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2度目となる舞台にして主演を務めることになった瑞季。読み継がれてきた児童文学のひとつ、『小公女』をミュージカルでお届け。「正直不安のほうが大きいけれど、楽しみでもあります」と今の心境を語ってくれた。

セーラの生き抜く強い力を感じてほしい

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―― 昨年、アイドルから女優へ転身。初舞台となった『現代版 若草物語』に続き、演出家・宇治川まさなり氏の舞台に立つ。

「実は、主演ということを公式Twitterで知ったんです!! その前に、また宇治川さんとご一緒できそうだという話は聞いていたのですが、私が主演だなんて考えたことがなかったので驚きでいっぱいでした。『若草物語』は初舞台でしたから、わからないことだらけで手探り状態でした。共演者やスタッフの方たちに助けてもらいながら、なんとか千秋楽を迎えることができたのに、そこからいきなり主演ですから私に務まるのかなと不安ではあります。でも、宇治川さんにまた呼んでいただけたので、成長した私を見せたいなと思っています」

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―― 膨大なセリフに加え、歌やダンスも見せ場になるのがミュージカルだ。

「主演なので、当然、ほとんど舞台上にいてセリフも多くて……。今は覚えるのに必死です。台本はあっても、稽古中に修正が入ったものはその場で頭に入れていかないといけないので、瞬発力も必要だなって。前作では三女役だったので、そこまでセリフはなくて、これが主演なんだなと実感しているところです。でも、一番大変なのは歌ですね。ダンスはもともと好きですし、エビ中のときにはダンス部長をやっていたのでそれなりに自信はあるほうなのですが、歌は得意なほうではなくて(笑)。ただ歌うのとは違い、セリフとしての意味があるので感情をどれだけのせて歌えるかが重要になってくるのかなと思います。父親役の菊地(まさはる)さんからも、アドバイスをいただきながら練習に励んでいるところです。現段階では、1曲踊るシーンがあるのでそれもとても楽しみにしています。まだ稽古がはじまったばかりなので、ひとつひとつ作り上げていっている状況。12月3日にむけて、どんな『小公女セーラ』になるのか、私も演じながら楽しみなんです」

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―― 子供の頃に手にした人も多い『小公女』。映画やアニメにもなり、有名なお話だ。苦境に立たされても持ち前の想像力で、プリンセスとしての誇りを失わず力強く生きていく少女の物語。瑞季にとってセーラはどんな少女に映っているのだろうか。

「今回、演じるにあたって実は初めて存在を知りました。稽古前には映画『リトルプリンセス』を見たりして、参考にしました。セーラはひと言でいえば強い女の子。もちろん落ち込むこともあるけれど、それでも自分の力で生き抜いていくそのパワーはすごいなって思いますね。お父様と交わした“立派なプリンセスになる”という約束を胸に生きているので、どん底に落ちたときでも“私はプリンセスなんだ”という誇りをしっかり持っている。豊かな想像力や強い意志は意識して演じたいです。お嬢さまなので『~だわ』『~なのかしら』と口調が上品なので、自分とのギャップも楽しんでいます。私は男っぽい性格なので(笑)。フライヤーの撮影のときにレースの素敵な衣装を着たのですが、ちょっと恥ずかしかったです」

―― 素顔は活発な女の子だという。

「ファッションもパンツにパーカとか、足元もスニーカーでカジュアル派です。外で遊ぶのも好きですし、時々、スケートボードよりも小さいペニースケートボードに乗ったりします。スピードが出てスカッとするんですよ。家でDVDを見たりゆっくり過ごすのも好きです。今は学校の課題が大変ですね。『若草物語』のときは、ちょうどテスト期間でもあって、課題と試験勉強、そしてセリフと大変でした。大学はずっと行きたいと思っていたので、仕事があるからという言い訳はせずにきちんと両立したいなと思っています。課題はためないように、やれるときにやる!って、当たり前のことだけど頑張っています」

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―― セーラの生き抜く力のように、瑞季にも「やると決めたらやる」という強い意志がある。

「小さいころからそこは変わらないところかも。エビ中をやめるときも自分のなかに女優として頑張りたいという強い意志があったから。ファンやスタッフの方たちに応援してもらっているので、女優として成果は見せたい。不安はまだまだありますが、目の前にあることをしっかりとやっていきたいです。今は『小公女セーラ』を成功させること!風邪をひきやすい季節なので、体調管理にも気をつけて初日を無事に迎えたいです」

―― 女優としてはスタートしたばかり。初めてのミュージカル、初めての主演で何を得るのだろうか。

「女優デビューはドラマでした。『若草物語』では、映像と舞台での伝え方の違いを宇治川さんに教わりました。映像ではカメラが見せたい表情をとらえてくれるけれど、舞台では観客が誰を見ているかわからない状況。そのなかで、どうやってお客さんに気持ちを伝えていくのかが難しいところでもあり、面白い部分でもあるのかなと思っています。今回は歌がカギになると思うので、譜面を追うだけではないセリフとしての歌をどうみなさんに届けられるかがひとつの課題かもしれません。緊張しやすいので、きっと初日はドキドキがとまらないかもしれませんが、共演者のみなさんと楽しみながら演じたいと思います。舞台はお客さんの反応を直に感じられるので、どう受け止めてくれるのか不安もあるけれど楽しみでもあります。ぜひ、観に来てください!」


Writing:岩淵美樹

インフォメーション

STAGE

ミュージカル『小公女セーラ』

12月3日(木)~6日(日)国立オリンピック記念青少年総合センター


世界の名作として知られるフランシス・ボジソン・バーネット原作の『小公女セーラ』。母親を亡くし、父と離ればなれになりミンチン女学院で暮らす少女セーラ。裕福な家で育ったセーラだが、父の突然の死により身寄りをなくし、その生活は一転。悲劇に襲われても夢を捨てずに運命に立ち向かうセーラの勇気のメッセージを歌とダンスにのせて届けます。

▼公式サイト
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