭のシーン、土砂降りになってしまった熱海のシーン…全体的に天候はなかなか厳しかったですけど、それも絆が深まった一因かも。また、若い頃からお仕事をしている人が多かったので、お互い普通に学生生活を送れて来なかったという共通点もあり、それこそみんな体育祭とか文化祭とかもちゃんと経験できなかったりしてたんですよ。だから撮影中はホントに学校生活を愉しんでいるような気持ちになって、大変なことも全部みんなで愉しめてるっていう感覚。なにより、“いい作品を創ろう”という思いを掲げてキャストもスタッフも情熱を持って取り組んでいたので、息の合ったすごくいい現場になったと思ってます。私自身は久々の学生役だったのでちょっと不安だったんですけど、やっぱり制服はいいですね。まだ学生もイケるなって、ホッとしました(笑)。1ケ月弱と短い期間での撮影でしたが、みんなとは今でも交流があって、“あのときはこうだったよね”って、会うとすぐ『ファイブ』の話になっちゃいます」
「やはりリアルではない設定を実写で映像化する難しさもありますし、普通のドラマよりアクションも多かったですし…その中で“現場はどんどん進むけれど、気持ちは繋いでいかないと”というのは大事にしていました。もちろん、気持ちだけではなく、衣裳の着こなし、髪型、表情…役者それぞれが自分のキャラクターに対するビジュアル面でのこだわりもしっかり持っていた。ふるかわ先生が“シルエットを大事にしたい”とおっしゃっていたので、後ろ姿や表情や色や…遠目で見ても4人が揃えば“あ、執行部が来た”と思ってもらえる絵づくりができたと思います。台本だけでなく原作漫画とも向き合い、異次元の世界を描いている楽しさを実感した撮影の日々でした」
「放送前から注目していただいている作品に関われたことはホントに嬉しいです。原作のファンの方に“ミス中込は岡本杏理だって”と、キャラクターの名前から私を知ってもらえる新たな出会いにも繋がりましたし、この作品を通じて役と私を一緒に好きになっていただけたらなぁと思います」
「原作も読んでいただいてるとさらにわかると思うんですけど、このドラマは登場人物みんなの台詞のひとことひとことにとても重みがあって、そこに詰まっているたくさんの気持ちが…それぞれに過去のトラウマがあり、そして今ここでこうしているんだよっていう“深さ”がたくさん感じられると思うんです。一見派手なラブコメの中に、友情や愛情がたっぷり詰まったとっても温かい物語。最後まで愉しんでいただけたら嬉しいです」
Writing:横澤由香
TV
毎週月曜深夜フジテレビにて放送中
FOD(フジテレビオンデマンド)先行配信(毎週金曜更新)
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